キッズ服に埋もれたい~かすみ嬢の居場所(24)
今日言われて嬉しかったこと。
「骨の形がはっきりわかるような脚をしてるね」って。
最近は人目を気にして滅多にはかないけど、膝丈の厚手のスカートだったからかな。私にとっては最上級の褒め言葉。
明日からは10月だし、今後もっと寒くなると、短時間でもなかなかスカートははけなくなるもんね。でも、そのかわり、明らかに細身の服をだぼっとさせたり、といった見えないけれど想像を掻き立てるようなお洒落を痩せ姫の方々はなさってる。みなさんの冬コーデ、とても楽しみ。
それにしても、世の痩せ姫様方はどうやって冬を乗り切っているんだろう…。
私なんて、余裕で30キロあったときでも、冬はもこもこ靴下とそれが隠れるくらいのズボン、複数枚重ねたヒートテックの上にこれまた複数枚重ねた薄いニットが標準装備だった。周りは冬でもびっくりするくらい薄着だから、浮かないようにおっかなびっくりの日々だったよ。
この冬もきっとスカートははけないし、着膨れしちゃうから、せめて袖口から覗かせる手とか、足首とかから華奢さがわかるくらいの体型になりたい。そんな人を街中で見かけると、きゅんきゅんしちゃうもの。
だけど、周りは「ふっくらした方が似合う服が増えるよ」って言う。そんなことないよ。普通体型の人と痩せ姫と、同じ服を着たとしても明らかに、痩せ姫のほうが魅力的に見える。痩せるとね、服が安っぽくてもすごく品があるように綺麗。弘法筆を選ばず、ってこと。
「服がだぼっとしている、ダサい」なんて言われようものならね、そのぶかっとしている余裕を楽しむことができない人だなって思えばいいだけだけど。それに、余ったウエストは詰めればいいのよね。痩せ姫の本で感心したことのひとつ。私も真似してみてる。
あとは、キッズ服だってあるのだし。
そうだ、これからはキッズ服を着よう。頭からつま先まで可愛らしいキッズ服に埋もれて、ふわふわな気持ちで冬を越すの。子供のように常に動いて、元気いっぱいに。好きなときに好きなように食べて、幸せな冬にしたいの。