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[折々のことば」から

気力は眼に出る
生活は顔色に出る
教養は声に出る
        土門拳
 さらに秘められた感情は口のまわりに、年齢や悲しみは後ろ姿に出ると、
写真家は言う。なるほど伏せておきたいものにかぎって自分には見えないまま他人の目に晒されている。なんと無防備なこと。ただ「本人が欠点と思っているところが、実は案外、唯一の魅力だったりする」と、写真家は私どもを慰めてくれる。『風貌』から。
               2024・9・27 鷲田清一

 この秋は 政界でいろんなことが起きている。
兵庫県の元知事から始まり テレビに釘付けになって見ていると、なるほど
「人の顔」から その人の本質が見えて来る。
顔に感情が全く出ない人も珍しい。それは人としての感情を持ち合わせていないから平然と「道義的責任がわからない」と言ってのけられるのだろう。
 総理総裁になった石破さんも最初防衛大臣としてテレビに映った時は
「なんと怖い顔、でもきっとこの人は頭が切れるんだろうなあ」と思った。
総裁選挙にあたってその素顔を知ると、その風貌とは違う人物が見えてきた。真面目で正論を愚直なまでに言いつ続けてきた石破さんは仲間が少なかったというから 組閣の時に「裏金問題議員」を起用せず いろんな面から
満遍なく起用したところだが、それ故自民の重鎮の意見に少し弱気になったようで、当初言っていた意見を覆すことになってしまったようだ。
強面の石破さんは「怖いこわい!」と言われているうちに気弱になったのか?それとも以外と弱気だったのか?

 アメリカ大統領選で競い合っている人達も 中東戦争を強気に進めているイスラエルの首相も、なるほど!と頷けるお顔が画面に出てくる。

40才からの顔は自分に責任を持て!
と 言われているが、全くその通りだと思う。

「さて、自分はどうだろう?」と 鏡を見るのが怖くなる。

今 私はどんな顔をしているのだろうか?
このところ、私の精神状態はあまり褒めたものではない。
ましてや、子育てを振り返る時など 自分の罪深さを悔い
なるようにしてなった過去を「運命」として受け入れるしかないけれど
今しばらく 自分をみつめてみる必要があると思う今日この頃である。

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