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もはや・・・幻になりつつある、桜色の木
![](https://assets.st-note.com/img/1708221343984-HEPQeoMOnD.jpg?width=1200)
この木は 桜色の花が咲く やまぼうしの木
表の皮の風情もそのまま楽しんで頂きたくて、中の桜色の風情とは
程遠い、この味わいのある表皮を工夫と根気で残し仕立てています。
今更ですが・・・
木の作品を作る時、表の皮、つまり幹の一番外側の皮を取り外すのと
残すのと、どちらの方が手間暇を必要とするか、それをご存じでしょうか?
答えは、表皮を残す方。
表皮を取り外すのは案外簡単。これを残し、そのまま問題なく
楽しめるように、作品の素材として活用をする、これは案外至難の技なのです。
表皮と言っても、木の種類により、また私の手元へ辿りつくまでの経緯により
その状態は様々ですから、何もかも全ての木の表皮を残せるというものでも
ありません。
趣があるもの、残した方が、きっとその風情をお楽しみ頂けるもの
そういうものはなるべく、残して活用をしたい・・・
自然素材、そもそも唯一無二のもの、その存在を尊重したいのです。
さて、この巻頭の写真のもの、その全体はこちら↓
![](https://assets.st-note.com/img/1708221826293-ZHxcyVGMAe.jpg)
![](https://assets.st-note.com/img/1708221837936-STH5UQrFIo.jpg)
表と裏
くるりと移動させれば 木のどちらからの風情もおたのしみ頂けます。
桜色のやまぼうし。
富士山の木。
初めて見た時から忘れられない色。
だって、桜色。
本当に、ピンク。
木の皮、この写真のゴツゴツとした表皮のすぐ内側が、桜色なのです。
今となっては、もう幻。ただ一度の縁。その後、縁のあった、やまぼうしに
桜色はありません。
桜色の花が咲く、やまぼうしの木、それだけが中の木の色も桜色なのです。
身近な野の花をそっと一輪拝借、そっと一輪挿しへ。
ほんのわずかなちいさな植物がもたらしてくれる、その存在からの癒しは
案外少なくは無いと、そう思われるのです。
植物が、自然が、好きです。