成人式と同窓会(後篇)

(初出「痩せ姫の光と影Ⅱ」2021年1月 ※痩せ姫たちの実話を参考にしながら、ブログ風にまとめたフィクションです)


それはどんなことかというと……

ひとりの子が小4のとき、クラスで2分の1成人式に合わせて作った文集を持ってきていて。みんなで回し読みをしたんです。
その子とはそのとき、同じクラスだったから私のページもありました。

「最近ハマっていること」とか「将来なりたいもの」とかのほかに「身長・体重」なんて項目もあって、ほかの子たちはそこで盛り上がってました。

「ええっ? 私、33キロしかなかったんだ」
「ウチなんて、20キロ台だよ」
「今、これの2倍くらいある。さすが、2分の1成人式だね」

そんなやりとりを耳にしてから、私のところに文集が回ってきたので、ドキドキしながら自分のページを開いたんです。
そしたら、135センチ、27キロ、って。
身長は20センチ以上伸びてるけど、体重は今と同じくらい。そうか、計算上は小4のときより痩せてるんだなって思いつつ、もしかしたら、ここにいるなかでも、こういうのは私だけだったりして、とも考えました。

体重的には子供の状態?
いや、精神的にもいろいろ子供なんですよね、私。

そのせいで同窓会、なんとなく居心地が悪かったのかな。成人式でもそんな気分だったし。今の私には合わない場所って気がして、どちらもちょっと馴染めないものを感じていたから。きっと私、どちらの場所でも浮いちゃってたんでしょうね。

でも、痩せたことは後悔してないし、体重ほどは細くないと思うし、太りたいという気持ちはありません。ただ、ほかの子とは違う世界にいるような自分がちょっとだけ哀しいような。
私が身も心も大人になれる日、本当の成人式を迎えるときはいつなのかな、とか、別にそうならなくてもいいや、なんて気持ちが行ったり来たりしています。


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