土木技術者として

1.自分自身を定義づけ

つらつらと考える機会の中で「自分は何者か?」という定義づけを考えることがある。デザイナー、クリエイター、建築家、アントレプナー、研究者、作家など色んな人がいろんな形で自分を定義づけしている。「じゃあ自分は?」と言われると即答できない自分がいた。

いろんな人と関りを持つ中で自分は何者かを表現できないと相手にわかってもらえない。

まちに出て、関わりを作っていく中で分かったコト。

会社に属し、会社の関係性の中で仕事をしていると何をやっているかわからないような名刺でも通用する。だって、何をやっているか相手はもうわかっているから。でも、一般の人たちは分かっていない。分からないところから始めたとき自分というものの定位置が分からなくなった。

悩みに悩んで、自分の過去を振り返り何とか定義づけできたのが

「土木技術者」

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2.土木技術とは

じゃあ、『土木技術』ってなんだ?って考えていく中で今のところ僕がしっくりくる定義づけを書いてみたい。

色んな所でよく比較される【自然物】と【人工物】。何が一緒で何が違うか?

ダムには『水圧』が掛かるのを知っているから、『水圧』に耐える構造物を人間はつくる。

アーチにすると力が集まりしっかりとした空洞が出来る『アーチ作用』のことを知っているから、人間はエスキモーの家や”かまくら”をつくる。

でも、ビーバーは『水圧』も『アーチ作用』も知らないけど、ダムを家もつくることが出来る。

橋を作るとき、『片持ち梁』の状態になるから、根元をしっかりとつくる。

ベランダも同じく『片持ち梁』になっていることを知っていてつくる。

でも、つばめは『片持ち梁』を知らないけど、巣は根元をしっかりつくる。

一体【自然物】と【人工物】の違いはどこにあるのか?

僕は【自然物】の中に【人工物】があり、自然の力を読み取って人工物として形にしていると思う。そして、その力を読み取り形にする言語の一つが『土木技術』だとおもう。

人間もビーバーもつばめも同じようなものを作れる。ビーバーやつばめはDNAがそうさせているが、人間は知能によって主体的に形づくる能力がある。だから、【人工物】という

『土木技術』とは【自然物】から【人工物】に変える力

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3.なんの為にある技術?

では土木技術って何のためにあるんだろう?

土木技術とは英語で「Civil Engineering」

Civilとは市民 つまり、

Civil Engineering=市民のための技術

だと、僕は思っている。

市民のために【自然物】から【人工物】に変える力。市民が主体となって「つかう」ために、土木技術者は「つくる」を考える。だから、僕は

「つかう」ために「つくる」を考える

をモットーに日々活動している。でも、具体的にどんな技術を駆使するのか?もう少しフォーカスして自分の技術を磨く必要があると思うが、まだそれは見えていない。

見えないかもしれないが、問い続けていきたいと今は思って活動している。

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