うまい棒が値上げの影響を考える
「うまい棒」がついに値上げ、駄菓子インフレが案外悪いことではない理由
https://diamond.jp/articles/-/295959
うまい棒が4月出荷分から10円から12円に値上げするとのことだ。
上記の記事によると42年間10円を維持してきたとのことで、私が生まれてくる前からずっと10円で販売してきたことになる。
うまい棒は駄菓子としての魅力も去ることながら、面白い販売方法を展開してきているなと個人的には感じている。
ドン・キホーテなどで販売している大量のうまい棒。
金額としては数百円だが何か得した気分と言うか豪華な気分になる商品だと思うし、もらったというネタにもなる。
私の所属するグループ会社でちょっとした営業でいいことがあった際にうまい棒を配るというキャンペーンをやっていたこともある。
たかが10円ではあるが、形になるとちょっと嬉しかったことがある
(同様にチロルチョコでも同じ施策があった…せこい会社と思わないで頂きたい)
また販促物としても利用されており、待ちゆく人にティッシュの代わりにうまい棒を配るキャンペーンによく手に取って食べたなと言う記憶もある。
さて、話は脱線したがこのうまい棒の値上げが企業経営にどのくらいのインパクトがあるか気になりちょっと調べてみた。
結論、決算書などは上場企業ではないため出てこなかったので、ここからは推論となるが、売上は下記ページより令和元年度で163億円とのことだ。
http://www.yaokin.com/company.html
うまい棒を販売している「株式会社やおきん」はうまい棒以外にも様々なサービスを提供しているので、うまい棒がどのくらいの売上を締めているかが分からないが、仮に1/4…25%がうまい棒による売上と仮定すると、
163億円×25%≒40.75億円となる。 ※計算の便宜上40億円で以下計算
原価は7割ぐらいがこの業界は多いだろうが42年間価格が同じということで、少し多めの8割で計算すると
売上40億円 × 原価 80% = 原価32億円
売上40億円 - 原価32億円 = 粗利益8億円
これが価格が10円→12円と20%UPすることになる。
そこでどれだけ客離れを起こすかもポイントとなるが、私は少なくとも12円でも同じ本数を買うと思うので、まずは同じ本数が売れたと仮定すると単純に1.2倍の売上48億円となる。
原価は8円と変わらないため
売上48億円 - 原価32億円 = 粗利益16億円
と価格を2円上げただけで利益は2倍になる計算だ。
逆にどこまで客離れを起こすと採算悪化をたどるかと言うと、その売上高にXを置くと
原価8円 × 売価12円 ≒ 原価率 66.7% ≒ 粗利率33.3%
X × 0.333 = 8億円
X= 24億円
10円で40億円 → 4億本 = 粗利益8億円
12円で24億円 → 2億本 = 粗利益8億円
と2円値上げによる影響は売上本数が半分以下にならなければ採算は改善されることとなる。
もちろん、工場の操業を半分にしたらと言って人員を半分にできるわけではないので、そこまで簡単ではないことは分かっている。
一方12円に価格が上がることによって、売上本数が半分になることは私の感覚では考えづらいと思うので、かなり「株式会社やおきん」大きな採算改善になりそうだ。
私自身はうまい棒の大ファンであり、子供のころからよく購入した駄菓子として今後も応援していきたいと思っている。
うまい棒を通してあっと驚く食べ方や利用方法の展開だったり、多くの人たちに楽しいひと時を提供してくれる商品として今後も食べ続けていきたい。
※私は小さいころからコーンポタージュ派です。
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