『擬人化する人間』主要参考文献

先月発売された『擬人化する人間—―脱人間主義的文学プログラム』の主要参考文献をまとめました。興味ある方はご参照ください。


第1章 「人擬き」の感覚―社会状況論

●東浩紀『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』講談社新書、二〇〇一年
●東浩紀『ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2』講談社新書、二〇〇七
●イーライ・パリサー『フィルターバブル──インターネットが隠していること』早川書房、二〇一六
●円堂都司昭『ゼロ年代の論点 ウェブ・郊外・カルチャー』ソフトバンク新書、二〇一一
●大澤真幸『虚構の時代の果て―オウムと世界最終戦争』ちくま新書、一九九六年
●大澤聡編著『1990年代論』河出ブックス、二〇一七
●片上平二郎『「ポピュラーカルチャー論」講義 時代意識の社会学』晃洋書房、二〇一七年
●木澤佐登志『ダークウェブ・アンダーグラウンド 社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』イースト・プレス、二〇一九年
●斎藤美奈子『日本の同時代小説』岩波新書、二〇一八
●佐々木敦『シチュエーションズ 「以後」をめぐって』文藝春秋、二〇一三年
●速水健朗『ケータイ小説的。 “再ヤンキー化”時代の少女たち』原書房、二〇〇八年
●ボード・リヤール『シミュラークルとシミュレーション』法政大学出版局、二〇〇八年
●見田宗介『現代日本の感覚と思想』講談社、一九九五年
●見田宗介『社会学入門――人間と社会の未来』岩波新書、二〇一七年
●森川嘉一郎『趣都の誕生 萌える都市アキハバラ』幻冬舎、二〇〇三年
●吉見俊哉『平成時代』岩波新書、二〇一九年
『出版指標 年報』全国出版協会出版科学研究所、二〇〇〇・二〇一〇・二〇二〇
●「令和元年版 情報通信白書」総務省、二〇一九年
●『震災ニッポンはどこへいく 東浩紀対談集:ニコ生思想地図コンプリートgenron、二〇一三年

第2章 ディストピアと人間―現代文学概論

●円堂都司昭『ディストピア・フィクション論 悪夢の現実と対峙する想像力』作品社、二〇一九年
●上田岳弘『ニムロッド』講談社、二〇一九年
●小川洋子『密やかな結晶』講談社文庫、一九九九年
●川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』講談社、二〇一六年
●ジョージ・オーウェル『1984年〔新訳版〕』ハヤカワepi文庫、二〇〇九年
●多和田葉子『献灯使』講談社、二〇一四年
●遠野遥『破局』河出書房新社、二〇二〇年
●中村文則『R帝国』中央公論新社、二〇一七年
●古市憲寿『平成くん、さようなら』文藝春秋、二〇一八年
●福田直子『デジタル・ポピュリズム 操作される世論と民主主義』集英社新書、二〇一八年
●村田沙耶香『消滅世界』河出書房新社、二〇一五年
●ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』河出書房新社、二〇一八年

第3章 社会の「私」―朝井リョウ論

●朝井リョウ『桐島、部活やめるってよ』集英社文庫、二〇一二年
●朝井リョウ『チア男子!!』集英社文庫、二〇一三年
●朝井リョウ『世界地図の下書き』集英社文庫、二〇一三年
●朝井リョウ『スペードの3』講談社、二〇一四年
●朝井リョウ『もう一度生まれる』幻冬舎文庫、二〇一四年
●朝井リョウ『星やどりの声』角川文庫、二〇一四年
●朝井リョウ『少女は卒業しない』集英社文庫、二〇一五年
●朝井リョウ『武道館』文藝春秋、二〇一五年
●朝井リョウ『何者』新潮文庫、二〇一五年
●朝井リョウ『世にも奇妙な君物語』講談社、二〇一五年
●朝井リョウ『ままならないから私とあなた』文藝春秋、二〇一六年
●朝井リョウ『何様』新潮社、二〇一六年
●朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』中央公論新社、二〇一九年
●朝井リョウ『どうしても生きてる』幻冬舎、二〇一九年
●朝井リョウ『スター』朝日新聞出版、二〇二〇年
●朝井リョウ『正欲』新潮社、二〇二一年
●岡島紳士+岡田康宏『グループアイドル進化論 「アイドル戦国時代」がやってきた!』二〇一一年
●倉本さおり「〈平成〉とは何だったのか」(「小説トリッパー」二〇一九年春季号)
●鈴木翔『教室内カースト』二〇一二年

