【マガジン企画部門】戦勝して戻った故郷は知らないところになっていた

【キャッチコピー】
故郷の島と仲間を護るために、知恵をつけ仲間を頼り、強大な力に立ち向かい、新しい時代を作る物語。

【あらすじ】
1896年、霊力で風を操れる花見悠は、清から故郷である「峰島」に帰島する。日清戦争の英雄として祝いの席を設ける。そこで島民から、一緒に帰島した鳥海昌生の父・昌頼が島外追放になっていることを聞く。謀反を企てたとされていた。悠は昌頼の謀反について調べると、悠の父・正悠によって仕組まれた冤罪であることが判明する。正悠と主犯で当主の六束義晶を捕えようとしたところ、霊力が使えなくなってしまう。義晶が霊力を封印したことを突き止め拘束するが、霊力が戻ってくることはなかった。義晶と彼の部下を島外追放とし、昌頼を島へ呼び戻した。平穏を取り戻した峰島の新当主・成輝の側近として悠は手腕を発揮する。

【第1話】
日清戦争終戦から1年、日本軍を陰から支えた花見悠はなみゆうは、六束成輝むつかなりあき鳥海昌生とりうみしょうせい、他の仲間と共に故郷である峰島みねしまへと帰島する。島の英雄として出迎えられた彼らには祝いの席が用意されていた。島民が集まりお祭り騒ぎの中、戦時中のことが話題にあがる。興味津々の悠は率先して話を聞く中、昌頼まさよりが島外追放になったと耳にする。昌頼は悠の父・正悠ただはる以上に悠を可愛がってくれた昌生の父だ。当主である六束義晶よしあきらを排除しようと企てたとされていた。未遂で終わったものの罪は重く、島外追放となった。昌生は初めて聞く話に動揺し、祝いの場を途中退席する。心配した成輝は昌生について行く。悠はその場にとどまり詳しい話を聞く。義晶の妻・榮子えいこを脅し当主の屋敷に侵入した昌頼は、義晶を殺そうと息を潜めていたが、家人に見つかり捕らえられてしまった。昌頼の話では榮子に相談があると呼び出されたとのことだったが、榮子が昌頼に脅されて屋敷に入れたと主張しことで昌頼は拘束されてしまった。昌頼は義晶の側近でもあることから、島外追放でおさまったという話だった。聞いた話を成輝と昌生に伝える。成輝は違和感を感じ、悠と昌生と共に昌頼の事件について調べ始める。

【第2話以降】
昌頼の事件について調べるうちに、成輝の婚約者・目白花恵めじろはなえが義晶に幽閉されていることがわかる。義晶は病気となった彼女を隔離し治療しているというが、その痕跡はない。花恵についても調べを進める中、昌生が昌頼と同じように謀反を企てているのではないかと疑われ、幽閉されてしまう。悠と成輝は、昌生の謀反についても調べようとするが、仲が良いために義晶に禁止される。義晶を排斥しない限り、昌生の解放はないとふんだ成輝は、昌頼の罪が冤罪であることを証明する。榮子と義晶の部下である正悠が昌頼を陥れるために立てられた計画だった。昌生の時も同じように花恵を利用し、昌生を誘い出し、謀反を企てているかのように仕立てあげられていた。すべては成輝を追放し花恵を手に入れようとした義晶の目論見だった。成輝と悠が義晶を追求しようとした矢先、なぜか霊力が使えなくなってしまう。花恵を脅し、彼女の力で義晶が霊力を封じたのだ。霊力を戻すために奔走している中、日本軍が島へと攻めてきた。義晶が島に呼び寄せていた。悠と成輝、昌生は、島民と共に日本軍を追い返すことに成功する。義晶とその部下が島を危険にさらしたと公表し、彼らを島外追放とする。義晶に加担したせいで島を危険に晒したと花恵は罪に苛まれる。成輝は脅されたとは言え、花恵に罰を与えないわけにはいかなかった。義晶の島外追放から一ヶ月後、花恵が脅されて霊力を封じることに力を貸していたことを公表した。花恵は霊力の封印を解くために当主の屋敷で一生を過ごすこととした。島民を安心させるため、島の有力者の娘と成輝は婚姻したように見せかける。一年後、義晶のことが落ち着いたのを見計らい、成輝は花恵と密かに婚姻した。島は平穏を取り戻し、悠は昌生と共に成輝の側近として手腕を振るう。霊力を戻す方法を調べている最中、自分の意思で風が動いた気がして、霊力が戻る兆しに胸を躍らせる。


いいなと思ったら応援しよう!