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AIを利用してキャラデザする方法【絵師向け】【NovelAI】
こんばんは、藤依しのです!
AIイラストレーターが話題です。
今回はAIの登場で不安になっている初心者の方々に向けて、AIはイラスト初心者を助ける可能性もあるということを実演していきたいと思いました。
今回使用したのはNovelAIですが、おそらく他のイラスト生成AIでも可能です。
AIの台頭により「絵師は終わった」と言われる今、そんな言葉にうんざりしている皆さんには、改めて「自力で絵が描ける」ということの価値を感じてほしいと思います。
それではどうぞ!
■AIによるキャラデザ補助
結論から言うと、AIは初心者さんたちのキャラクターデザインを大いに助ける可能性があります。
初心者さんたちの多くは、オリキャラに憧れると思いますが、キャラデザって難しいですよね…。髪型・目の色・服のデザインなど、「こういうのが描きたい」というのは頭にあっても、実際描いてみると配色や装飾など上手くまとまりません…
確かにオリジナリティはあるけど、プロのデザインには遠く及ばない。そんな経験は誰でもあると思います。
なぜそうなるかというと、デザインには一定の「魅力的に見えるパターン」があるからです。プロはそのパターンを理解しているのでハズレがありませんが、初心者の方はまだ理解が甘いので、微妙なデザインになってしまうわけです。
そんな時AIを利用するとあら不思議、あなたが指定した通りのデザインでいい感じの配色を持ったキャラクターを描いてくれます。
![](https://assets.st-note.com/img/1666356058578-NgCpugijJX.png?width=1200)
AIで作成したイラストに著作権はありません。そのキャラは誰のものでもないので、デザインを丸パクリしようがあなたの自由です。
こうして何の罪悪感もなしにそれっぽいデザインを参考として、あなたの絵柄であなただけのキャラクターを生み出すことができる。というのが今回お話する絵師にしかできないAIの使い方なのです。
次に実際に自分がやった使用例を解説します。
■例:ハロウィンのキャラクターのラフ
例として、ここにハロウィンのキャラクターラフがあります。先日僕が描いたものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1666356158241-vRritnrTXU.png?width=1200)
僕の場合絵柄の好みがはっきりしているので、最初からAIには任せずまずは自分好みのデザインでキャラを作成しました。
ただこのキャラクター、イラストとしてはいまいちパッとしません…。悪くはないのですが、どうにも色合いが地味で納得感がありませんでした…
■AIにラフを読み込ませると?
今までならここであらゆる資料を探して、納得のいく配色を探して何度も書き直すところです。
しかし今はAIがあります。今回使うのはNovelAI。
登録の仕方についてはこちらの記事がわかりやすいです。
早速、上のラフをAIに読み込ませます。
細かいやり方は上の記事を参照。Upload Imageから画像を選択すれば読み込みができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1666356458271-8rcn6ULIVz.png?width=1200)
するとこんな感じでそれっぽいイラストが出てきました(今回は、一応補助的に halloween, cat ears, gothic lolita, のプロンプトを指定してます)
![](https://assets.st-note.com/img/1666356530340-4IwFSE6oDc.png?width=1200)
一般的にはこのイラストをそのまま使う…ということになるわけですが、ここからは絵師にしかできない技。
ぶっちゃけ顔とか細かなデザインは自分の好みではないので、今回は部分的な服のデザインや配色・背景を拝借し、先程のラフを描き直します。
■AIイラストを参考にラフを描き直す
こうして出てきたイラストを参考に直したラフがこちらです。
![](https://assets.st-note.com/img/1666356591818-JRswvEfaaq.png?width=1200)
先程のラフに比べて、少し全体の鮮やかさが改善した気がします!
まだラフなので上手くいくかはわかりませんが、前のラフよりはスムーズに進みそうですね!
こちらのラフはまだ描き途中なのですが、今の所悪くないように思えます…!
![](https://assets.st-note.com/img/1666356610697-8NkUd6ZT7E.jpg?width=1200)
このようにAIを利用することで、いまいち納得がいかない場面で自分の描きたいものに合わせた改善策を見つけることができるのです。
■キャラクターをそのまま真似しても良い
上の例ではラフを読み込ませていますが、目・髪の毛の色だけ指定してAIに描かせたキャラをそのまま真似するのもアリだと思います。
最初に言ったとおり、AIの利点は著作権がないことです。誰かの作品を参考にするのと違い、コンピューターがはじき出した結果を参考に描くだけなので、初心者の方にありがちな真似元に対する罪悪感はかなり薄れます。
そして、ただAIの出したイラストを「うちの子」にするのとは違い、細かな装飾・絵柄などは、自分の好みに合わせて変更できます。
さらにAIはちょいちょい「よくわからない装飾」を生み出したりしますが、そういうのも現実世界のものに即したアクセサリーに変更できるので、絵師ならではのキャラデザを楽しむことができます。
■1からデザインを学ぶよりも、早く知識がつく
このAIを利用したキャラデザの最も優れている点が、配色だけでなく、キャラの雰囲気・イラストとしての構図・影の入れ方、質感の出し方など、あらゆる面で初心者さんの参考になる点です。
今回はキャラデザに絞って解説していますが、全てにおいて良い見本になります。
これが昔だったら、まず配色パターンについて学び、次に構図やパースについて学び…と一つ一つ自分で調べていくところですが、AIなら一瞬で今の描きたいイラストに必要なお手本を見せてくれます。
いわば、あなたの隣にプロの絵師さんがいて、あなたの描きたい絵に合わせてお手本を描いてくれるようなものです。絵を描いたことがある人なら、これがどれだけありがたいことか理解できると思います。
■ただし万能ではない
とはいえ、今のAIには限界もあります。
AIに望み通りの絵を描いてもらうためには常に適切なデータ入力が必要です。言語化できていない要望まで叶えることはできないので、思ってたのと違う絵が出てくることもよくあります。
また、AIは人気の絵柄に寄せてくる傾向があります。特定の絵師さんの絵柄を真似する試みも始まってはいるようですが、全ての絵師のニーズに対応できる幅広い絵柄を網羅するのは難しいと思っています。
なので最終的には、自分の好きな絵師さんを真似するのが一番効率がいいですね。
■絵師はAIで成長できる
ただそれでも、日頃から色塗りや構図に悩んでしまう人にとっては神ツールになるはずです。
今回使用したNovelAIは有料かつポイント制なので、何をするにもまず1000円ほどの投資は必要ですが、そこまで高くないので気になった方はぜひ試してみてください…!
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最後に、正直今は多くの絵師さんにとって辛い時期だと思います。
twitterにはAIイラストが溢れ、絵師の仕事はなくなると言われ、あろうことか普通に絵を楽しんでいる人間を攻撃する人までいます。やる気をなくして筆を折った絵師さんもいらっしゃるかもしれません。
ただ、それでも僕は絵を描くことは楽しいということを伝えていきたいです。どれだけAIが発展しようと、自分が一番描きたい絵は自分にしか描けません。せっかく絵が好きで始めたんですから、周りを気にせず存分に楽しんで欲しいと思います。
あなたの「好き」を凝縮した最強の一枚ができることを願っています。それでは。