22.『二日目の始まり』
良くも悪くもそれまでの人生で最も劇的だったフジロック一日目を終え眠りについた僕達だったが、朝七時頃には目が覚めてしまった。ほんの数時間しか眠れなかったが、それでも体は昨日よりだいぶ楽になっている。流石に筋肉痛で節々が悲鳴を上げているが、どうやら風邪も引かなくて済んだようだ。
車から出てみると小雨がぱらついていたが、殆ど気にならない程度になっている。こんなのは昨日に比べれば天国だ。時折晴れ間も見え始めたので、僕も杉内も昨日から履いているビチャビチャのズボンを外に干した。僕もま