第4章 システムとしての存在―村田沙耶香論

●村田沙耶香『コンビニ人間』文藝春秋、二〇一六年
●村田沙耶香『マウス』講談社文庫、二〇一一年
●村田沙耶香『しろいろの街の、その骨の体温の』朝日文庫、二〇一五年
●村田沙耶香『タダイマトビラ』新潮文庫、二〇一六年
●村田沙耶香『授乳』講談社文庫、二〇一〇年
●村田沙耶香『星が吸う水』講談社文庫、二〇一三年
●村田沙耶香『ハコブネ』集英社文庫、二〇一六年
●村田沙耶香『変半身』筑摩書房、二〇一九年
●村田沙耶香『殺人出産』講談社、二〇一四年
●村田沙耶香『消滅世界』河出書房新書、二〇一五年
●村田沙耶香『生命式』河出書房新社、二〇一九年
●村田沙耶香『地球星人』新潮社、二〇一八年
●村田沙耶香『丸の内魔法少女ミラクリーナ』KADOKAWA、二〇二〇年
●ジュディス・バトラー著、竹村和子訳『ジェンダー・トラブル新装版 ―フェミニズムとアイデンティティの攪乱』青土社、二〇一八年
●マーク・フィッシャー著、セバスチャン ブロイ訳、河南瑠莉訳『資本主義リアリズム』堀之内出版、二〇一八年
●冨塚亮平「喪失なき成熟――坂口恭平・村田沙耶香・D・W・ウィニコット」(限界研編『東日本大震災後文学論』)二〇一七年
●黒岩裕市「「性別」を脱ぐ、「性別」を着込む――村田沙耶香『ハコブネ』とジェンダー規範」(『現代思想』二〇一九年三月臨時増刊号「総特集=ジュディス・バトラー」)
●飯田祐子「村田沙耶香とジェンダー・クィア――『コンビニ人間』、『地球星人』、その他の創作」(『JunCture:超域的日本文化研究』10「特集:ジェンダーズ」)
●呂衛清・安部智子「「音」から「声」へ――村田沙耶香の『コンビニ人間』を読む」(広島大学大学院文学研究科総合人間学講座編『比較日本文化学研究』10)
●原英一「文明と闇――メレディス、コンラッドからハン・ガン、村田沙耶香まで」(『コンラッド研究』二〇二〇年)

第5章 「個人」の変遷と解体―平野啓一郎論

●安藤宏『日本近代小説史 新装版』中央公論新社、二〇二〇年
●笠井潔『探偵小説論〈Ⅰ〉氾濫の形式』東京創元社、一九九八年
●笠井潔『探偵小説論序説』光文社、二〇〇二年
●笠井潔『人間の消失・小説の変貌』東京創元社、二〇〇九年
●ジル・ドゥルーズ著、林寛訳『記号と事件 1972―1990年の対話』河出文庫、二〇〇七年
●中村光夫『日本の近代小説』岩波新書、一九五四年
●土井隆義『キャラ化する/される子どもたち 排除型社会における新たな人間像』岩波ブックレット、二〇〇九年
●平野啓一郎『日蝕』新潮文庫、二〇〇二年
●平野啓一郎『一月物語』新潮文庫、二〇〇二年
●平野啓一郎『文明の憂鬱』PHP研究所、二〇〇二年
●平野啓一郎『高瀬川』講談社、二〇〇三年
●平野啓一郎『滴り落ちる時計たちの波紋』文藝春秋、二〇〇四年
●平野啓一郎『葬送 第一部・第二部』新潮文庫、二〇〇五年
●平野啓一郎『顔のない裸体たち』新潮社、二〇〇六年
●平野啓一郎『あなたが、いなかった、あなた』新潮社、二〇〇七年
●平野啓一郎『決壊』新潮社、二〇〇八年
●平野啓一郎『ドーン』講談社、二〇〇九年
●平野啓一郎『かたちだけの愛』中央公論新社、二〇一〇年
●平野啓一郎『空白を満たしなさい』講談社、二〇一二年
●平野啓一郎『私とは何か 「個人」から「分人」へ』講談社現代新書、二〇一二年
●平野啓一郎『マチネの終わりに』毎日新聞出版、二〇一六年
●平野啓一郎『自由のこれから』ベスト新書、二〇一七年
●平野啓一郎『ある男』文藝春秋、二〇一八年
●平野啓一郎『「カッコいい」とは何か』講談社現代新書、二〇一九年
●平野啓一郎『本心』文藝春秋、二〇二一年
●平野啓一郎・梅田望夫『ウェブ人間論』二〇〇六年

