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組織を「変える」。三菱UFJ銀行様のグローバルな業務効率化を実現したServiceNow導入プロジェクトの実像に迫る!
こんにちは!富士通 広報note編集部です。
富士通は、日々幅広い業界のお客様の課題解決をサポートしており、これらの成功事例や自社実践を紹介することで、より多くのお客様に課題解決のヒントとしてお役立ていただいています。
今回は、ITサービスマネジメント領域で世界No.1のソリューションであるServiceNow導入プロジェクトをご紹介します。
富士通は、ServiceNowについてグローバルに豊富な導入経験・実績を持つとともに、グループ12万4千人が活用するなど、国内最大規模で利活用を進めており、社内実践を通じて得られた豊富な知見とノウハウをお客様に還元しています。
これらの強みを活かして、海外拠点を含めてグローバルに取り組んだ三菱UFJ銀行様のServiceNow導入プロジェクトを強力にサポートしました。
お客様の課題とプロジェクトの概要
三菱UFJ銀行(以下、MUFG)様では、低金利が続く中で、収益の確保やコスト削減が求められており、コロナ禍を機にDXや社内カルチャー変革による様々な業務効率化を推進してきました。
その一環として、同行の国際事務企画部様が取り組んだのが、ServiceNowによるグローバル共通の行内サービスポータルの構築でした。世界各地の行内システムユーザーから寄せられる問い合わせへの対応をはじめ、多岐にわたる国際事務の効率化はもちろん、システムの市民開発(内製化)に向けた意識改革を加速させました。
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※「ServiceNow」についてはこちら(ServiceNow 富士通公式サイト)
ServiceNow : 富士通 (fujitsu.com)
ご担当者様インタビュー
今回のプロジェクトを担ったのは、海外拠点における事務およびシステム全体の企画を統括する国際事務企画部様。近年、業務のデジタル化やリモート対応が進む中、その重要度や業務負担が急増しつつあるという同部のご担当者様に、プロジェクトを振り返っていただきました。
Q1 まずはプロジェクトの背景にどのような課題があったのか教えてください。
MUFG様:当行では、グローバル展開を進めるにあたり、地域ごとの法令や環境に即応できるよう、システムやネットワークを地域ごとに構築してきました。そのため、グローバルに統一された情報インフラがなく、海外拠点とのコミュニケーションはExcelで作成した書類をメールで送るといった対応がメインでした。
近年、グローバル規模でガバナンスの高度化が求められる中、海外拠点とのコミュニケーションの頻度や量が急増しており、既存の環境のままでは対応が困難になりつつありました。そのため、SaaSをはじめとした先進ソリューションを積極的に導入して合理化を図っていきたいと考えていました。
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Q2 上記の課題を解決するためにServiceNowを選んだ理由をお聞かせください。
MUFG様:前提としてグローバル規模で導入できることが必須であり、銀行業務ゆえに高い信頼性が求められることから、すでに世界で広く導入が進みリスク評価されているソリューションであることが条件でした。
必然的に選択肢は限られましたが、その中でServiceNowを選んだのは、ITサービスマネジメントのグローバルスタンダードとして、機能の豊富さや使い勝手の良さ、信頼性などが世界市場で確たる評価を得ていることに加え、クラウド上で提供されるSaaS形式のサービスのため、コストを抑えてスモールスタートで導入できることが魅力でした。
Q3 ServiceNow導入にあたってパートナーに富士通を選んだ理由をお聞かせください。
MUFG様:一言で答えるのは難しいですね(笑)。ServiceNowについての知見はもちろん、社内実践を通じた活用ノウハウが豊富なため、市民開発のためのサポートも期待できること。銀行業務に対する理解が深いこと。グローバル規模でのトータルなサポートを期待できることなど、様々な理由があります。
一番の決め手となったのは、企業文化に対する理解の深さでしょう。当行には、銀行業ならではの煩雑な事務手続きをコツコツと丁寧にやり抜く風土があります。富士通には、そうした企業文化を理解し尊重した上で、しっかり対応してくれるという安心感があり、それがパートナーとしての信頼感につながっています。
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Q4 プロジェクトの経緯とスケジュールはどのようなものでしたか?
