『二酸化炭素bot』

本当は全然回ってなかったがガリレオのために回った地球

冥王星だけが招待されてない太陽系のLINEグループ

夕焼けは焼きすぎないのが大切で焦げた夕陽は夜と呼ばれる

綺麗だろ死んでるんだぜ亡骸になった地球を見下ろす宇宙

ビリヤード台だと気付いた太陽系弾けた火星が地球に迫る

手を伸ばし夜空の雲をかき回す指の隙間に星が挟まる

青空をバターナイフですくったら飛行機雲を塗りつぶす夏

Every day I listen to my heart 木星の歌が気化して響く

どしゃ降りに二日酔いした青空が盛大に吐く虹が綺麗だ

金星は夜を恐れる星たちを率いて宵に短く生きた

燃え盛る彼に憧れた水星は身を焦がしながら隣で眠る

回転は踏まれた痛みの絶叫で人間を全て振り落とすため

月面に花が咲くのか知りたくて夜の湖に種を沈めた

ニュートンは物理の授業で眠くなりまぶたの重みで何かに気付く

満月を名乗りし穴が空にあき外の世界の光が漏れる

銀河というSNSの端っこで二酸化炭素botの僕ら