一句《コート着た 夫にサイン 送る妻》すみだトリフォニーホール、ユリアンナ・アヴデーエワのピアノ・リサイタル
先日ブルース・リウのピアノ・リサイタルを聴いて、ショパン・コンクール優勝者の演奏というものは、こんなに素晴らしいものかと感動しまして、ブルース・リウ以外のショパン・コンクール優勝者の演奏も聴いてみようと調べたところ。
まず、2000年以降のショパン・コンクール優勝者は、
(1) 2000年の優勝
ユンディ・リ[中]40才
(2) 2005年の優勝
ラファウ・ブレハッチ[ポ]37才
(3) 2010年の優勝
ユリアンナ・アヴデーエワ[露]37才
(4) 2015年の優勝
チョ・ソンジン[韓]28才
(5) 2021年の優勝
ブルース・リウ[加]25才
という5人。
そして、タイミングよく、(3)アヴデーエワが2月26日(日)すみだトリフォニーホールでリサイタル、(2)ブレハッチが2月27日(月)ミューザ川崎シンフォニーホールでリサイタルを開くことを知り、早速チケットを入手。
昨日、2023年2月26日(日)15時、アヴデーエワのピアノ・リサイタルを聴いてきました。
会場のすみだトリフォニーホールはほぼ満員、ブルース・リウの会場よりも男性が増えて、少し年齢層は上がり、CDを買っている人が多いのです。後で知ったのですがCDにはサイン券が付いていて、リサイタル終了後サインを待つ人の長蛇の列となっていました。
プログラムは、
ショパンのポロネーズ第7番《幻想ポロネーズ》から始まり、現代音楽を数曲演奏し、休憩をはさんでラストはプロコフィエフのピアノ・ソナタ第8番《戦争ソナタ》。
アンコールは、ショパンのスケルツォ第3番ともう1曲でした。
プログラム・ノートによるとアヴデーエワは2010年にショパン・コンクールで優勝以来、日本で度々演奏活動を行い、すみだトリフォニーホールでは3度目の演奏会。
今回のプログラムの特徴は、ショパンも、現代音楽の作曲家たちも、プロコフィエフも戦争に翻弄されたこと、そのあたりにアヴデーエワの思いが込められています。
舞台に現れたアヴデーエワは体にフィットした黒のラメ入りスーツで登場、演奏は6日前に聴いたブルース・リウに比べて、大人です。特に、速弾きでも感情をコントロールしているような余裕があったり、高音から低音への雪崩を打つような、とどろきみたいな激しさにも強弱があり、美しい。
一週間前にはユリアンナ・アヴデーエワという名前さえ知らなかった、というかピアノ全般、その奥深さをわかっていない私ですが、行ってよかった、楽しいリサイタルでした。
折しも昨日は二・二六事件が起きた日。アヴデーエワの思いを受けて、私も久しぶりに半藤一利さんあたりの著書を(読むのはちょっとキビシイので)朗読アプリで聞いてみようかと思います。
本日は、ブレハッチのピアノ・リサイタルへ行き、続けての投稿になると思います。お付き合いいただけるとうれしいです。
読んでいただき、ありがとうございます。