ILLUMEと馬淵晃さんを偲ぶイベント終了しました
もともと、このマガジンの一連の記事を書き始めたのは、アートディレクターの馬淵晃さんが亡くなって、偲ぶイベントを開催するということになったからでした。
M氏が亡くなったことを悼み、また、彼が尽力した科学のビジュアル化に関して、ゆかりある人が集まって話すイベントを企画している方がいて、私にも何か話せとおっしゃるのですが、何から話して良いか悩むし、話せば色々あるしということで、何を話して良いかまとめるために、しばらく思い出話を書いてみたいと思います。
書き始めたらば、あれもこれも思い出して収拾がつかなくなりそうだったので、ある程度書いてやめたのでした。
そして、10月23日に件のイベントが開催され、zoomでの公開となったわけです。
50人くらいの方が見ていただいたのでしょうか。
中には、懐かしい方のお名前を拝見し、また、ご連絡をくださった方もありました。ありがとうございます。
こういうイベントに登壇するような人生を送ってこなかったので、事前には緊張しましたが、本番はzoomミーティングなので、人前ではなく画面共有しての一人語りですから、それほど緊張もせずに話せました。
どういう風に聞こえたかはわかりませんが。
内容は、ここで書いたことをベースにまとめました。
角度を変えれば語りうることはまだまだあるのですが、馬淵さんに焦点を合わせて語ってみました。
そして、できれば、残された馬淵デザイン事務所の方々に繋がればなあと思っていました。
亡くなった方よりも生きている人の方が報われないといけないと思いますので。
自分以外の、それぞれのご発表には感じ入るところがありました。
特に、白川英樹先生のご登壇には事務局のご努力に感謝します。そして、お話になった内容も、ILLUME執筆のご経験にとどまらず、サイエンスジャーナリズムに対する警鐘として大変有意義なものでした。白川先生がJASTJの科学ジャーナリスト塾に受講者として申し込みされた時は、まだ私もJASTJの会員でしたので、騒然となったのを覚えています。
プノンペンから参加された間々田和彦先生のILLUMEの読者また教育への活用を語っていただいた点、そして盲学校だからこそビジュアルが重要という指摘は虚をつかれましたが首が振り切れるほど頷きたいお話でした。
馬淵さんと多くの仕事をご一緒された岡田小枝子さんのご発表も見事でした。「科学と芸術の婚姻」に関する馬淵さんの原稿をご紹介いただいたのは、彼が一介のアートディレクターではないことを十分示してくださったと思います。
サイエンスビジュアルを実践されている明石道昭先生の仕事は、ある方がコメントで書いていましたが、まさに現代のダヴィンチとも言える、医学とイラストレーションをつなげるものでした。日本のマンガの神様である手塚治虫が医学部で顕微鏡のスケッチが誰よりも上手だったという話を思い出しました。
総括コメントの古澤輝由さんのファシリテーションも素晴らしかったです。
そして、企画し実現した藤吉隆雄さんには感謝申し上げます。最初は、誰も覚えてないような雑誌の話とそのアートディレクターで盛り上がるのかと懐疑的でしたが、結局、やって良かったし、やっぱり馬淵さんは素晴らしい方だったと皆さんにわかっていただけたのではないでしょうか。
最後に、奥様の馬渕典子さんが画面に出てらした時は、私は涙を抑えるのに必死でした。色々思い出してしまって。
取り止めもないことを書きましたが、KagaQの酒井様をはじめ、関係各所に感謝申し上げます。
ありがとうございました。
当日話したパワポをアップしておきます。