歳を重ねたよ。

38歳。

「人生の中で、今がいちばんしあわせ」って、いつまで言い続けられるだろう、ってときどき思う。

少なくとも今は、胸を張って言えるね。

たとえば自分が10代だったころ、38歳になってそんなふうに言えるだなんて思っていなかった。38歳って、10代にとってはちょうど親の世代かな。

親たちもひとりの人間なんだ、って今なら思えるけど、自分が10代のころにそんなふうに思える余裕はなかった気がする。僕の親たちはしあわせなのかな、なんて、考えたこともなかったんじゃないかな。

僕は今、人生のどのタイミングよりも自由で、心の欲するままに生きられている。他人の目を気にすることや、人と比べて落ち込むことも、今ではとても少なくなった。外見も特性も心もふくめて、僕が僕を、認めてあげられるようになった。

あんなに苦手意識があったおしゃれにも目覚め始めたよ！誰のためでもなく、自分のために、身につけるものを選ぶ。そんなよろこびを、知り始めた。まるで思春期みたいだね。

26歳で初めて「自分の意志で」会社を辞めたとき、自分の生き方を自分で選ぶ人生を、僕は歩き始めた。あのとき僕は「新しく生まれた」と思ってる。それから数えると、今は12歳。確かに、思春期なのかも。

次の歳は、もっとみがるに、もっとだいたんに、
そして、
もっと愛にあふれた、一年にしよう。