地域のWa・つながりのWa
※本記事は、藤沢市市民活動支援施設情報誌「F-wave」2023年3月号の特集記事を転載したものです。紙面全体は以下のリンクよりご覧いただけます。
藤沢市が市民活動を支援する「ミライカナエル活動サポート事業」に活動初年度から申請し、鵠沼を中心に地域の「つながり作り」に取り組んでいる「NPO 法人とことこ」。2021 年7 月に設立されたフレッシュで元気いっぱいな団体です。新型コロナの影響でこれまで普通にできていた事が見直されていく中で「つながりの大切さ」を再認識し、特定の分野にとらわれず幅広く活動されています。今回は、「NPO 法人とことこ」の濱田年古さんと萩野谷真紀子さんにインタビューをしました。
活動のきっかけは"新型コロナ!?"
コロナ禍で人と人とのつながりが難しくなり、今までの様に気兼ねなく交流が出来なくなりました。住み続けたい街ランキング上位で移住者が増え続けているにもかかわらず、地域、行政など支援の手が届きにくいのが現状です。「子育て」を「孤育て」にしないために小さな声を聞き、点と点をつないで輪(Wa) にして行くことが必要だと考えています。
NPO 法人とことこの構成メンバーは、医療、福祉、美術、家政など、地域で活躍しているスペシャリストです。助けてほしいと思う人がいる一方で、誰かの役に立ちたいと思っている人が世の中にはあふれています。必要とする人へ「情報、もの、時間、技、場、思い」などを繋いでいます。
つながりを取り戻す"Waプロジェクト"
特に子どもや高齢者がもう一度地域とのつながりを取り戻せるような活動をしていますが、特に分野を限ることなく、地域の様々な場所を見、様々な人々との出会いを楽しんでいます。
例えば、「くげぬま今昔」というプロジェクトでは、昔の地図を見ながら鵠沼をそぞろ歩き、境川などの度重なる氾濫による地形の変化や、地震による津波の被害の想定を知ることで地域の防災について勉強しました。
また、「親子でとことこハロウィンパレード」では、普段あまり立ち寄ることの少なかった本鵠沼駅前商店街の魅力を探検しました。これまで訪れるきっかけがなかった方も商店街の皆さんのあたたかいおもてなしやおいしいものを知り、「明日もまた来たい」と商店街のファンになりました。
このように地域のことを知り、地域の人と触れ合うことで、みながいざという時も安心して暮らせるようなWaを広げています。
目指すは“第3の居場所:とことこの城”
とことこのイベントに参加した人が、とことこのメンバーになってくれたらとは考えてはいますが、そこまでいかなくても、イベントに参加した人が顔見知りになり、街中で気軽に声を掛け合える人が増えていけばと思っています。
また、例えば、今やっている「とことこcafé」は地域の「市民の家」を借りてやっているので、月に2 回ほどしかできませんが、いつかは、常設の場所で、いつでも、だれもが集まれ、安心して過ごすことができるような、「とことこの城」ができたらいいなと考えています。
団体設立から“とことこ” どころではないスピードでその活動を広げてきたNPO 法人とことこ。参加した人の笑顔をエネルギー源に、その活動はとどまることなく、さらに前へと進んでいくでしょう。そして、その先に、だれひとりとり残さない「とことこの城」を見ることができるのも遠い日ではないかもしれません。
団体紹介
NPO法人とことこ
【設立】 2021年7月
【代表】 濱田 年古 さん
【連絡先】090-8172-0320
tokotoko_wa8@tokotoko.or.jp
ベビーからシニアまで、日頃からのつながりをつくり、笑顔のWaを広げている団体です。
地域の魅力・伝統行事・環境・防災・子育てから高齢者福祉まで情報交換もしています。
いざという時も安心して過ごせる、支えあえるWaを、楽しみながら作りましょう!