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墓じまいどうしようと悩むあなたへ~手続きの流れと注意点

実家の墓をどうしよう(墓じまい)と、悩むあなたへ。
「実家の墓を継ぐ人がいない」、「高齢になって墓参りが難しい」と、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?

特に、東京などの大都市に住む高齢者の方や、東北地方在住の高齢者の方にとっては、故郷のお墓を整理することは、今後切実な問題となります。

この記事では、墓じまい・改葬を検討している方々に向けて、その手続きの流れや注意点、専門家への相談について、詳しく解説します。

1 墓じまいとは?
墓じまいとは、今あるお墓を撤去し、墓地を更地に戻すことを指します。
墓じまいの理由は人それぞれですが、主な理由としては以下のようなものが挙げられます。
(1) お墓を継ぐ人がいない
核家族化が進み、地方にある実家のお墓を継ぐ人がいなくなってしまった。
(2) 高齢になって墓参りが難しい
高齢になり、遠方にあるお墓まで足を運ぶのが困難になった。
(3) 墓地が遠方にある
転勤や引っ越しで墓地から離れてしまい、墓参りに行くのが難しい。
(4) 宗教観の変化
宗教観が変化し、従来のお墓の形式にこだわらなくなった。
(5) 経済的な負担
墓地の管理費や維持費が負担になっている。

2 墓じまい・改葬の流れ
墓じまい・改葬の流れは、大きく分けて以下のようになります。

(1) お寺(霊園)への相談
まずは、お墓のあるお寺や霊園に相談します。
墓じまいをしたい旨を伝え、手続きの流れや費用について確認します。
特に、寺院墓地の場合には、住職と直接の相談が重要になので、丁寧な対応を心がけましょう。

(2) 親族との話し合い
墓じまいは、兄弟を含め、親戚など親族間の理解と協力が不可欠です。
親族全員に墓じまいの意向を伝え、同意を得るようにしましょう。
意見が対立する場合には、話し合いを重ね、納得できる結論を目指しましょう。

(3) 墓じまい
今あるお墓を撤去し、その下にある遺骨を取り出すことが必要です。

(4) 納骨先の決定
墓じまい後、遺骨をどのように供養するかを決めます。
納骨先としては、永代供養墓、納骨堂、樹木葬などがあります。
家族や親族と話し合い、故人の意向も尊重しながら、最適な方法を選びましょう。

(5) 墓石の撤去
墓石の撤去は、専門の業者に依頼します。
撤去費用は、墓石の大きさや数、墓地の状況によって異なります。
複数の業者に見積もりを依頼し、費用を比較検討しましょう。

(6) 許可証の取得
遺骨を別の墓地に移す場合(改葬と言います)には、許可証が必要です。
許可証は、現在の墓地がある市町村から許可をしてもらうことです。

(7) 遺骨の取り出し
遺骨の取り出しは、墓石の撤去後に行われます。
石材店に依頼し、丁寧に遺骨を取り出してもらうことになります。

(8) 改葬
新しい改葬先に、遺骨を納めます。

3 墓じまい・改葬の注意点
墓じまいには、様々な注意点があります。

(1) お寺との関係
寺院墓地の場合、お寺との関係が悪化すると、墓じまい・改葬がスムーズに進まなくなることがあります。
住職には、墓じまい・改葬の理由や、今後の供養方法などを丁寧に説明し、理解を得るように努めましょう。

(2) 親族の理解
墓じまいは・改葬、親族間の感情的な問題に発展する可能性もあります。
親族全員に墓じまい・改葬の意向を伝え、同意を得るようにしましょう。

(3) 費用
墓じまいには、墓石の撤去費用、納骨費用、改葬許可証の取得費用など、様々な費用がかかります。
事前に費用を把握し、予算を立てておくことが大切です。

(4) 手続き
墓じまい・改葬は、様々な手続きや書類が必要になります。
手続きに不慣れな場合には、専門家である行政書士に相談することをおすすめします。
特に、お寺の敷地内(寺院墓地)にお墓がある場合、その墓地の管理者はお墓の住職となります。

4 注意点(お寺関係)
住職に墓じまい・改葬を相談したところ、烈火のごとく怒鳴られたり、大反対をされたという話を聞いたことがあるかもしれません。

なぜ、住職は大反対するのでしょうか?

それは、お寺側にしてみると、今まで何十年とそのお墓を管理して、亡くなった方を毎日守ってきたという思いがあるからです。

にもかかわらず、単に一方的に、理由も全然伝えず、「お墓をやめます」と事務的・単調的に伝えただけでは、お寺側も頭に来るのは当然です。

したがって、まずは簡単でいいので、相談なり情報提供という形でもいいので、直接住職にあって、お話をする必要があります。

住職には、お墓を継ぐ者がいない、このままでは無縁墓になって雑草だらけになる、寺院墓地内の他のお墓に迷惑がかかる、自身も高齢者になって遠方の墓にお参りにこれなくなる、といったことを正直に相談すべきです。

このように、理由をきちんと説明してから、墓じまい・改葬の段取りや費用などの具体的な進め方を相談したほうが、いたずらにトラブルを招くことがなく、その後の円滑な作業が進んでいきます。

できるだけ直接お会いして相談し、電話やメールのように一方的に自分の主張のみ伝えるのではなく、今までのお寺に対するリスペクトも示しながら、相談するのがベターです。

また、お寺の住職に直接会って相談するとき、一人だけでは怖くて、しかも心細いと思います。
したがって、家族の方や親せき、友人など、複数でお邪魔することをお勧めします。

一番いい方法は、法律に詳しく、墓じまいの手続きに明るい「行政書士の方」と「一緒」に相談しに行くのが一番です。

5 専門家への相談
墓じまい・改葬は、法的な手続きやお寺との交渉など、複雑な手続きが必要です。

そこで、専門家である行政書士に相談することで、スムーズな墓じまい・改葬を進めることができます。

当事務所では、墓じまい・改葬に関する相談を承っております。
お気軽にご連絡ください。

〇 まとめ
墓じまい・改葬は、決してご先祖様をないがしろにするものではありません。
むしろ、時代の変化に合わせて供養の形を変え、未来へと繋ぐための選択と言えるでしょう。

当事務所では、お客様の気持ちに寄り添い、最善の解決策をご提案いたします。
この記事を読んで、少しでも墓じまいについて考えるきっかけになれば幸いです。

〇 お問い合わせ
行政書士藤井等事務所(所在地:岩手県北上市)
1.お問い合わせフォーム
2.事務所ホームページ<墓じまいのページ>


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