貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 130 「私、いっぱいいっぱいで、今は何もできません!」とスタッフから言われた経験ってございますか?
人は誰しも、『いっぱい、いっぱい』になる事ってありますよね。仕事でやらなければならないことや、うまくいかないことが山積みで、何から手を付けたらいいのかすら分からなくなり、また、こんな時に限って、プライベートの悩みも重なったりすると、何もかも投げ出したくなりますよね。
ある本に書いてあったのですが、人間には『前頭前野』という脳があるらしいです。その脳の働きはいくつかあるらしいのですが、主に『記憶のコントロール』をしたり、『感情やストレスをコントロール』する働きがあるそうです。
やらなければならない仕事は、記憶をコントロールする脳(前頭前野)が活発に作動しはじめ、仕事やプライベートの悩みやストレスは、感情やストレスをコントロールする脳(前頭前野)が活発に作動しはじめるそうです。
この脳のおかげで、やらなけれればならないことを記憶し覚えてくれるし、少しぐらい嫌なことがあっても、平常心でいられるので、大変ありがたい脳ですね。
ところが、この脳の容量にも限界がありまして、この容量を超える仕事量や大きな悩みやストレスを抱えると、『容量オーバー』になります。この容量オーバーのことを『いっぱい、いっぱい』と表現しているのです。または、キャパオーバーという言葉を使う人もいますよね。
この『いっぱい、いっぱい』になっているスタッフに、何かアドバイスをしようとしても、何も入っていきません。なぜなら、脳が容量オーバーになっていますので‥。良かれと思ってのアドバイスも、「放っておいてください!」的な拒絶反応を見せることがあります。その拒絶反応を「素直さが足りない!」と勘違いすると、その子のストレスがさらに増え、ますます『いっぱい、いっぱい』になってしまいますので、要注意ですね。
では、『いっぱい、いっぱい』になっているスタッフには、どう対応すればいいのでしょうか?
容量オーバーになっているのですから、ギューギューに詰まっている脳の中に入っているものを外に出してあげることです。それを『外化』と呼ぶらしいのですが‥。
皆さんも、誰かに悩みを打ち明けたらスッキリした‥という経験ってございますよね。悩みやストレスを誰かに喋ることによって、『外化』され、脳の容量に余裕ができてきます。社員の愚痴や不満を聞いてあげる『ガス抜き』も同じ原理だと思います。
もう一つのやり方は、やらなければならないことを整理してあげることです。いっぱいいっぱいになっている人の特徴として、やらなければならないことが、頭の中でごちゃごちゃに入り乱れていることが多いですね。
やらなければならないことを、丁寧に一つづつヒヤリングをして、書き出して、ゆとりのある行動計画を立てていきます。
書き出して行動計画を立てた時点で、頭の中が徐々に整理され、脳の中に『空きとゆとり』ができてきます。その作業を寄り添って一緒にしてあげることによって、いっぱいいっぱいになっている状態を和らげたり、解消することができると思います。
お試しください。