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ランとわかっていてもプレーを出すのが僕らの役割 OL#74町野友哉
1月21日のドリームジャパンボウルは、全日本選抜がIVYリーグ選抜を10−5で下し、昨年の屈辱を果たすとともに、日本が米国チームから記念すべき初勝利を飾った試合でした。なかでも注目されたのがライン対決。オフェンスラインのスターターだった町野に試合後に話を聞きました。
「学生とはいえサイズがあって気持ちも強く、タフな試合になりました。それでも、オフェンスラインとしてフィジカル負けせずフィニッシュできたのは、勝利に貢献できた部分だったと思います」
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オープニングシリーズで先制を果たした全日本選抜。タッチダウンとなった29ヤードのランプレーも、ラインの間をランニングバックが突破したプレーでした。
「立ち上がりで相手ディフェンスが様子を見ていた部分もあったと思いますが、ランが出ていたシリーズ。タッチダウンのプレーも僕のすぐ後ろを抜けていったので、いい流れに乗ることができました」と、1Q間際にはフィールドゴールレンジまでボールを進め、追加点を挙げます。
その後は、得点こそなかったものの、最終の4Q残り5分をきってからのオフェンスシリーズでは、真っ向勝負で2度のファーストダウンを更新。時間を消費し勝利を呼び込みました。
「誰もがランプレーで来るとわかっている勝負どころのプレーは、さらに気合いが入りましたね。ここでランを出すのが僕らの役割だと、最後はメンバー全員のそうした気持ちが勝ったんだと思います」
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町野といえば、昨年まで3季連続でCFL(Canadian Football League)に所属していました。今後の目標について聞くと、「昨季はカナダでも、日本でも思うようなプレーができなかった悔しいシーズンでした。まだ来季どうするかは決まっていませんが、さらにレベルアップして納得できるシーズンにしたいと思っています。フロンティアーズに入ってから、シーズンを通してまともにプレーしたことがなく、日本でプレーしたいという思いも強くなっています」と、日本でのプレーもイメージしているよう。197センチ、136キロ、サイズとスピードを兼ね備えた町野に、今後も期待してください。