第6章 二項対立のリミックス―古川日出男論

●加藤典洋『テクストから遠く離れて』講談社文芸文庫、二〇二〇年
●倉本さおり「読者と対峙する身体性――古川日出男論」(『三田文学』二〇一六年秋季号)
●佐々木敦「ROUTE/VECTOR あるいはフルカワヒデオ・リローデッドその1」(『ユリイカ 特集・古川日出男 雑種の文学』二〇〇六年八月号)
●佐々木敦『シチュエーションズ 「以後」をめぐって』文藝春秋、二〇一三年
●田中和生「日本近代文学の臨界点――古川日出男『LOVE』『MUSIC』と吉田修一『横道世之介』をめぐって」(『小説トリッパー』二〇一〇年秋季号)
●古川日出男『アラビアの夜の種族』角川文庫、二〇〇六年
●古川日出男『聖家族』新潮文庫、二〇一四年
●古川日出男『おおきな森』講談社、二〇二〇年
●古川日出男『サウンドトラック』集英社文庫、二〇〇六年
●古川日出男『ロックンロール七部作』集英社、二〇〇五年
●古川日出男『LOVE』新潮文庫、二〇一〇年
●古川日出男『MUSIC』新潮文庫、二〇一二年
●古川日出男『ハル、ハル、ハル』河出文庫、二〇一〇年
●古川日出男『ベルカ、吠えないのか?』文春文庫、二〇〇八年
●古川日出男『ボディ・アンド・ソウル』河出文庫、二〇〇八年
●古川日出男『馬たちよ、それでも光は無垢で』新潮社、二〇一一年
●古川日出男『ミグラード 朗読劇「銀河鉄道の夜」』勁草書房、二〇一三年
●古川日出男『南無ロックンロール二十一部経』河出書房新社、二〇一三年
●古川日出男『女たち三百人の裏切りの書』新潮社、二〇一五年
●古川日出男『グスコーブドリの太陽系 宮沢賢治リサイタル&リミックス』新潮社、二〇一九年
●古川日出男『二〇〇二年のスロウ・ボート』文春文庫、二〇〇六年
●古川日出男『平家物語 犬王の巻』河出書房新社、二〇一七年
●古川日出男「牛のように、馬のように」(『早稲田文学 記録増刊 震災とフィクションの“距離”』二〇一二年
●古川日出男、宮澤賢治『春の先の春へ 震災への鎮魂歌 古川日出男、宮澤賢治「春と修羅」をよむ』二〇一二年
●古川日出男・佐々木敦『「小説家」の二〇年「小説」の一〇〇〇年 ササキアツシによるフルカワヒデオ』二〇一八年
●ロラン・バルト『物語の構造分析』みすず書房、一九七四年
●『文藝 特集・古川日出男』河出書房新社、二〇〇七年秋季号

