土地を継ぐ家⑤ 地面と向き合う
自然に囲まれた土地であるからこそ、建物と地面との関係について考えた。
この家はいわゆるベタ基礎ではなく独立基礎という形で計画している。基礎で地面を覆うのではなく、出来るだけ地面と建物を離すような建て方を考えた。
この本土中環境から受けた影響が大きいのだが、かつてここにあった納屋が石破建ての建物であったことも理由の一つである、昔はコンクリートを打つノウハウがなかったので、ベタ基礎という手法はなかったのかもしれないけれど、結果的にそれが地面を基礎が覆うのではない建ち方をしていたのかもしれない。
土地から恵みを受けて生きているのだから、地面を傷つけては生きていけない。もしこの土地を次の世代に渡すのだとしたら、豊かな地面を渡してあげたい。自然は強いのでこんなことを考えなくても平気なのかもしれないけれど、
水回りや倉庫はどうしても土間を打つことを避けられそうにないんだけれど、構造家に相談しながらなんとか独立基礎で計画することができそうだ。