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助けを求める

先日、経営者や経営幹部、住職の方などが集まる勉強会に参加する機会がありました。その機会に、ある経営者様が話したエピソードが印象に残りました。

そのエピソードというのは、次のような内容でした。

・自社の事業で、お客さまとの間でやっかいな問題が発生した。一両日中(祝日)のうちに現地対応を求めるご連絡をいただいたのだが、自分は出張中で本社エリアを離れていた。出張先で対応中のお客さまも大切であり、自分は直接対応できない状況にある。

・考えあぐねた結果、その事業で協業していて、お客様の近くにいる他社の経営者に、「○○の経緯で、なんとも困ってしまっている。たいへん申し訳ないが、自分の代わりにこの件でお客さまに緊急でご対応いただけないか」と頼んでみることにした。すると、その方は祝日にもかかわらず「喜んで」と快く引き受け、対応してくれた。

・対応後に改めて自分からも同お客さまへご挨拶したが、たいへん満足されているようでほっとした。むしろ、今回のトラブルが発生(その後に何とか対応)したことで、自社に対する期待値を高めていただけたようだ。

・代わりに対応しピンチを救ってくれた方からは「もっと早く助けを求めてきてもよかった。助けを求めないのはプライドか?あなたは今まであなたなりに徳を積んで来たのだろう。遠慮なく助けをもらえ」と言われた。困っているときには「困っている」という発信をすることが必要だと痛感した。

同エピソードからは、困っているなら「困っている」ということを明確に発信することの大切さを感じた次第です。

そのエピソードに関連して、住職の方からは次のようなお話がありました。

観音様は、音を観ると書く。音を聞いているということ。音を聞かないと、その人を助けようにも助けられない。「助けてください、困っているんだ」という気持ちを出すことが大切だというのは、観音経にも書かれている。

つまりは、助けてほしいと思うなら、声をあげないと助けてもらえない、というわけです。

言われてみれば当然のことですが、私たちが普段、意外とやっていないことではないかと思います。

また、当日のメンバー間で、助けてもらいたいなら、その前提として、自身の目標を普段から発信し続けることも重要だろうという振り返りをしました。その人が何を目指したいのかを認識してそれに共感しているからこそ、その人を助けようと思えるのではないかというわけです。

発信できるためには、目指したいことを明確に描いておく必要があります。自身が目指していることが達成でき成功している状態は、どのような状態なのか。イメージをどれだけ具体的、明確に描けるかにかかっています。

同経営者様によるお話の続きも、印象的でした。

・自分が目指す目標を達成できたときを想像してみる。そのときには、どんなメンバーで達成したのか。誰と喜んでいるのか。誰に感謝の言葉を伝えるのか。そうしたイメージの具体化が、運気を引き寄せることにつながるのだと思う。

・そして、そうした人たちをどう巻き込んでいけるか。巻き込むには、なぜその目標に取り組みたいのかの理由が語れる必要がある。その理由には、わくわくする未来が盛り込めていること。その理由が、すべてのタスクにおいて語れる必要がある。

・そして、そうした人たちにもお困りごとがある。そのお困りごとが何なのかを聞き出せると、相手と良い関係ができるはず。落ち込んでいる人は、自分にできることなど何もないと卑下しがちだが、どんな人でもお役立ちできることが必ず何かあるはず。

目指す目標を明確に描く。描いたことを関わる人に伝えておく。助けが必要なときには助けてくれと声をあげる。関わる人のお困りごとを聞く。

同経営者様に学んで、取り入れていきたい行動、習慣だと思います。

<まとめ>
助けが必要なときには、助けてくれと声をあげる。

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