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今日の初体験:胃・大腸 内視鏡検査

夏の初め梅雨の季節の6月、室内外の温度差もあり、湿度で機嫌も悪くなれば気圧で頭痛も出る時に、体調を崩すのはある程度仕方がないと思っているが、それにしても去年と今年の体調の崩し方はひどかった。

昨年は腹膜炎からの急激な胃痛で救急車からの入院、今年も高熱が3日続いたあとに胃痛のため横向きで寝れない日が2日続いた。

去年も結局原因不明のまま退院し、今回もCRP値がかなり高いのに血液検査でもCTでも原因が特定できなかったので、慢性的・あるいは進行形の病気がないか確認しましょうとのことで内視鏡検査をやることになった。俗に言う胃カメラ・大腸カメラである。

備忘のために各ステップに分けてその模様を記録するが、今後内視鏡検査をやる方の参考になれば幸い。


①検査予約日(診察日)

診察の中で内視鏡検査の実施が決まると、そのまま医師から、書面に記載の長い説明とともに、いくつかの重要事項への承諾が求められる。
検査中にポリープが見つかったら勝手に切除するけどいい?とか、かなり低い確率で麻酔が効きすぎて無呼吸に危険性があるんだけど本当にやるでOK?など。

病院に行ける程度には回復してから来てるとは言え、病院に行ける程度にしか体力がない中で、朝もろくに食べずに雨に震えながら病院に来て、血液検査とCTをやって、待合室で長い間ひたすら座り続けた後の14時などへとへとに決まっている。
1秒でも早く帰りたくて、よくわからないまま全部適当にサインした。

そのあと検査前日の手順や検査当日の受付方法などの説明もされたが、一切頭に入ってこないため、全部家に帰ってから確認します!!!と思って、適宜わかりましたと返事をしつつ、もらった紙だけ無くさないようにして帰った。

6月の診察には、何か羽織るものと、inゼリーなどの携行食を持っていくなどして、上記真似しないようお願いしたい。

②検査前日:〜就寝前まで

胃カメラの方はもう少し規制がゆるそうだが、大腸の方は前日の朝食から、食べていいものがかなり限られる。

検査当日に下剤を使って綺麗にするとはいえ、自然の力で長いうにょうにょの腸の隅から隅まで全ての残置物を完璧に取り除くのは難しく、また翌日腸内を確認するのが言うても目視であることから、できるだけ腸内に残りにくいものを食べる必要がある、と理解している。知らんけど。

食べていいもの:うどん、米、食パン、卵、豆腐、かまぼこ、鶏胸肉、バナナなど
食べてはいけないもの:パスタ、ジャム、野菜果物きのこ全般、ナッツ、乳製品など

これは見た目以上に非常に難行である。

まず具合が悪い時にご飯を作る気力は起きない。だから通常体調不良の時は、コンビニや最寄りのスーパーに買いに行ったり、配達を頼んだりするが、大体の商品には何らか消化の悪いものが混ざっている。うどんには薬味のネギが、茶碗蒸しには銀杏やしいたけが、おにぎりには海苔やゴマが。

鶏肉があまり好きではないので、必然的に塩をかけた米と(ふりかけにも海苔やゴマが入っているので使えない)、麺つゆをかけたうどんと(ヒガシマルのつゆもネギ的なものが入っているので使えない)、バナナとゆで卵とinゼリーで凌ぐことになる。

病院に行ける程度に回復するまでの3日間も大体そんなものしか食べてないのに!?
体内のタンパク質も底をついて、死ぬほどアイスとかチョコとか食べたくなっているのに!?(人間はタンパク質が足りないと甘いものを食べたくなるそう)

でも頑張って病院行って有給も使って検査するんだから、ちゃんと検査してもらえるように頑張ろう…明日の検査が終わったら食べたいものたくさん食べよう…と思いながら、耐えた。
その先もしばらく苦行が続くとは知らずに。

③検査前日:就寝前

病院から「排便を促す錠剤2錠」が出ていたので飲む。人によっては寝ている間に漏らしたりしないんだろうかと思ってインターネットでいろいろ調べてみたが、インターネットには漏らすとか漏らさないとかの情報はなかった。薬品名は忘れた。漏らさなかった。

④検査当日:〜病院まで

いよいよ下剤大会である。

洗剤の特大詰め替えパックのようなものに粉末が入ったモビプレップという下剤に水を注ぎ2Lの液体にしたあとで、30分に500mlくらいの勢いで、綺麗になれば1Lまで、綺麗にならなければ2L全て飲んでいく。
「最初はゆっくり飲んで」と注意書きがあるが、慣れてきたら一定時間にある程度の量を飲んだ方が排便は起こりやすい。自分は飲むのがゆっくり過ぎたのか最初の1時間一切便意がなくてかなり焦った。

