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Avicii – I'm Tim を観た話

こんにちは。fujiです。

年末年始休暇も終盤ですが、先日配信された「Avicii – I'm Tim」を早速観ました。これが凄く良かった。
ドキュメンタリー作品は好きで良く観ますが、世代的にもジャストな事もあってかなり観入っちゃいました。

特別大ファンだったという訳ではありませんが、Aviciiの音楽は全盛期よく聴いていたので配信開始を楽しみにしていました。

自分にとって、EDMというジャンルとAviciiはセットみたいなもので、今では当たり前の事ですが、海を越えた島国の田舎でも親しまれていたのは本当に凄いことだなと改めて感心しました。ダンスミュージックなんかとは真逆の世界だったので。

自分たちの元に曲が届いたのも話題性だったり沢山の大人達の力があって楽しめていた一方で、その影響力がAvicii自身を苦しめていたんだと思うと心が痛みました。

「空虚になって完全に自動操縦モードだった。自分に正直じゃなかったし、「こういるべき」を通しすぎた。忙しすぎて考える暇がなかった。」
これは社会人の我々にも通ずることだと思いました。
多様性という言葉が世間には溢れていて、様々な価値観が認められる一方で自分で考えて選択する力がより求められるようになりました。
社会人になった途端、ふと気が付くと知らない間にレールに乗ってたなという事があったり。潜在的に型に当てはめてしまい、レールに乗っている事に気が付いた時そのギャップに苦しんでいる人も多いと思います。私もその一人です。
お金と幸せは比べられがちですが、自分のポリシーが無いと幸せになれない。何とも難しい時代になったなと思いました。
「売れる曲を作っても幸せになれない。」という言葉が全てを物語っている気がしました。

作中にあった
「創造には厳しい矛盾が伴うんだ。正直であることは弱さを見せる事。そうやって本物の音楽は作られる。」という言葉。

私も物を作る仕事をしているので思う所がありました。
世界に影響を与えるような作品を自分の手で世に出したことはありませんが、客観的に見てアーティストの心身的負担は計り知れないと思っていました。アートとビジネスは共存出来ない、寧ろ共存してはいけないんだろうなとアーティストの人と話す度に感じます。
収益を出そうとしたプロジェクトが軒並み外れているのは人の心を動かせていない(俗にいう金の匂いがする)からだと思います。
アーティストのように、自分の弱さを認められてそれを外に見せられるような強い人は魅力的ですし、そういう人の創作物は人の心を動かし、残り続けていくのだろうなと改めて感じました。
本当に魅力的な人ってこういう人ですよね。

よく「命を削る」という表現がありますが、まさにTim自身が葛藤を抱えながら命を削って音楽に向き合っていたんだと思いました。

この作品を見てからTimがどんな人間だったのか知った上で、Without Youを聴くとより心に響きます。

Aviciiというアーティスト像を通してTimの伝えたかった事が分かった気がしました。
こんな優しい歌詞と背中を押してくれるメロディーを残したTimは本当に心優しくて強い人だったんだと思います。

Aviciiは本当に偉大なアーティストでした。そしてこれからも時代や世代を超えてTimの音楽を愛し続けていきたいと思いました。

最後に刺さった一言。
「人と違うことをやる人を否定しない事」
以上。

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