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73歳以上の立候補者ってどれくらいいるのか調べてみた

議員に定年を設けるかどうかという議論が前からありますよね。

73歳定年制は比例区だけ?

自民党は衆議院選挙の比例区では73歳以上の候補者を認めない「定年制」を設けています。

自民党では、比例区は73歳以上は立候補できない決まりがあるようですが、選挙区ならば問題はないということで、当選を重ねている方(前とある人)は、今回も立候補しています。

選挙で選ばれている限りはいつまでも出て良いのか、それとも、自ら判断して引退するのか。難しいところではありますが、ある程度の年齢になったらばやめていただきたいなと思うところです。

自民は衆院比例候補の選定基準を「公認時に73歳未満」と内規で定めている。平成15年に導入し、当時80代でともに比例単独候補だった中曽根康弘、宮沢喜一両元首相らにも厳格に適用してきた。

当時の小泉純一郎総裁が、中曽根さんに申し入れて問題になったりしましたよね。

首相時代の2003年、衆院選で「比例代表73歳定年制」の適用を推進する中、比例の終身1位を約束されていた当時85歳の中曽根氏と宮沢喜一氏の両元首相に政界引退を自ら要請した。「選挙をしないで終身、国会議員をやることが疑問だった」とする一方で、最後に引退を了承した中曽根氏から「政治的テロみたいなものだ」と言われて「ビックリした」とも語った。

今回の自民党総裁選でもテーマになっていましたしね。

衆院選の比例選候補を対象とした「73歳定年制」は、河野、岸田、野田3氏が「堅持する」と明言した。高市氏は「党の強みは幅広い年齢層が活躍していることだ。全世代の安心感を創出する意味では何歳にするかは慎重にしたい」と述べ、見直しに含みを持たせた。

岸田さんが勝ったわけですから、当然、守られているはずです。

実際に調べてみた

では実際に2021年の衆議院選挙ではどうなのか調べてみました。

候補者については、このサイトから見ています。

自民党は比例区で本当に73歳以上は出てないのかというと、そうでもありませんでした。また、他の政党には定年制はないようですが、同じ基準で調べてみました。

比例区


北海道ブロック
国民民主党(単独) 山崎磨耶 74歳 

東北ブロック
立憲民主党(選挙区重複) 小沢一郎 79歳 
立憲民主党(単独)    内海太 74歳 

東京ブロック
立憲民主党(選挙区重複) 菅直人 75歳 
国民民主党(選挙区重複) 円より子 74歳 
コロナ対策強化新党(単独) 清水三雄 80歳 

南関東ブロック
立憲民主党(選挙区重複) 阿部知子 73歳 

北陸信越ブロック
立憲民主党(選挙区重複) 野田富久 74歳 

近畿ブロック
自民党(単独)     奥野信亮 77歳 
共産党(選挙区重複)   穀田恵二 74歳 

中国ブロック
立憲民主党(選挙区重複) 森本栄 73歳 
立憲民主党(単独)   加藤寿彦 74歳 

四国ブロック
社民党(単独)     三野ハル子 76歳 

九州ブロック
自民党(単独)     今村雅弘 74歳 
共産党(選挙区重複)   赤嶺政賢 73歳 

ということで、自民党からも2名いました。これはどういうことなんでしょうね?

ただ、この定年制を発表した18年前と比べると、73歳という年齢が線を引くのに良いのかどうかは確かに議論がありそうです。今年73歳なのは、昭和23年生まれですから、いわゆる団塊の世代なので、投票してくれる世代として数も多そうです。