MUFG様:海外拠点の事務の効率化を加速させる社内プロジェクト「Inquiry platform project」を立ち上げたのが2022年8月のこと。そのためのコミュニケーション・プラットフォームとしてServiceNowの導入を決定し、2023年夏に開発がスタートしました。サービス提供開始は、新年度となる4月を想定しました。2カ月の試用期間を設けたかったので、2024年2月に開発を完了させることを目標にスケジュールを立てました。
スムーズに導入できるようユーザーレビューは実画面の動画を活用したのですが、実業務イメージが掴みやすかったのか、想定以上のフィードバックがありました。その取捨選択や対応に苦慮しましたが、富士通の迅速かつ柔軟な対応のお陰で、オンスケジュールでリリースできました。
Q5 ServiceNow導入による手ごたえをどのように感じられていますか?
MUFG様:電話やメールでの問い合わせが行内ポータルに一本化されたことで、対応がスムーズになったのはもちろん、ダッシュボード機能で対応状況が自動的に「見える化」されるため、対応漏れの心配もありません。また、ユーザーからもダッシュボードを閲覧できるため、問い合わせの対応状況が把握でき、ストレスを感じさせないような工夫になっていると思います。
まだ導入から半年のため(※2024年9月に取材)、具体的な成果を示すのは困難ですが、年間で約3,000時間の負荷軽減を想定しており、その時間をDX推進など、より付加価値の高い業務に向けられると期待しています。
また、ServiceNow自体が直感的に使いやすいため、ユーザーにも導入メリットが理解しやすく、「こんな機能があれば」「こんなことができないか」など、自主的にシステム化や合理化を推進する機運がグローバルに醸成されてきたことも大きな成果だと思っています。
Q6 業務の効率化だけでなく、市民開発も狙いだったと伺っています。その点ではいかがでしたか?
MUFG様:従来のシステムでは、カスタマイズやアプリケーション追加などのたびに、ベンダーに相談する必要があり、タイムリーな対応は望めませんでした。そこで今回のプロジェクトでは、稼働後に極力、ベンダーに依存しないよう当初から内製化していくことを目指していました。
富士通の理解とサポートを得て、開発段階から担当者の理解度に応じてタスクを割り振ってもらうなど、開発がブラックボックスにならないよう工夫してもらえたおかげで、内製化するためのスキルをプロジェクトの過程で徐々に培うことができました。
また、ServiceNowには開発方法論「Now Create」がありますが、富士通には、それに実践知を盛り込んだ独自の開発方法論を持っていたことも魅力でした。その中には標準化や自動化のメソッドが盛り込まれており、今回我々も一緒に開発を行うことでその一部を引き継ぐことができたと思っています。その知見は、今後のServiceNow利用拡大に活用できるはずです。
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Q7 今後、期待されている成果や、そのための方針・計画などをお聞かせください。
MUFG様:ServiceNowには、蓄積されたデータをナレッジ化してFAQを作成したり、AIで文章を生成したりする機能があるので、これらを駆使して、行内ポータルをユーザーの自己解決力を高める仕組みに進化させていきたいですね。
並行して、ユーザーからの要望も参考にしながら、ServiceNowの多彩な機能を追加導入して、行内ポータルの対応範囲を拡大し、いずれはワークフロー全体の合理化や効率化につなげていきたいと思っていますので、富士通には引き続き、市民開発のための内製化支援、先進事例の共有などのサポートを期待しています。
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終わりに
MUFG様へのインタビュー、いかがでしたか?
取材した富士通広報note編集部にとっても、プロジェクトの現場や、富士通に対するお客様の期待や信頼の大きさを実感できる機会となりました。
富士通では、社内実践を通じて得られた豊富な知見とノウハウを駆使して、お客様がServiceNowを徹底活用し、課題解決を加速できるよう支援するアドバイザリーサービス、「Fujitsu Customer Advisory and Support Excellence for ServiceNow」(通称:CASE)を提供しています。本記事を読んで興味を持たれた方は、ぜひ、お気軽にCASEのページからお問い合わせください!