第7章 「私」という虚像―羽田圭介論

●安藤宏『「私」をつくる――近代小説の試み』岩波新書、二〇一五年
●羽田圭介『黒冷水』河出文庫、二〇〇五年
●羽田圭介『走ル』河出文庫、二〇一〇年
●羽田圭介『御不浄バトル』集英社文庫、二〇一〇年
●羽田圭介『不思議の国の男子』河出文庫、二〇一一年
●羽田圭介『盗まれた顔』幻冬舎文庫、二〇一二年
●羽田圭介『メタモルフォシス』新潮文庫、二〇一五年
●羽田圭介『隠し事』河出文庫二〇一六年
●羽田圭介『スクラップ・アンド・ビルド』文春文庫、二〇一八年
●羽田圭介『コンテクスト・オブ・ザ・デッド』講談社文庫、二〇一八年
●羽田圭介『ポルシェ太郎』河出書房新社、二〇一九年
●羽田圭介『Phantom』文藝春秋、二〇二一年
●羽田圭介『滅私』新潮社、二〇二一年
●羽田圭介『成功者K』河出文庫、二〇二二年
⚫︎藤田直哉『新世紀ゾンビ論: ゾンビとは、あなたであり、わたしである』筑摩書房、二〇一七年
●辺見庸『瓦礫の中から言葉を――わたしの〈死者〉へ』二〇一二年
●千葉雅也『思弁的実在論と現代について 千葉雅也対談集』青土社、二〇一八年
●成田悠輔『二十二世紀の民主主義 選挙はアルゴリズムになり、政治家はネコになる』

第8章 フィクションを生きる―又吉直樹・加藤シゲアキ論

●石原千秋『読者はどこにいるのか――書物の中の私たち』河出ブックス、二〇〇九年
●宇佐見りん『推し、燃ゆ』河出書房新社、二〇二〇年
●加藤シゲアキ『ピンクとグレー』角川文庫、二〇一四年
●加藤シゲアキ『閃光スクランブル』角川文庫、二〇一五年
●加藤シゲアキ『Burn.―バーン―』角川文庫、二〇一七年
●加藤シゲアキ『チュベローズで待ってる【AGE22・AGE32】』扶桑社、二〇一七年
●加藤シゲアキ『傘をもたない蟻たちは』角川文庫、二〇一八年
●加藤シゲアキ『オルタネート』新潮社、二〇二〇年
●川口則弘『芸能人と文学賞――〈文豪アイドル〉芥川から〈文藝芸人〉又吉へ』ベストセラーズ、二〇一七年
●仲俣暁生『失われた「文学」を求めて――文芸時評編』つかだま書房、二〇二〇年
⚫︎「ユリイカ 総特集・日本の男性アイドル」(二〇一九年十一月臨時増刊号)
●西兼志『アイドル/メディア論講義』東京大学出版、二〇一七年
●又吉直樹『火花』文春文庫、二〇一七年
●又吉直樹『劇場』新潮文庫、二〇一九年
●又吉直樹『人間』角川文庫、二〇二二年

第9章 もう一度、「私」を作るために―米津玄師論

●東浩紀『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』講談社新書、二〇〇一年
●鮎川ぱて『東京大学「ボーカロイド音楽論」講義』文藝春秋、二〇二二年
イーライ・パリサー『フィルターバブル──インターネットが隠していること』早川書房、二〇一六
●宇野常寛『ゼロ年代の想像力』早河書房、二〇〇八年
●にいみなお「米津玄師と東浩紀と三島由紀夫を結ぶ『セカイ系』という1本の線」二〇二一年六月二十六日(https://kaiyou.net/article/80754)
●ハチ『花束と水葬』
●ハチ『OFFICIAL ORANGE』
●速水健朗『タイアップの歌謡史』洋泉社、二〇〇七年
●広田稔「音楽が会話の代わりだった――ボカロP「ハチ」19歳の心」二〇一一年二月十八日(https://ascii.jp/elem/000/000/589/
589641)
●前島賢『セカイ系とは何か』星海社文庫、二〇一四年
●森朋之「米津玄師 あの頃の自分との対話」二〇一七年六月六日(https://natalie.mu/music/pp/yonezukenshi10)
●米津玄師『diorama』
●米津玄師『YANKEE』
●米津玄師『Bremen』
●米津玄師『BOOTLEG』
●米津玄師『STRAY SHEEP』
●東浩紀・北田暁大編『NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション』NHK出版、二〇〇八年


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藤井 義允
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