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小さい頃の思い出か 夢幻か エッセイ

ようこそ、見つけていただきありがとうございます。
今回は、初エッセイ。小さい頃の不思議な思い出について。
※写真は、イメージであり、私の記憶とも異なるものです。
※記憶の中で曖昧な部分は、わかりやすく脚色しています。
※記憶が所々途切れているため、その部分は行を開けています。
※なるべく最後まで読んでいただくと、わかりやすいと思います。

 小さい頃の美しい思い出がある。私が3、4歳の頃のようである。とはいえ、本当にあった出来事なのか、今となっては夢、幻に近いものだ。家族で森の中のレストランへいった思い出。

 雲一つない青空の下、私は、父の運転する銀色のハッチバックに乗っている。助手席に私、右後ろの席に母。いつも乗っている座席である。雲一つない青空の中、直線に続く一本道をハッチバックは走っている。初夏の午前中なのだろうか。道の周りには美しい木々が生え茂る。
 3人が乗るハッチバックはその道を不安になるくらい長い時間走っていた。突如、左側に建物が現れた。小さな家のようである。その前には、10台ほど停めることができる駐車場があった。ハッチバックは左折し、家の前の駐車場に停車した。私たちは、車を降りた。家だと思っていた建物は、レストランのようである。店は、ガラス張りのところがあり、そこから、レストランの中に少なくとも10台テーブルがあることを確認できた。
 私は、両親の後をついて行った。レストランの前はコンクリートのスロープになっており、店の扉はガラス張りであった。父は、押し扉を押し、続けて、母、私の順で店の中へ入っていく。店の中には誰もいなかった。

 私たちは、食事を終えると、駐車場とは反対の扉からテラスに向かった。テラスは板張りで、涼しい風が吹いていた。私は食事をしたからだろうか、眠くなっており、母は何かを話しかけ気遣っている様子だが、父の姿が見えない。

 いつの間にか、車の中に戻っていた。眠っていたのだろうか。空は、薄赤くなっており、夕方のようである。道は一直線であったが、”行き”に走っていた道ではなく、かなり開けた道である。
 私は車の中を見回す。隣の運転席には父、右後ろの席に母。いつも乗っている座席である。車はスピードを上げて走っている。ふと、助手席の真後ろに、小さい子供が乗っているように見える。しかし、しっかりと確認しようとしても、どうしても見ることができなかった。

解説

 はじめに、かなり読みづらい文章であることをお詫びいたします。申し訳ございません。記憶の中の曖昧な思い出を言語化することの難しさが分かりました。

 小さい頃の思い出か 夢幻かわからない理由として、1.ふと、この思い出を思い出した点、2.いつ、どこの思い出なのかわからない点、3.音の思い出がない点、4.所々明らかに不自然である点、です。

 1.ふと、この思い出を思い出した点は、この思い出はずっと記憶の中にあったわけではなく、高校生くらいに、徐々に思い出してきたのです。しかも、思い出全体を思い出したわけではなく、断片的に思い出していく中で、そういえばこうだったような、という風に徐々に思い出していったのです。

 2.いつ、どこの思い出なのかわからない点は、確実なものが全くないのです。いつなのかということは、大体小さい頃であることはわかりますが、「初夏の午前中」などという表現は、思い出していく中で、自分が作り出していたものなのかもしれません。どこなのかということは、私の少ない記憶を頼りに、インターネットで自分が住んでいたところや関係のある所のレストランで検索したり、グーグルマップなどで道を調べたりしていましたが、手掛かりが「自分の記憶」しかないため、全くわからない状況です。

 3.音の思い出がない点は、両親に話しかけられた、車の走る音、自然の音などが、思い出の中にほとんどないのです。想像として、このような音がしていたのではないかということは思うのですが、確実な「音」が全く思い出せないのです。

 4.所々明らかに不自然な点は、まず、両親以外の登場人物がいません。レストランの店員やほかのお客さん、車で走っているときにすれ違う車さえも出てきません。
 さらに、両親の様子がおかしいのです。幼い頃の私は、かなり体が小さく、寂しがり屋であり、いつも両親の隣を歩いていました。レストランに入る際に、両親が先に入り、私が一番最後に入ることなど考えられません。
 そして、文中最後の、「後ろの座席に小さな子供がいるように見える」ところです。私が8歳の時に弟が生まれました。この記憶の3、4歳の時期には兄弟はおらず、その後弟が生まれることもわかるはずがありません。そして、後ろを確認しようとしてもどうしても見ることができないという不思議な記憶もあるのです。

 私は、この思い出は、実体験と夢もしくは幻が錯綜している、もしくは登場人物は全員家族(小さい子供も)であることを踏まえて、以前見た夢を小さい頃の思い出と錯覚している可能性が高いと思います。
 しかし、小さい頃に実際に起こった出来事とも考えてしまうのです。

エッセイ:No.001



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