貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol262 練習しないスタッフに、「美容師になる気があるの?!」と精神論だけで責める店長に対して、どう対応すればいいのか…お悩みのリーダー必読!?

 新人のうちは、やる気満々で練習をしているスタッフがほとんどではないでしょうか?少し慣れてきて入社半年を過ぎた辺りから、だんだんモチベーションが下がってくるスタッフも、出てくることがありますよね。
 それがひどくなりますと、練習をサボるようになったり、練習しても身が入らないスタッフも出てくることがありますよね?
 そんな状態を放置していますと、美容師を辞めるカウントダウンが始まってしまうますよね?
 経験上、三カ月同じ技術で不合格のまま止まっているスタッフは、美容師の仕事に対して、黄色信号から赤信号が点滅し始めていることが多いと思います。そんまま放置していますと、美容師になりたいという気持ちまで失せてしまうことがあります。
 そんなスタッフに、店長はどのように対応されていますでしょうか?
 昔のことですが、私が店長に「○○ちゃん、最近練習していないの?」と尋ねると、店長から、
「練習しろ!って言ってるんですけどね…」
「あいつはやる気がないんですよ!」

という返事が返ってくることがありました。
 まるで他人事のように話す店長に、ムッとしたことを今でも覚えております。
 店長の「練習しろ!って言ってるんですけどね…」とのセリフは、言い換えれば、自分は練習しなさい!と言っているので、自分は悪くない!練習しないアイツが悪い!と思っているのでしょうね。
 店長の「あいつはやる気がないんですよ!」とのセリフは、言い換えれば、練習しないのはやる気がないから、自分は悪くない!やる気がないアイツが悪い!と思っているのでしょうね。
 そう思っている店長は、常に精神論でスタッフに対応しようとします。
「お前はやる気があるのか?」「美容師になる気があるのか?」
まるで、昔の私のような昭和の時代の上司みたいですよね。(笑)
 精神論で責めて、仮に嫌々練習をさせたとしても、長続きせず、いつの間にか、練習に身が入らなくなる…ということを繰り返してしまいますよね。
 そもそも、美容学生100人いたら、自家発電(自分でやる気を継続できる人)できる人は、20%(20人)ぐらいしかおらず、残りの80%は、自家発電できないので、送電しながら少しづつ自家発電できるように育てていくことが大事だと思います。
 ではどのようにすればよいのか?と言いますと、精神論ではなく、具体論で話をして、寄り添った指導をした方がよろしいかと思います。
 何を具体的にしたらよいのか?と言いますと、レッスンプランです。
「レッスンプランなら、毎月立てていますよ!」という方もいらっしゃるかも知れませんが、ほとんどの方のレッスンプランは、単なるスケジューリングになっていることが多いと思います。
 一カ月のレッスン表を拝見しますと、この日は~の練習日、練習しない日…と練習項目と練習日を決めただけのスケジューリングになっていることが多いと思います。
 そうではなくて、お勧めは、上達プランです。一カ月の間で、一週間区切りで、
①何を、
②どれくらいのタイムで、
③どれくらいクオリティーで…

の目標を打合せしていきます。
 時々、チェックしてあげることが大事なのですが、ほとんどの方が、仕上がりを見て、できているかどうか?をチェックして終わり…
 それはそれで、必要なことなのかも知れませんが、私的には、仕上がりをチェックするのではなく、上手にできない理由を見つけるためのチェックをしてあげた方が早く成長すると思います。
 例えば、タイムに入らない原因は、具体的にどこでつまづいているのか?をよく観察して、見つけて上げることが大事だと思います。「手を早く動かせ!」だけでは、上達しないですよね。
 つまり、精神論で責めるより、練習をじっくり観察して、合格できない原因を見つけて上げて、それをレッスンプランに落とし込みさえすれば、三カ月不合格なんてことは、無くなってくると思います。
 上達を感じているうちは、モチベーションは下がりません。上達が止まった時からモチベーションは下がり始めることが多いと思います。
 ですので、精神論ではなくて、具体的なレッスンプランを二人三脚で進めていけば、途中でやる気がなくなることも、少なくなると思います。
お試し下さい。

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