実際、1年下の72歳には菅前首相や甘利幹事長など大物が揃っています。

小選挙区

比例区と重複立候補も多いようなので、選挙区も見てみましょう。

これが結構大変でした。

岩手3区 小沢一郎 79歳 前 立憲民主党
宮城3区 浅田晃司 74歳 新 無所属
福島5区 吉野正芳 73歳 前 自民党細田派
茨城2区 額賀福志郎 77歳 前 自民党竹下派
栃木2区 福田昭夫 73歳 前 立憲民主党
埼玉14区 田村 勉 73歳 新 共産党
東京9区 小林興起 77歳 元 諸派
東京14区 大塚紀久雄 80歳 新 無所属
東京16区 大西英男 75歳 前 自民党細田派
東京17区 平沢勝栄 76歳 前 自民党二階派
東京17区 円より子 74歳 新 国民民主党
東京18区 菅 直人 75歳 前 立憲民主党
千葉6区 生方幸夫 74歳 前 無所属
千葉8区 宮岡進一郎 80歳 新 無所属
千葉10区 林 幹雄 74歳 前 自民党二階派
千葉11区 森 英介 73歳 前 自民党麻生派
神奈川12区 阿部知子 73歳 前 立憲民主党
石川3区 倉知昭一 85歳 新 無所属
福井1区 野田富久 74歳 新 立憲民主党
長野1区 篠原 孝 73歳 前 立憲民主党
岐阜1区 土田正光 77歳 新 諸派
愛知10区 江崎鉄磨 78歳 前 自民党二階派
愛知11区 八木哲也 74歳 前 自民党石破派
京都1区 穀田恵二 74歳 前 共産党
京都6区 清水鴻一郎 75歳 元 自民党
大阪9区 原田憲治 73歳 前 自民党竹下派
兵庫8区 辻 恵 73歳 元 れいわ新撰組
兵庫10区 渡海紀三朗 73歳 前 自民党
和歌山3区 二階俊博 82歳 前 自民党二階派
島根2区 細田博之 77歳 前 自民党細田派
広島2区 平口 洋 73歳 前 自民党竹下派
広島3区 大山 宏 73歳 新 無所属
岡山3区 森本 栄 73歳 新 立憲民主党
徳島1区 佐藤行俊 73歳 新 無所属
高知1区 川田永二 86歳 新 無所属
福岡5区 原田義昭 77歳 前 自民党麻生派
福岡8区 麻生太郎 81歳 前 自民党麻生派
福岡9区 三原朝彦 74歳 前 自民党竹下派
福岡10区 山本幸三 73歳 前 自民党岸田派
長崎3区 谷川弥一 80歳 前 自民党細田派
長崎4区 北村誠吾 74歳 前 自民党岸田派
長崎4区 田中隆治 78歳 新 無所属
熊本2区 野田毅 80歳 前 自民党石原派
大分2区 衛藤征士郎 80歳 前 自民党細田派
大分3区 横光克彦 77歳 前 立憲民主党
鹿児島4区 森山 裕 76歳 前 自民党石原派
沖縄1区 赤嶺政賢 73歳 前 共産党

ということで、自民党からは当然現職(この表では前)しかいません。

ところが、地方で出馬する無所属新人の中に80歳超えの方がいたり、意外な結果になりました。

最年長は、高知1区の川田さんのようですね。元警察庁職員らしいです。

73歳以上は47人。小選挙区の立候補者数が857人なので、約5%が73歳以上ということになります。

自民党が23人、立憲民主党が8人、共産党が3人といったところでしょうか。

何歳から立候補を見送るべきか

そもそも、国会議員定年制は必要なのかどうかという問いがあります。

まさにその対象である衛藤征士郎議員の意見です。

日本の65歳以上の高齢者は人口の3割に近づいている。これからさらに増えていく。特に人口が減っている地方では集会をすると7、8割が高齢者ということも珍しくない。そして高齢者は「時代についていけない。時代から取り残されている。ハンディキャップをつけられている、差別されている」と感じている。だから高齢者を公平・公正に扱い、高齢者の権利をしっかり守る、というメッセージを出す必要がある。

こうした意見を聞くと、若者の権利を守るのはどうなるのかという気がします。若者を議員にするために非選挙権の引き下げも同時に議論していただきたい。

また、個人的には、後期高齢者となる75歳を超えたらば、立候補をおやめになったらよろしいのではないかと思います。

ついでに、運転免許も返納していただいたら良いと思うんですね。

それをニュースにして、政治家を引退し、運転免許も返納する有名議員が出たということになれば、同世代の方々も色々考えるところが多いのではないかと。

あいつが頑張っているんだから俺も、という突っ張り合いで争ってきた団塊世代が突入する時代になるので、そういう連帯もよろしいのではないでしょうか。

75歳以上は23人。80歳以上は、9人。麻生さんとか二階さんとか大物もいますが、このあたりが先頭を切って引退して欲しかったかなあ。

今回公認問題から引退に至った河村建男さんが78歳でした。

今回の衆院選で当選したとして、4年の任期中に80歳を超えるわけで、懸命なご判断だったと思います。

できれば、次回の衆議院選挙で75歳以上は引退勧告、80歳以上は引退という線を引いてもらいたいものです。

それにしても自民党以外から定年制の声が上がらないのはどうしてなんでしょう?

そうした政党で若手が活躍しにくい状況になっていないのか心配です。特に、小沢一郎さんとか菅直人さんがいる立憲民主党には是非とも検討していただきたいところです。












サポートの意味や意図がまだわかってない感じがありますが、サポートしていただくと、きっと、また次を頑張るだろうと思います。