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東京五輪開催で「危険」なのは報道陣では

結局、開催する東京五輪を前に、東京の感染者数は徐々に伸びています。

菅義偉首相は1日、東京五輪・パラリンピックの観客受け入れに関し、新型コロナウイルスの感染状況の悪化次第で無観客になる可能性もあるとの考えを改めて示した。緊急事態宣言を発令するような事態になれば「無観客もあり得ると明言している」と述べた。

「私は言いましたからね、決めるのは私じゃないですけど」と言わんばかりの言い訳がましい態度ではなく、ズバッと「日本としては無観客で」とバッハさんに言ったら、支持率も爆上がりだとおもいますが、いかがでしょう?

とにかく、上の方では誰も責任を取りたくない押し付け合いの中で、現場は着々と準備を進めるのは、とても日本らしい光景です。

そんな中で世界中から選手団が来日し始めています。

 政府は30日、東京五輪に参加する海外選手団について、7月1~4日までの入国予定を発表した。1日のサッカー豪州代表を皮切りに、4日までに16の国・地域から397人が入国する。23日の開幕を前に、選手団の来日がいよいよ本格化する。

先だって来日したウガンダ選手団の中から陽性者が出たこともあり、報道は懐疑的な物ばかりです。

羽田空港では、一般利用者と動線を分けた上で、大会関係者専用の検査スペースなどを設けるなど、水際対策を敢行。この日は、9つの国と地域から134人が来日し、多くの選手団が専用のバスなどで事前キャンプ地に向かうという。

でも、本当に危険なのは、その選手団を取材するために羽田や成田に集まっている報道陣なのではないかと懸念します。

空港から出てくる選手たちを撮影するために、遠くからカメラを構えているとはいえ、そのカメラを構えている人たちは各テレビ局、各新聞社、雑誌社などから多くの人たちが集まっているんですよね。映りませんけど。

この人たちを媒介して、あちこちに感染が広がったりしないと言えるんでしょうか?

また、無観客でも報道陣は世界からやってきます。

この人たちも、当然、厳しいチェックや検査を受けてもらうと言う話になっていますが、選手団ほど徹底されるかどうかは疑問です。

いい加減なことを明言する事で知られる丸川五輪大臣の話では、「ウロウロすることは絶対にない」そうですが、その人たちはワクチンは打っているのか、ウロウロしないようにどうするのか、何も具体的な保証はないわけです。

国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長と丸川珠代五輪相が19日、東京五輪を取材する報道関係者に対し、ワクチンを接種するよう要望した。IOC調整委員会の会議冒頭でそれぞれ発言した。

これは5月の話ですが、7月に入りましたけど、どうなったんでしょうね。

ボランティアにも接種が終わらない中で「問題ない」感じの発言をされた丸川大臣ですが、この辺りはどうお考えなんでしょう。

海外から来日予定の報道関係者は約3万人。入国後は、翌日から3日間の隔離や、14日間の活動計画書の提出が義務づけられている。彼らは組織委員会が準備するホテルに泊まることが推奨されるが、それ以外のホテルにも宿泊することができる。当然、行動管理の徹底が求められるが、入国14日間を過ぎれば公共交通機関も利用できる。

無観客でも、IOC関係者だけで1万人、報道陣が3万人と言うことになれば、それなりの確率で感染リスクは高まるでしょう。さらに、取材となれば表からは見えないところでの接触を図るケースもあるかもしれません。

そして、この「記者の目」でも指摘しているように、海外報道陣はワクチンを打っている可能性も高いですが、国内報道陣はどうなんでしょう?職域接種は終わったんでしょうか。

感染対策として記者同士2メートルの距離を保つとしてもミックスゾーン(選手の取材エリア)では国内、海外メディアが一堂に会する。会見場も同様だ。国内メディアが未接種の場合、海外メディアは納得するだろうか。

海外のメディアは、日本のメディアのように忖度もしないし、自由と権利にうるさいと思うので、こうなります。

東京オリンピック・パラリンピック報道で来日する記者の行動制限について、全米の有力メディアのスポーツ部門責任者らが連名で抗議する書簡を大会組織委員会に送ったことがわかりました。

報道制限どころかGPS管理と言われて反発しないわけがない。

そして来日後に揉め事が起きるだろうと予測できます。

通常の五輪では記者や技術スタッフなど計約200人が現地入りするが、今回は2割ほど減らした。一方、競技以外の街の様子などを取材する記者を20人ほど配置する。「今回の五輪取材で大事なのは競技だけではない。日本の人々が五輪をどう受け止めているのかを取材したい」という。

せっかく極東のハズレの国まで来たんだから、街の様子も取材したいですよね。でも、それは認められるんでしょうか。

スタッフには、大会組織委員会が行動ルールをまとめたプレーブックを順守するよう呼びかけているが、「解釈の難しいルールもある。みんなが理解できるだろうか」。特に、提出が義務づけられている行動計画書に何をどこまで書けばいいのかが悩ましいという。「記者はどこかで何かが起きれば現場に行くし、状況に応じて取材の方法も変わる。柔軟性が確保できるのか少し様子を見たい」

事件は現場で起きているので、事前にはわかりませんからね。

報道陣に「危険」が秘めているのは、感染リスクの問題とともに、日本へのイメージが悪くならないかと言う点もあります。

五輪取材に来て、日本で嫌な目にあったメディアが自国で喧伝しないとも限らない。そう言うことも含めて、五輪で「危険」なのは、報道陣だと思うのです。

穴だらけの水際対策がどこまで精緻なものになったのか、その点も五輪選手団ではなく、報道陣への対応でわかるのではないかと思います。

この話の状態とは変わっていて欲しいですけどね。




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