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文月 煉
2020年2月8日 17:04
1. 朝目が覚めると猫だった。 「朝目が覚めると自分が巨大な毒虫になっていた」とかいうのが、ドイツかどっかの有名な小説にあったような気がする。 毒虫ってやだな、気持ち悪い。猫の方がだいぶましか。 吾輩は猫である。名前はまだない、ってね。 いやいや、気取ってる場合じゃないぞ。これはなかなかに大変な問題だ。 目が覚めるまでは、いや少なくとも昨夜眠りにつくまでは、僕は人間だったはずだ。会社か