「年下は年上に敬語を使うべき」って文化はなくした方がよくない?
僕は日本語の「敬語」の文化はとてもいいものだと思っているんだけど、日本の、「年下は年上には敬語を使うべき」という文化はとてもよくないものだと思っている。
「年齢に関係なく親密な関係になるまではお互いに敬語、親密な関係になったらお互いに敬語をとってフランクに」というマナーの方が絶対いいと思うんだけどな。
敬語は尊敬の念をあらわしているんだから、基本的に初対面同士は「お互いに敬意を持ち合う=どちらも敬語」というのが理想だと思う。
ビジネスの場でも大人同士の交渉の場でも、相手が年下だと知るといきなり敬語を使わずに話す人ってかなり多い。かといってこっちがそれに合わせて敬語抜きで話したりしたら間違いなく機嫌を悪くする。
まして、SNSみたいなフラットなはずの場所で、相手の年齢をいちいち気にして、相手が自分より年下だとわかると急に敬語ではなく話しかけるようになる人はたくさんいる。
いや、人ごとじゃなくて、僕もそういうことはあった。そういう慣例だと思ってしてしまっているから。そういうときは相手からも敬語じゃなくていい、と思ってはいるんだけど、それは相手には伝わらないだろうしなぁ。
「年上には無条件で敬語を使え」というのは、たいていの人は中学校の「先輩・後輩」の序列の中でたたき込まれることだったりする。
小学生はあまりそんな意識がないので、学童や塾で大人に対して敬語を使う子どもは少ないよね。
つまりこのマナーって、中学高校や、年功序列の日本企業特有の縦社会に根ざしたものなんだろうな。
学校や企業の中の狭い世界の内側でなら、先輩は敬われるぶん責任や役割があったりして、まぁ妥当なのかもしれないけれど、そこで身につけたマナーを何の利害関係にもない外側の人にまで適用するとなると、そこに合理性はないと思う。
日本社会に深く根ざしたこの因習を僕がなんとかすることはできないだろうけど、少なくとも僕自身は「年下だからといって親しくもないのにいきなり敬語なしで話す」ことはしないようにしたいなぁ、と、なんとなく心に決めてみよう。
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