[映画]ジェミニマン
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『ジェミニマン』
監督はアン・リー。
引退を考えるおじさん敏腕スナイパー・ヘンリーと
彼の命を狙いに来る、クローンで作られた若きヘンリーの2役を、ウィル・スミスが演じております。
正直、期待してませんでした。
きっとアクションが過剰に派手で、映像は凄いけど、大味な映画なのだろうなと。(失礼)
いやいや、面白かったですよ。
クローンと言えば、聞こえがすごく無機質なのですが
機械からポコンと大人が出てくるわけではないのです。
赤ちゃんで生まれてきて、人間形成をされ、時間をかけて大人になったわけで。
自分がクローンだと知った時の、若きヘンリー苦悩。
そして、相手が若き自分だと知っだ時のヘンリーの戸惑い。
そのあたりの心の機微が、きちんと描かれていたので見応えがありました。
クローンだとしても、「個」をもつ一人の人間。
しかし作った側は、個を省いた兵器「物」として使いたいわけで。
その想いの差が哀しく。
自分の存在への疑問が止まらなくなった若ヘンリーに、胸が締め付けられましたよ。
そこをきっちり演じ分けたウィル・スミス。
もちろんヤング側は映像技術で見ためを加工してるわけですが
もろもろ含め、気づけば何の違和感も感じずに観ている自分がいました。
後半は人間ドラマになっていくので、物足りなく感じる人もいるかもしれませんが
逆に僕は、そこにグッと来ましたね。
若干タイトルのダサさが気になりましたけど。笑
しかし、ついに役者を若返らせる技術ができあがったのだな。
もう映画でできない表現はないのかも。