フィンランドのオルポ首相とビジネス代表団が富士通に来訪!先端技術に関する意見交換とテクノロジーホールを見学
こんにちは!富士通広報note編集部です。
突然ですが、皆さんはフィンランドにどのようなイメージをお持ちでしょうか?オーロラ、サンタクロース、幸福度世界一の国などいろいろと思い浮かぶと思いますが、フィンランドがテクノロジー先進国であることをご存じでしょうか?富士通でもフィンランドと研究開発や事業において、富士通が2023年に開催した、39量子ビットの量子コンピュータシミュレータを活用して量子アプリケーション開発の成果を競うコンテストで、フィンランドのスタートアップ企業Quanscient Oyが1位を獲得し、また、Fujitsu Finland Oyが、フィンランドのKempower Oyj(読み、ケンパワー)様向けに戦略的パートナーとして包括的なITサービスを2023年10月より提供開始しており、様々な関わりを持っています。
そして直近では、2024年12月に、フィンランド共和国のペッテリ・オルポ首相(以下、オルポ首相)とビジネス代表団が、Fujitsu Technology Parkに来訪され、先端技術分野を始めとするフィンランドとの協力可能性について意見交換を行うとともに、富士通の歴史や最新技術を展示しているテクノロジーホールを見学いただいたので、その時の様子をご紹介します!
今回の来日目的の一つは、日本とフィンランド両国の企業間交流の強化です。富士通の「富岳」に代表されるスーパーコンピュータや先端プロセッサの開発技術、量子コンピュータ分野等への研究開発への取り組み、フィンランドにおける公共、製造分野などでの活発な事業展開が評価されたことから、今回の訪問先として富士通が選ばれました。
意見交換では、富士通の取締役会長の古田 英範より、富士通はフィンランドに1960年から拠点を設置し、近年では、ヘルシンキ地域交通局様との連携によるCO2排出量削減と省エネルギーに配慮した公共交通機関の実現、Cargotec様とITサービス契約を締結し、ユーザーエクスペリエンスと生産性の向上に寄与するワークプレイスとITインフラサービスを提供開始するなど、フィンランドにおける公共分野や製造分野でビジネスを展開していることについて説明しました。また、6年前の2019年にもサウリ・ニーニスト大統領(当時)が当社に来訪するなど、フィンランドと当社は深い関係があります。フィンランドにおけるスーパーコンピュータや量子技術、特に希釈冷凍機技術による量子コンピュータ技術への貢献について敬意を表しました。
オルポ首相は、長年にわたる富士通のフィンランドにおけるプレゼンスの高さや協力とコミットメントを評価されました。また、フィンランド政府の研究開発への強いコミットメント、特に2030年までにGDP比4%の研究開発投資を行う目標、そして活発なスタートアップとのエコシステムについて説明し、先端技術分野を始めとするフィンランドとの協力の可能性について意見交換しました。
ビジネス代表団には、富士通のパーパスと、社会課題を起点とした当社の事業モデル「Fujitsu Uvance」を紹介しました。続いて、富士通研究所のメンバーより、以下の4分野の先端技術についてプレゼンテーションを行いました。
「富岳」を代表とする富士通のスーパーコンピュータ開発実績とノウハウに基づいた、データセンター向けプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」の開発
2024年7月16日に発表したCohere社との戦略的パートナーシップにより共同開発し、2024年9月30日よりグローバルに提供した大規模言語モデル「Takane」の、優れた日本語能力と論理的推論能力を活かしたビジネス分野でのAI活用
ビジネス代表団からは多くの質問があり、当社の先端技術への高い関心が示され、活発な意見交換がなされました。また、ビジネス代表団からも各組織の取り組みに関するプレゼンテーションがあり、フィンランドの先端技術分野における研究機関や企業の高い技術力を確認しました。プレゼンテーション後、ビジネス代表団は、スーパーコンピュータや量子コンピュータのモックアップやAI技術、1957年に完成したリレー式科学用計算機「FACOM138A」の実機が稼働する様子を見学しました。
当社は今後も、フィンランド政府、在日フィンランド大使館、そしてフィンランド企業との連携を引き続き強化し、今回の議論内容に基づき、先端技術分野やスタートアップエコシステムにおける協力を深めていきます。