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将来の夢

「将来の夢は宇宙飛行士になることです。」

誰しもが書いたことがあろう将来の夢作文。
僕は小学生の頃、その作文を書いた。

当時の僕はかなり優秀だった。
運動は得意ではなかったが、勉強はできる方だった。
将来を期待され、自分でも将来何にでもなれると思っていた。

英語と天文が好きで、宇宙飛行士という響きのかっこよさからその職業に就きたいと思った。
宇宙飛行士でなくても、宇宙に関する仕事がしたいと思っていた。


それから数十年。


今の僕はどうか。
小学生の頃の夢は成し遂げられず、毎日下を向いて出社する日々を過ごしている。
今のこの姿を見て、少年時代の僕は何を思うだろうか。
現実は残酷である。


将来に期待して、現実を知り、己を恥じる。
「期待なんかしなければ良かった。」

僕は一生このまま地べたを這いつくばって生きていくのだろうか。
這いつくばって生きていけるだけまだマシかもしれないが。


子どもの頃の将来の夢は全く叶えることが出来ず、他の皆と同じように会社員をしている。
あのときはこんな退屈な生活を過ごすことになるとは到底思わなかった。

これから先、また数十年経ったとして、あの頃の僕に胸を張れる日が来るだろうか。

少しでもそんな日が来れば良いと夢を抱いて、今日も眠りにつく。


では、また。

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ふじふじ
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