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思わぬ夕べ!

昨日 久しぶりに美容院に行って来た

15時の予約、

お客様が少なくなった時間だったので、ヘッドスパもやってもらったら

「秋分」を過ぎると「つるべ落とし」とは よく言ったもので

外は 真っ暗になっていた


身も心も軽くなった私は

夜の食事は ツタヤビルのあの店に行こう!

と、思い立った

なんだか、久しぶりにウキウキしている


ツタヤビルの大きな食堂3軒入っている8階で、いつも見逃していたあの店

エスカレーター脇にある細長いお店が 以前から気になっていた

だから、そのお店に まっしぐら!

終い始める階下の店を横目に 私は暗いエスカレーターの手すりを握りしめ

どんどん昇って行く 

と、その店はあった


オレンジ色の間接照明の立て看板のメニューの中に

老眼鏡なしで「タコライス」を見つけると、

これに決めた!と言わんばかりに 堂々と店に入った


カウンター席に中年の男女が一組

ビールとカクテル

いいなあ!

飲みたいけど、一人じゃあ~


数名の背高ノッポの塊の中から

「いらっしゃいませ!」と、声がかかる

「ガーデンになさいますか? お部屋になさいますか?」

聞かれて、はじめて

暗闇のなかに ベランダがあるのに気付く

夕方だし 真っ暗だから、

「部屋で!」と答える

すると、数少ないテーブル席の 入口に一番近い席に案内された

「なんだか、ワサワサしてるなあ」


「何になさいますか?」背高ノッポの若者が水とおしぼりを持ってきた

「タコライス!」と、勢いよく言う


注文した後、友人にメールを打っていると

「あの~、お客様!」と声がかかった

その方に顔を向けると、しゃがんだチーフらしき若者が

「今夜は うちで撮影をしているんですけれど…」という

「さつえい?」

私は 思わず店内を見回し、怪訝気に若者を見た

「ええ、ユウチューブなんですけどね! お客様は…」という

「あ~、私なら 大丈夫よ! 今、美容院の帰りに寄ったんだから…」

若者は マスクの中で白い歯を見せ、2回大きくうなずいた。

「なんの?」

「はあ、この店は パナソニックのバレーボールを応援しているんで…」と壁に張り付けられた試合のブルーのシャツを振り返って手で指し示した。

「パンサーズ!」

私が読み上げると、うれしそうに
「今日3名の選手が この店でアルバイトしているところをユーチューブに挙げているんです」

「へえ~!(珍しいところへ来たもんだ)」

そこへ、

「お待たせしました!」と、タコライスが運ばれて スマホが向けられる

タコライスを運んできた青年の顔を 見上げる

マスクの上のキリリとした眉毛と黒い瞳が 印象的だった


お~、なかなかの好男子


次々入る注文の品の作り方を教えるチーフ

三々五々入店して来るお客様への案内の声

見上げる程の背高ノッポさんが 右往左往

私は タコライスを混ぜ始めた


暗くてよく見えないライスの上のミンチとゆで卵と野菜をスプーンで混ぜる

それを 口に運ぶのだが、

レタスや水菜の切り方が 大きい

ばあさんのおちょも口には ちと入りかねる

口に押し込んでも、水菜の茎の先っちょが2~3本はみ出す始末

けれど、暗い店の中では たいして目だたない

味は 香辛料が程よく胃を刺激した


私は 思い出したように

「ね、サインもらってもいい?」と、聞いていた

そして、頂いたサイン

今村 貴彦

児玉 康成

山内 晶大

いただいたサインのお礼に

「がんばれ!」と 小さく叫んで、こぶしを挙げた


お会計の時には彼らは 大忙し!

お店の人に

「もうちょっとだけ、野菜 短く切って! 味は おいしかったよ」と言い残してエスカレーターを降りた



メールを打った友人から

「山内選手は確か日本代表でしょ? パナソニックの所属でもアルバイト しないといけないかな?」

Re:

山内晶大さん 曰く「僕たちバレーボールばっかりしてるから、体験しているのをユーチューブに挙げてるんです」って言ってた。
家かえって ユウチューブで探したけど、映像みつからなかった!


その代わりといっては何だけど、


「パンサーズ」のメンバーの中に 

マスクを外した3人の顔写真を見つけて

改めて、年を忘れて 

ばあさんなりの「胸キュン」した 秋の夕べだった


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