メディア酔談感想「有害な男らしさ」について考えたこと
私は今回「ヨルカラナンデス」のライブを見ておらず、主に境さんのnoteでしか経緯を知りません。でも今回の一件を聞いて、もしかしたら相澤さんはお酒というより、「有害な男らしさ」に飲まれてしまったのではないかと感じました。「有害な男らしさ」とは、男らしくいよう、強くいよう、勝者であろうとするとするあまり、勝ち負けでしか自分を評価できず、本当に辛いのに辛いと言えなかったり、女性を下に見てしまったりすることです。「男らしさ」と言われる競争性や優位性の全てがマイナスに働くわけではありませんが、度が過ぎると自分や他人を傷つけてしまうことになるそうです。男らしさへの固執は健康リスクにもなると言われています。
日本という男尊女卑の国で生きてきて、その中で成功すればするほど、そこから抜け出るのは難しいのかなと感じることがあります。ましてや相澤さんや境さんが卒業された偏差値の高い男子校や大学などは「男らしさ」養成所になっていたりもするし・・。私も女だけど男社会を10年以上生きてきたので、自分の中にもホモソが生きづいていることを感じます。
相澤さんが「嫉妬深い男社会」の話や、そこで出世するのを諦めた話を聞いて、驚くとともに、変化の兆しを感じました。なかなかメディアでそのような話をする男性は、ましてや勝ち組とされるマスメディア出身の男性はいないからです。だけど変化の道はまっすぐではなく、良くなったり悪くなったりしながら前に進むしかないかもしれないと今回の件で思いました。
なんとなく今回の件を、土下座みたいなマッチョなやり方で解決してほしくないな、それよりは自分の弱さに向き合ってほしいと勝手に思っていました。それで参考になりそうな男性学の本を読んだりしていました。
でも50代の相澤さんに今更そんなことをしても余計なお世話だろうかと思っていました。だから相澤さんが自分から診療に行ったり、動画や記事で病気のことを告白したのは予想外のことでした。自分の弱いところを自分で抱え込まずプロに頼るのは正しい判断だったと思います。
私は相澤さんにインスパイアされたり、政治やジャーナリズムについて勉強させてもらったことも多かったです。お酒がなくてもそれは変わらなかったのではないかと思います。男らしくなくても、無茶しなくても、お酒を飲まなくても、無頼じゃなくてもいいんです。傷ついてもいいし、弱くてもいいし、間違えてもいいし、傷をさらけ出しても、出さなくてもいいので、相澤さんらしいやり方で新しいジャーナリスト像を見せてください。
今回の私の文章は全て紹介した本や動画の受け売りです。「メディア酔談」の視聴者さん、もし気になったら男性学についての本や動画などを紐解いていただけますと幸いです。私は首相や与党が代わるより、男らしさが変わった方が、うさぎさんもメディアも政治も変わるのではないかと本気で信じています。
24年間刑務所にいた男性が男らしさを手放した話↑