ちなみにこのモビプレップという下剤、びっくりするくらい不味い。あるいは下剤って全部不味いのか?
ポカリ的な土台の味に謎の酸味と変な塩味を足した上に臭い。苦味系統の不味さをイメージしていたので、一口目は吐くかと思った。1回に2口が限界で、鼻をつまんで飲むと3口いける。
幸い後に残る味ではないので、30秒くらいアシリパの変顔をしながら様々な悪態をつくとそれなりに落ち着き、5分後くらいにはまた頑張るかという気持ちになる。

便意が来て調子を掴んでしまえば、あとは飲んで出しての繰り返しである。
綺麗になったかの判断は、手順書と一緒に渡される「便の色見本」を見ながら確認する。
これは本物の水便を写真に撮ったのではと思うその見本も、水便が飛び散って汚れた便器も、心がプリンセスである人間にとっては失神しそうなほどテンションが下がるものであるため、心がプリンセスの人間は薄目で何とか耐えて欲しい。

検査は13:30からだったが、下剤は朝7:30頃から飲み始め、綺麗になったのは11:30頃、結局2L全部飲んだ。アマプラで忘却バッテリーを倍速で11話全部見終えた。
綺麗になってお腹が落ち着いたら、漏れてしまう心配はないので安心して移動していただいて問題ない。

⑤検査当日:〜検査まで

病院に着いたら、受付を済まし着替えを行なって順番を待つ。
下は靴下以外全部脱いでお尻に穴が空いたズボンを履き、上は下着の上から膝上の長さの検査着を着る。待合スペースは男性も女性も一緒で、見えぬとはいえ下半身が薄皮隔ててほぼ裸の状態で男性のいるところに所在するというのは変な感じがした。

脱水防止のための点滴を挿し、名前を呼ばれたら検査室へ向かう。

⑥検査当日:検査中

今回は麻酔を使って眠っている間に検査をするとのことだったので、検査タームは逆にあまり緊張していなかった。実際麻酔を入れてから終わるまでほとんど記憶も痛みもなかった。

ほとんど、と書いたのは、全くではなかったからである。
今回大腸については組織診を行なったため、おそらく腸壁の一部を採取する工程だと思うが、その時だけ明確に「いった!!痛い痛い痛い!!」と喋ってベッドの端を掴んでいた記憶がある。めっちゃ痛かった。
あとは何も覚えていない。

⑦検査当日:検査後

「終わりましたよ」と言われて目が覚めたあとは、ややぼんやりはしているが状況は理解できる状態まですぐ覚醒する。担当医師が「何ともなかったですよ」という旨の説明をしてくれている間、話は完全にわかるのに返答ができない状態だったのが面白くて印象に残っている。

検査時に腸内にガスを入れているため、そこから30分ほど保健室のようなカーテンで囲まれたベッドに横になりつつガスを出したりする時間になる。心がプリンセスの人間には、公共で頻繁に放屁しなければならないことは耐えがたいように思うが、誰も気にしないので心配せずに放屁して問題ない。

一定時間後、看護師から状態を確認され、各種説明があったあと、点滴を抜いて着替えて帰宅するのだが、ここで驚きの言葉を耳にする。

「今回組織診をやったので、今腸内が一部傷ついた状態になります。2-3日は肉・海藻・辛いもの、胃腸に負担のかかる食事は避けてください」

…あーね!!組織診とか全然意識してなかったけど、まあそうだよね、急にカツサンドとかヤムウンセンとか食べちゃだめだよね、確かにね。えでもさ、あと3日もってマ?!ここまでもずっと素うどんだったのに!?!?!

と思ってしょぼくれながら、せめてものご褒美に、すぐ溶けて大丈夫そうというイメージでチーズスフレを買って帰った。そんなに美味しくなかった。

⑧その後

そこから3日間、断続的に発病する死ぬほど甘いものが食べたい病と肉への欲求を抑えながら、ちゃんと検査から4日後にカツサンドを食べた。重くて食べるのにすごく時間がかかったし、そのあとしばらく胸焼けした。

胃腸は極めて綺麗で、体調不良の原因は結局今年もわからなかったが、ひとまず何の病気でもなくて安心した。
来年こそ激烈な体調不良なしに6月をクリアしたい。

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