私が選挙に行かない理由〜投票率を上げるシリーズ2〜
投票率を上げるシリーズ第2回。今回は選挙に行かなかった人の声を聞くことで、私たち一般人がどう働きかけられるかを考えます。
もちろん、声かけで解決できること、できないことがあります。今回は声かけで解決できそうな順に、行かない理由を並べてみました。
知らなかった、忘れていた
たぶんいちばん声かけが効くのは、こう言う方々ではないでしょうか。選挙の存在をお知らせすればいいのですから。「今週末、選挙だね。」とひとことリマインドするだけで、忘れてたり知らない人には効きそう。SNSのストーリーに選挙のことを投稿してみるとか。当日だけじゃなくて期日前から言っておくと、さらに安心かもですね。
転居したばかりだった
その地域に転居してきたばかりだったり、住民票が前の住所にあったりすると、投票チャンスを逃してしまうことも。特に地元から出てきてる大学生は、初めての土地かつ初めての選挙なので大変ですよね。大学生の親御さん、ぜひ住民票と選挙の関わりを教えてあげてください。大学生のお知り合いがいる方は、声をかけてあげてもいいかもですね。
もし周りに引っ越してきたばかりの人がいたら、「選挙ですね」「投票所わかりますか?」とリマインドしてあげたり、一緒に行くのもいいかもしれません。
投票したい政治家がいなかったから
私は国会を見たり政治家のソーシャルメディアをフォローしたりするうちに、政治家のキャラが分かるようになってきました。でも政治に関心がないときは、政治家のことを知ろうと思わないし、知らないでポスターや選挙広報だけ見ると、みんな同じようなおじさんに見えるし、選ぶほどの決め手が見えませんでした。もしマスメディアが国会をもっと取り上げたり、国会中継を当たり前に見るようになったら、投票したい政治家も出てくるんじゃないかと思うんだけどなあ。
どうせ誰に投票しても同じだから
政治家が変わることが、実は私たちの生活に影響することをどうしたら分かってもらえるんだろう?例えば選択的夫婦別姓は、その政治家の人権意識やジェンダー観がもろだしになるので、生活への影響が分かりやすいかもしれないと思うんだけどなあ。
選挙は自分の生活には関係ない
実は、前に投票を呼びかけたときにこれを言われたことがあって、フリーズしてしまいました。なので次にもし似たようなことを言われた時のために、脳内でシミュレーションしとくといいと思います。選挙に行く意味を、どうやって相手に分かってもらったらいいでしょう?
選挙に嫌悪感や抵抗感を持ったから
市民運動が嫌いな人が多いという調査がありましたが、それと似た傾向でしょうか。選挙カー、名前の連呼、スローガン、実は私も苦手です。そして選挙運動のスタイルを変えるには、新しいマインドを持った政治家を選ばないと始まらないんですよね・・・
どうせいつか引っ越すから
地域の代表を決める選挙だから、その地域に愛着がなければ行く意味がないと考えるかもしれませんよね。私もそう思っていました。政治に関心を持っている人なら、地域の愛着に関わらず選挙の意味が分かるけど、そこに至るまでのハードルが高いような。どう働きかけたらいいんだろう?
以下は、周りからの声かけレベルでは難しいのではないか?と思った理由です。
忙しすぎたから
私も同じような理由で選挙をすっぽかしたことがあります。「忙しい」と文字にすると簡単だけど、本人は気力も体力も奪われて必死で毎日を生き抜いているんですよね。選挙って5分くらいで終わるんですけど、行くまでのハードルがめちゃくちゃ高く感じてしまう。ちなみに第1回の「選挙に行く理由」では、忙しさが落ち着いたから選挙に行けるようになったという人もいました。時間が解決するのを待つしかないのでしょうか?
子育てが忙しくて行けなかったけど、子育てが落ち着いて行けたという方、第1回にもいらっしゃいました。育児のために政治参加の機会が奪われるのはおかしいです。ワンオペさせてる夫の方、これを機に改めてくれませんか?ワンオペさせてる夫をご存知の方、もしよかったら注意してくれませんか?
心身の不調
心身の調子が悪いと、選挙に参加する気力もわいてこないですよね。2番目の方のように期日前投票などを利用して自分のペースで行くのも一つの方法かもしれません。
選挙に行くのを止められていた
もう選挙以前に逃げてほしいです。誰かをコントロールしたがる人って、相手を選挙に行かせて自分の意思を持ってほしくないんでしょうね。
選挙権がないから
第1回 でも、選挙権を得るために帰化した人が声を寄せてくださいました。日本生まれ日本育ちでも選挙権がないというのは、果たしてどうなんだろう。こういう話を聞くと、自分が投票できるというのは、実は当たり前ではなく、恵まれたことなんだなと思います。
どうせ勝つから
「どうせ自分が入れなくても野党がだらしなくて自民党が勝つから」という人もいました。(アカウント削除されていました。)
とりあえず「選挙行く?」と言ってみよう
あなたの周りにも選挙があることを知らない、選挙に行かないつもりの人がいるかもしれません。「選挙あるけど行く?」と投げかけてみるだけでも、十分に意味がありそうです。ぜひちょっと勇気を出して、「選挙あるね」「選挙行く?」だけでも声をかけてみませんか?
次回は投票呼びかけのアイデアを載せていきます。「誰に投票しても同じ」「投票したい政治家がいない」「選挙は自分の生活に関係ない」については、もっと掘り下げて考えてみたいと思います。
詳しく知りたい人は・・・
ちなみに前回の参議院選の時の調査で「投票に行かなかった理由」のアンケート。今回Twitterで回答してくれた方々と共通して、「投票したい候補者がいなかった」「選挙に関心がなかった」などが上位の理由に。「仕事以外の急用」が意外と多い。
2019年の参院選 選挙に行かなかった人たちのドキュメンタリーです。