【最新号試し読み】月刊不動産流通 24年8月号
「月刊不動産流通2024年8月号」が発売となりました。
その中から、
・流通フラッシュ「開業、延伸…『新線』で変わるまち」
・特集「『経験』を生かす人材戦略」
の試し読みを掲載します。
試し読み②(全文掲載)
流通フラッシュ
「開業、延伸…『新線』で変わるまち」
車社会脱却の先鋒、
都市力向上のけん引役にも
いつの時代も、公共交通インフラの整備は、まちのポテンシャルを大きく向上させる。そんな公共交通の代表格である「鉄道」の新規開業や延伸が、ここ数年で相次いだ。
新線や新駅がもたらす効果は絶大だ。都心やターミナル駅へのアクセス時間が大幅に短縮されれば、不動産の価値を決める「交通便」の評価も激変する。新規開業エリアの多くでは不動産取引が活発化しており、それに伴い地価が例外なく上昇している。
新線の開業は再開発の契機となり、長期的なまちのポテンシャルアップにもつながる。新たに開業した駅の周辺では市街地再開発や土地区画整理事業が進み、大規模商業施設や分譲住宅地が整備され、新たな賑わいをもたらす。
新線開業により性格を大きく変えたことで注目された都市もある。栃木県宇都宮市は、23年8月の「宇都宮ライトレール」開業を機に、「車社会」からの脱却を目指している。停留所のいくつかに、ライトレールと路線バス、自家用車や自転車が相互に乗り換えるための「トランジットセンター」を設けて、路線バスルートもトランジットセンター中心に再編、「宇都宮」駅周辺への自家用車やバスの乗り入れを抑制することで朝ラッシュ時の慢性的な渋滞を解消。地域住民の利便性を高めている。
今年以降もいくつかの地域で、新たな鉄道路線の開業や延伸が計画されており、都市間競争に大きな影響を与えるだろう。新線開業という「追い風」の効果を街にどう波及させていくか。地域に根付く不動産流通会社の手腕も問われそうだ。
試し読み②(一部掲載)
特集
「『経験』を生かす人材戦略」
人材獲得に悩んでいる不動産会社は多く、中でも中小・中堅の不動産会社においては深刻な問題となっている。そうした中、定年退職したシニア層や一度退職した元社員に着目し、積極的に雇用する会社がみられるようになってきた。本企画では、そうした取り組みを実施している会社を取材。人材不足の解消や「経験」を生かすことで業績アップにつなげている事例を紹介する。
定年退職者のスキルに注目!
柔軟な勤務形態で働きやすく。
リスキリングの機会も提供
元気な高齢者が増加する中で、勤務先をリタイアした人でも、まだまだ旺盛な勤労意欲を持つ人は多い。そうしたシニア層に着目して積極的に雇用し、これまでの経験を生かしてもらうことで事業を拡大している不動産会社が増えてきている。
新栄不動産ビジネス(株)(東京都新宿区)
年金・相続講座など手厚い福利厚生で
80歳過ぎても働きやすい環境に
総合ビル管理業を中心に売買・賃貸仲介等を手掛ける新栄不動産ビジネス(株)(代表取締役社長:新田昂一氏)では、大手企業の管理職以上を務めた経験を持つシニア層の採用に力を入れており、採用した人が活躍できるよう、柔軟な勤務形態やリスキリングなどの仕組みを導入している。
同社は2010年頃、新卒採用した社員が早々に退職してしまうケースが続き、頭を悩ませていた。そこで注目したのがシニア層。経験を積んだシニア層は業務スキルが高い上、責任感が強く働き続けてくれる人が多いことから積極採用することに。現在は60歳以上のシニア社員が社員の半数以上を占める。
60歳以上であっても貢献度によって昇給・昇格を実施する。年金受給年齢までは一般社員と同じ給与水準とするなど、モチベーションを維持する取り組みも行なっている。
就労環境についてもシニア社員が働きやすくなるようにさまざまな工夫を行なっている。勤務時間はフレキシブルに対応しており、家族の介護や通院のための早帰り、立寄り、中抜けを認め、仕事が早く終了すれば16時には退社してもよいことにしている。「60歳以上の社員は、親が80歳代・90歳代で存命のケースも多い。自分の健康のためだけではなく家族の介護などにも対応しやすい規則にしています」(同社取締役会長・新田隆範氏)。
「古希の会」や合唱団など
社内交流も促進
同社の定年は75歳だが、80歳を過ぎて活躍する社員も多数いる。少しでも長く勤めてもらえるよう、福利厚生を手厚くしていることも特徴だ。社会保険労務士や弁護士を講師として、年金制度の勉強会や相続相談会を随時開催するほか「古希の会」や合唱団など、社内のコミュニケーション機会も多く用意。会議室の冷蔵庫には缶ビールが常備されており、終業後は自由に飲むことができる。「各部門の研修用資料を会議室に用意して、誰でも自由に学べるようにしています」(同氏)と、リスキリングの機会も提供している。
長く勤めてもらう工夫はこれ以外にも。配属された部署・業務でノルマが未達など、期待された成果を挙げられない場合は一般社員と同様に他部署への異動を実施する。「特に異業種からの入社だと、経験豊富なシニアといえど、その業務の適性があるかどうか、働いてみないと分かりません。その人に合った業務が見つかるまで、いくつかの部門を経験してもらいます」(同氏)。入社して2年間実績を上げることができなかった社員が、3年目に配属された部署で、本部長を務めるまでになったケースも。
「シニア社員はそれまで築き上げてきた人脈やノウハウを生かして管理物件獲得やリーシング等で実績を挙げてくれています。離職率も低い。当社は業績拡大・無借金経営が続いており、シニア社員はその原動力です」(同氏)。
その他さまざまなコーナーが有ります
「月刊不動産流通2024年8月号」には、この他にも不動産実務に関わるさまざまなコーナーを掲載しています。
・宅建業者が知っておくべき『重説』に必要な基礎知識Q&A 〜建築編
「建物図面の見方と現地調査 設備編」
・関連法規Q&A
「『液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律施行規則』の改正と宅建業者に求められる対応について教えてください。」
・一問一答!建築のキホン
「住宅街では、4階建て以上の建物は建てられないのですか?」
・不動産登記の現場から
「法人が申請人となる不動産登記」
・適正な不動産取引に向けて―事例研究
「リースバック取引に係る一連の行為が詐欺行為に当たるとして転売利益相当額が損害賠償額として認められた事例」
などなど…
不動産会社の取り組みや、不動産業に携わる方々に役立つ情報を多数紹介。業界の把握に役立ちます。
ご注文方法
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☎ 03ー3580ー0791
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