見出し画像

ルワンダにも、あったんだ

ルワンダの首都キガリには、ルワンダ唯一の”ボーリング場”がある。

そんな都市伝説を聞きつけてしばらく、ついにその真偽を確かめる機会がやってきた…

先日、協力隊仲間何人かで集まる機会があり、ちょっと本来の予定の前に時間を持て余しそうだったので、時間つぶしも兼ねて「噂の場所に突撃してみよう!」となったわけだ。

もともと特別ボーリングが好きだったわけではないが、やはり”唯一の”とか言われると、気になる。


そのボーリング場の名は

Mamba Bowling Alley

ボーリング場は、実在する!!


伝説は、本当だった。

実はここ、「Mamba Club」という、レストラン&バー、遊具、卓球台、ビーチバレーコート、スイミングプールなどを利用できる、ちょっとした複合施設のような場所の一角にある。

そう、ここはまさに、日本で言うところの「Round1」!!

…いや、嘘。
さすがにそれは過言だ。
そこまで立派ではない。

しかし、大切なのは規模の大きさや遊戯施設の充実具合ではない。

入った時のワクワク感だ。

日本のRound1に比べると、どうしても見劣りしてしまうが、それは仕方がない。

てゆーか「見劣り」なんて、自分の見方次第だ。自分で比較基準を決めるからそう感じてしまうだけ。

これはいわゆる「コップの中の水を見てまだ半分入ってると思うかあと半分しか入ってないと思うか問題」と一緒だ。

ということで、僕の数少ない手持ちカードの中で、最も「Round1」感のある、ワクワク感のあるMamba Clubの写真をお見せしたい。

これだ。

ルワンダのRound1


はい。

…まぁ今回は、遊具で遊びに来たわけではなく、あくまでもボーリングをしに来たので、ここからは情報をボーリング場に絞って様子をお伝えしたい。



まず、ボーリング場に入った時の第一印象は


廃ボーリング場。

営業不振により潰れて荒廃し、今ではヤンキーのたまり場と化しているボーリング場。


だ。

だって、誰もいないし、薄暗い場内にうっすら自然光が差し込む感じだし、床板は底が抜けそうで歩くとギシギシいうし…

だが、それはあくまで第一印象。

その辺のスタッフっぽい兄ちゃんに「これ営業中?ボーリングできる?」と聞くと、「もちろんだぜっ!」と明るく返答してくれた。

その後、彼を筆頭に何人かのスタッフが何やらガサゴソ動き始めた。

すると、場内に明かりが灯り、ボーリング場の全貌が明らかになった。

写真で見ると結構立派


ということで、「第一印象は、廃ボーリング場」なんて超絶失礼な描写をしてしまったが、無事にボーリングをプレイすることができた。

1ゲームは1人3,000RWF。
日本円で300円ちょいくらい。

うん。


では、実際にボーリングをプレイしてみて分かったことを、ダイジェストでお伝えしたい。


  • 会場は無音

  • レーンが短い

  • ボールの軌道が異様

  • 扇風機はクモの巣まみれ

  • 後ろの壁はなく風が吹き込む

  • 各自のスコアはモニタに映し出される

  • でも手入力しているところがリアルタイムで見える

  • ピンを倒した後の再配置は人力による手作業


一つ一つ細かく語ろうと思えば色々と言えることはあるのだが、僕がこの中でも特に心惹かれたポイントは、最後の「ピンの再配置は人力」という所だ。

これはつまり、ピンが倒れるたびに、奥からぬっと黒い手が出てきて、邪魔なピンを捌けさせたりきれいに立て直したりする様子が伺えるということ。

お分かりいただけただろうか?

要は、ゲームが始まるとレーンの奥にピン配置担当者が常駐し、ゲームが終わるまでピンを立て直し続けてくれるのだ。

後でレーンの裏側をこっそり見に行ってみると、「本日お客様のピン立てを担当させていただいております」と言いたげな雰囲気で笑顔を向けてくる男性が、そこにはいた。

ピン立て職人

ゲーム終了後、彼には「Murakoze(ありがとう)」と言っておいた。


ということで、ツッコミどころは多々あったものの、とりあえず「ルワンダ唯一のボーリング場伝説」は真実であったということを、ここに明言したい。

そして、ルワンダで協力隊仲間と一緒にボーリングができたことは、とても良い思い出となった。

ただ、ボーリング場を後にして最初に出た言葉は、


もう2度と来ないかな。



だった。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?