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痩せるのは誰のため?

ダイエット番組などを見ていると、男性出演者が「僕たちは、女の子にそこまで痩せてほしくないのに」なんて言ってたりする場面に出くわす。でも、最近の女の子が痩せたいのは、どっちかといえば、自分のため、だろう。

たとえば、実用向けのダイエットコミックに載ってた「やせゆく女」(尾形未紀)という掌篇の一場面。

「結局 彼女たちは〝男〟なんて いらないんです」
のあとには、
「女のコの仲間の中で トップ(一番やせてる)になれればいいんです」

「ようするに〝男〟より〝自分〟が 好きなんです」
のあとには、
「それも誰より〝やせてる自分〟が」
と、続く。

他にも、
「いくら幸せでも デブじゃダメよ」
とか、
「男のいうことなんか 信用できないわ 女の意見のほうが正しいのっ」
とか、印象的なフレーズが、いっぱい出てくる。

もちろん、きっかけが彼氏や夫の言葉だったりするケースも、少なくないとは思うけど。どっちかといえば、自分のために痩せ(すぎ)る女の子に、僕は興味がある。


(初出「痩せ姫の光と影」2010年5月)


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