20241119 MOA美術館 光琳 国宝「紅白梅図屏風」×重文「風神雷神図屏風」
はじめに
前回、「ポケモン×工芸展」を見た時に、
教えていただいた方から、次は光琳ですね!と軽いプレッシャーをかけられていたので、行ってきました!
正直、琳派という名前は聞いたことがあったけれども…
はて?
という状態のまま当日を迎えてしまった。
しかも、予定がズレてしまって、午前中にインフルエンザの予防接種を受けてからになったので、
熱海に着いたのが昼過ぎのあわただしい旅程。
前回は同行者がいたので車でしたが、今回は一人だったのでバイクで行ったのですが、
バイクの身軽さを生かすだけの計画を立てていなかったことを後悔しました。
しかし、いつも思うんですが、熱海行くのに料金所多すぎw
琳派
二回目のMOA美術館、前回、常設展示は見たので特設展へ直行。
どうやら、琳派というのは、主に以下の5名の作家?達によって構成されている流派のようだ。
本阿弥光悦
俵屋宗達
尾形光琳(乾山の兄)
尾形乾山(光琳の弟)
酒井抱一
本阿弥光悦と俵屋宗達
尾形兄弟
酒井抱一
の三世代に分かれていて、各世代で直接の接点はないらしい。
美術の世界はわからないが、変わった流派に思える。
気になった作品達
あいかわらず美術に関してはわからないので、気になったものを並べていく。
草花系
「竹梅屏風図」
特に序盤に多かった印象がある「竹」の絵。
最初フーンと思って見ていたが、一歩下がって遠めに見て見たら、奥行きが伝わってきて、あぁ、こう見るものなのか。
と思った。
「秋草図屏風」
これも、一歩下がってみると、畝が見えてきて、奥行きが感じられてよかった。
人物
「山水・寿老人図団扇」
わりとユニークな感じの寿老人
「近高仙人図」
この鯉と同じ無表情w
波の荒々しさと対照的で面白い!
動物
どれも割とコミカルな表情、動きをしているように思う。
「波に白鷺図」
コナンのOPだかEDに出てきそう…w
「犬図」
昔の犬の絵と言えば、芦雪の犬の絵が有名だが、琳派の動物たちも中々な気がする。
男二人物
「寒山拾得図」
変わり者の二人らしいが、この距離感が変わり者感を如実に表現していて素晴らしいw
「蟻通図」
突然の大雨で立ち往生する図らしいが、付き人が、傘をさして紀貫之をまもり、馬からも風よけにされていてかわいそうw
重文「風神雷神図屏風」
これは、俵屋宗達の書いたものを書き写して、おかしなところを手直ししているらしいが…
宗達番がないから違いが判らないw
個人的に一番気になったのは、雷神は足の裏が見えているところ。
踏ん張りを利かせているのか?
対する風神の軽やかさは雲の形からも来るものか?
しかし、二神とも衣のたなびき的には左に向かって飛んでいそう?
いや、雷神は奥から手前に来ているのか?
それとも、右側に吸い寄せられるのを踏ん張って耐えているのか?
色々な見方が出来そうな佇まい。
二つの屏風を宙に浮かせ、向かい合わせて見たりを想像する。
どの配置が一番しっくりくるのだろうか?と。
そんな事を夢想した一枚でした。
国宝「紅白梅図屏風」
これは、風神雷神図屏風を書いた後に書いたものだと言われているらしいが…
個人的にはそんなに類似性を感じなかった…w
これも気になったのは足元で、
解説では紅梅の方が若い枝が伸びているとの事だったが、幹の下の方は空洞があり、幹自体も小さい。
枝もところどころ折れているようにも感じ、老木に新芽が芽吹いているような不思議な感じがした。
一方の白梅はどっしりとした幹と、屏風内に収まりきらない巨木。
画面外を想像すると、とてつもない巨大さを感じる。
老いと生を分かつ漆黒の濁流というイメージ。
多分、違うのだろうけど、国宝とはかくあるべきかという存在感を感じた。
後、幹の青さが、後の世代である抱一さんの作品の色鮮やかさに通じるものがあるようにも感じた。
最後に
「風神雷神図屏風」だけ、撮影?アップ?方法へ注意があったが、これはなんでなんだろう?
よくわからない…w
ミュージアムショップに今回の図録がなかったのが残念でした。
MOA美術館の本はあったのですが…
以上、簡単ではありますが、初めての琳派体験記でした。