ユナイデット・オブ・ザ・シー

ホテルにとまった 簡素なホテルだ

名前はカタカナでユナイデット・オブ・ザ・シー

窓からは大きな海が見える 一面の青だ

私は昨日「あなたはカリスマね」と言われた

しかし、私はカリスマの意味を知らなかった

どんな言葉なのだろう 言葉には極めて疎いのだ

昔の恩師が須賀敦子みたいなエッセイを書きたいと言っていた

詩のようで直線なロジカルな詩を書く人らしい

恩師にはまた吉行淳之介を読むようにいわれた

こういうのはきっと同じ静岡生まれがみすかされてたのだろう

ごきげんようさようならと言って恩師はいつも授業をおえた

そして恩師は授業開始時刻よりおそめにはじめてはやめに授業をきりあげた

ドイツ語が苦手だった私に「ドイツ語で詩をかいたらいいよ」とアドバイスももらった

もう恩師は授業をしてはいない くやんではいない もう歳なのだから

私も10年もたった とくにかわってやしない 多少体力がついた

「今を生きる」これしかない 手垢のついていない言葉をつむぐ

自宅とスマホがアトリエだ 今日も言葉を紡ぐ

ユナイデット・オブ・ザ・シーのホテルの部屋で

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