コロナユーモア名言録 リモートオンライン編

リモートオンライン

「平社員社長訓示」A

リモートワークが始まった頃、まだ会社の上司、同僚は会社にいるまま、ヒラ社員のs君1人だけが自宅パソコンから会議に参加、という場面があった。

社員8人ほどが集う会議室のそびえたつような1台のプロジェクターに1人S君の顔が声も大きく映し出される。

後になって同僚から

「S、あの時、お前は代表取締役みたいだったぞ」

と言われ、冷や汗をかいた。

「リモートワーク・秘密基地」A

日本では職住接近が以前から叫ばれていたが、リモートでこれが図らずも実現してしまった。

ただ日本の狭い家屋で若手サラリーマンのワンルームマンションでこれをやるのも気分転換が図れず、ストレスが溜まる。

J君は解決策として、クローゼットの中に、パソコン、資料等一式仕舞い、何も見えないようにしておいて、仕事の時だけその白いクローゼットのドアを開けて『オン』とし、終われば閉めて全てを忘れ『オフ』として少しでもメンタルのバランスを保とうと努力した。


「リモートワーク開始時刻ブラック企業化の法則」A

リモートワーク・朝9時。Bさんがパソコンの前で待ち構えていると

「おはようございます。業務を開始します」

と上司から第一発信が来る。すると即座に10人ほどいる各場所に散る同僚たちから
「はい!」
「はい!」
「はい!」
「はい!」
「はい!」
「はい!」
「はい!」

と数秒のうちに返信がズラリと打ち出される。

その後の簡単な上司からの業務連絡、注意事項にもそれぞれ即座に

「了解しました」
「了解しました」
「了解しました」

・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・

と、これまたズラリと10人分ずつ縦に並ぶ。

そうすると業務開始からの15分ほどの画面を改めて見直すと、とんでもないブラック企業(Bさんの会社は決してそうではないのだが)の朝礼の様子の文字起こしを見ているような気になり、もともと慣れないリモートワークのせいもあってBさんは毎朝少し病む。

「アップルウォッチうるさい」A

リモートでほとんど運動することのないAさん、毎晩定時に

「今日も運動全然してませんね」

と言われ続けた。


「オンライン授業・学級崩壊」B

学級閉鎖が続く学校でももちろんリモートが取り入れられた。

しかし今の子供世代こそネットの申し子で教師のほうは用語・スラングからして実はほとんどわからないことが多い。

結果として、前々から言われていた学級崩壊がオンラインでは輪をかけて、真面目な教師・教授側からの

「労働経済学にとって分岐点になるのは、賃金、そして拘束時間であります。それぞれを縛る法律が定められており…」

に対し生徒側から

「ハローYouTube」

「スパチャ1500円」

などと「リモート野次」とでもいうようなコメントが並ぶ「リモート崩壊」しているオンライン授業もあった。

「オンライン授業・お茶目な師弟」A

何か月も受け持ち受け持たれているのに、

「初見です」

「初見さんいらっしゃい」

と言うライブ配信のやり取りのようなジョークを事業の始まりごとに交わす生徒と教師もいた。


「きれいごと」C

進行性全身麻痺の50代の男性A氏。何とか使える指先でパソコンを駆使しコロナのだいぶ以前からYouTubeやブログなどSNSを使いこなしていた。それを知った音楽プロデューサーのDさん、

「障害者の活用」

もさることながら、

「彼にホームページを作ってもらうことでマスコミの話題になるだろう」

ともくろみ、ツテを頼って依頼することにした。しかしこのA氏、幼少時からの障害のため時間を区切った「学校の授業」と言うものさえ受けたこともない。「仕事」というものについたこともないどころか、お互いの都合を合わせたビジネスアポイントメントに必要な「時間の概念」というものからしてない。その結果こちらから何度も

「〇時から〇時まで1時間チャットで打ち合わせよろしくお願いします」

とお願いしてもその時間パソコンについぞ現れてくれないため全く会議が成立せず。コロナから2年半たってもホームページはまだ半分も出来上がっていない。

「見直し」C

リモートワークが普及するにつれ

「何か植物おきたいよね」

と言う需要が高まり、まず種子や苗木が売れた。しかしそれを買って世話をして育てようとしたものの、昨今の夏の暑さや冬の寒さもあり多くの人が挫折。

「植物作るのってこんな大変だったんだ!」

と今度は植物そのものが売れるようになっていた。


「売り手が伸びるといいことない」B

アメリカを始めホームセンターの売り上げが爆発的に伸びている。熱帯作物農家を営むJ さんは「これは危険」と分析する。なぜなら

「売り手は売り上げが伸びると『これだけ売りましたよ』という実績をもとに次の年からは『仕入れ単価を安くしてくれ』と必ず言ってきます。
そして担当者(バイヤー)は3年で必ず変わります。そしたらもっときつい条件を言ってきます。

「つまり農家にとって作物が取れて売先が決まって売れ行きが良いと実はどんどん条件が悪くなる兆候で危険信号なんです」

とすべてを見越して達観していた。

「周辺産業」C

結局、従来からの農業従事者や、新規参入者はあまり儲からず、農業機械会社ばかり儲かり、各自治体の「熱帯植物栽培課」の公務員の数ばかり増える傾向があった。






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