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2022年1月の記事一覧
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漫才論| ¹³¹「正統派漫才が好きで漫才がうまく, 普段の二人の会話はおもしろいのに漫才のウケはいまいち」という漫才師なら, 普段の会話を漫才に"昇華"できればM-1準決勝は狙える
今回のM-1の結果を受けて一番恐れているのは,「漫才はうまいのに漫才のウケが悪い漫才師」が奇抜な方向に走ることです。漫才のウケが悪いと「漫才スタイル」を見直したくなるのは当然のことです。それほど「漫才がうまくない」コンビであれば,いろいろなスタイルを試すことによって何かを見つけられるかもしれません しかし,明らかに漫才が「うまい」とすればそれは,「二人とも漫才の才能がある」ということです。二人とも「しゃべり」も「掛け合い」もうまい漫才師はそこまで多くありません。この武器を最
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漫才論| ¹⁵⁴ダウンタウンの影響で生まれた「ボケとツッコミは分けるべき」という固定観念はついに終わりを迎えるのか❓
ダウンタウンは別に「ボケとツッコミは分けるべき」と主張したわけではありませんし,ダウンタウンの場合はたまたま「ボケ気質とツッコミ気質のコンビだった」だけですが,彼らの漫才がその後の漫才師に尋常ではないほど大きな影響を与えた結果,「ボケとツッコミを分けるのはあたりまえ」になりました ダウンタウンによってもたらされた数えきれないほどの「良い影響」もありますが,同時に「悪い影響」というものもあり,「ボケとツッコミは分けるべき」という固定観念があったからこそつぶれていったコンビもい
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漫才論| ¹⁵⁵M-1という「競技漫才」に風穴をあけたモグライダーのやり方の"メリット"だけを活かした漫才スタイルとは❓
モグライダーのネタの作り方はかなり独特です。芝さんは「ネタ作り」についてこのように語っています 「競技漫才」においては特に,ほとんどの漫才師が「いかにミスをしないか」を突き詰めている中,モグライダーははなから「ともしげさんのミスありき」というスタイルです。もちろん,「ともしげさん」という独特の存在ゆえに,結果的にこの形になったわけですが,このスタイルには「いかにミスをしないか」というやり方とは違う"強み"があります 「みんなで作る漫才の教科書」内の100円記事68本全部を
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漫才論| ¹³⁶巨人さんと上沼さんがコンビを組んでM-1グランプリで漫才をするのをどうしてもみてみたい方のための『脳内再生用漫才台本』
おそらく本当にM-1グランプリの審査員を卒業してしまうオール巨人さんと上沼恵美子さん。巨人さんは冗談で,「上沼さんとコンビ組んでM-1出ます」と言っていましたが,「本当に出てほしい」と思った方も少なくないと思います。私ももちろん思いました。お二人とも凄まじい腕の持ち主ですから そんな二人がコンビを組んでM-1に出るなんて夢のような話,おそらく99.9%実現することはないと思いますが,「どうしてもみてみたい」という方のために『脳内再生用漫才台本』を書いてみました 「みんなで