「筆先三寸」日記再録 2010年1月~3月+α
旧サイトの日記はこれで最後になります。
2010年1月5日(火)
新年最初の更新ということで、みなさま本年もどうぞよろしくお願いいたします(うーん、こないだ不幸があったばっかなもんで、さすがにおめでとうは言いにくいなあ。職場でも言われる分には気になんないんだけど)。
HPのJornada720こそ知りませんが、テキスト打ちのためだけに、モバイルギアIIやシグマリオンIIIというモバイル端末の名機を使ってきた身なれば、ポメラはやはり気になるマシンだったわけです。
しかしながら、初代のポメラは1ファイル8,000字という中途半端な文字数制限があった上に、本体には8,000字なら6ファイルしか保存できず、ルートにフォルダも作れないという、「メモ取り」に特化したスパルタンな仕様だっただけに、さすがに購入は躊躇していました。
ところが、昨年末に出た後継機のDM20は、画面が少し大きくなって、文字数制限も1ファイル28,000字までと十分なサイズです。フォルダも5階層まで作れるようになって、私にとっての弱点はほぼすべて克服されたといってよい仕上がりです。もちろん、「単4電池2本で動作、畳めば文庫サイズ」は維持されています。
というわけで、ポメラDM20を買ってしまいました! もちろん発売日にだよ!
いやもう、なんかすっごくいいです。起動は意外ともっさりしてますが(モバギやシグマリオンは開いた‘瞬間’に入力できた。こっちはおまけにガチャガチャとキーボードを開かないといけない)、キーボードの広さと本体が小さいことによる圧迫感のなさは非常に快適です。
ところで、これについているおまけ機能の話なのですが、「日付メモ作成機能」というものがあります。要は簡易日記帳なのですが、カレンダーの当該日を開くとメモが入力できるようになっています。気軽に日記(食ったものとか会った人とか)をメモれるので非常に重宝しています。
メモを入力すると、自動的に「201001」とかの名前で月ごとのフォルダが作成され、各日付のメモはその下に「20100105.txt」のようなファイル名で生成されるようになっています。でも、そのあたりに関してはなんの操作も必要ないので(日付を選んでメモを書く→「esc」で終わるだけ)、とても気楽な日記書きツールとして使えています(うまく使うならスケジュールやTODOリストとして使えるかもしれません)。
ところが、このままだと日記を一望するのは非常に不便です。一日あたり4、5行しか書いてないのに1月分を見るだけで31本もファイルを開かないといけません。プリントアウトして読もうにも、何回コピペすればいいんだみたいな話でげんなりします。
しかしながら、そこがパソコンの偉いところ。
まず、当月のフォルダの中に、メモ帳に「type *.txt > diary.txt」と半角で22字(スペース含む)入力し、拡張子「.bat」で保存したものを作ります。バッチファイルってやつですね(おお、Windowsにくわしい人みたいだ)。
それから、そのバッチファイルをダブルクリックしてみましょう。
すると、あら不思議、31本の日記ファイルが「diary.txt」という新しいファイルにまとまっちゃったではありませんか。
ものすごい楽ちんです。
この小技は、こちら(はてブの記事。リンク切れ。2023年9月23日註)を参考にさせていただいたのですが、とっちらかったメモ類をまとめるときや、断片をひとつにまとめて長い文章にしたいときなどに非常に重宝すると思いますので、みなさまどうぞご活用ください。
2010年1月10日(日)
廃人さんのサイトを見ればわかるように、いくら単価が安いといってもイヤホンやヘッドホンに凝りはじめるときりがない。なので私はオーテクのCK10で十分満足している、ということにしていた。実際のところ、すばらしい解像度と高音の華やかさは他に類がないし、息づかいまで聞こえるようなボーカルの艶と伸びは電波ソングとの相性もバッチリである。まあ、低音が物足りないとか、ボーカルのシやチが刺さるというのはあるにしても。
だって、これより上の機種になると、3~6万円とかになってくるのでおいそれと手が出ないのである。現状に満足せざるをえないではないか(ゼンハのIE8とかSHUREのSE530とか真剣にほしいけどさ)。たしかに、万年筆に比べれば初級中級ハイエンド、どのクラスも半値ですむが、孫の代まで使えるペンと消耗品のイヤホンとでは、同じ万札でも出すのに要する覚悟に雲泥の開きがある。
という膠着状態を打ち破ってくれる製品がこの年末に出た。オーディオ・テクニカの「ATH-PHA30i」というポータブルヘッドホンアンプである。
ヘッドホンアンプの世界にまで踏み込むとほんとに地獄のスパイラルになるので、これまで見て見ぬ振りをしていたのだが、これは小さいし、電池もいらないし、リモコン代わりになるし、だまされたと思って買ってみた。
これがまあ――ヨドバシでも9,800円もしたので費用対効果の点では意見が分かれるかもしれないが――、私にとっては大正解だった。
イヤホン界ではER-4Sに次ぐ解像度番長と言っていいCK10が、いっそうクリアになっただけでも驚いたが(十分きれいだと思っていた窓ガラスでも、みがくとオッとなる、あんな感じ)、低音がエッジも効いたままドドンッと響くようになった。ベースの弦の唸りやバスドラのキック感までわかるような感じ。ドラムスの音と打ち込みのリズムだって響きで区別できるような気がする。
あと、音場も広がった。向かって左のリズムギターと右のメインギターがよりはっきりわかるようになったとか。ドラムはボーカルの奥から聞こえるが、打ち込みは床全体で鳴ってるように聞こえるとか。
まあ、私自身たいした耳ではないのでプラシーボ効果もあるのかもしれないが、とくにイヤホンに興味のないiPod使いに貸してやっても同じように驚いてたので、あながち的外れでもないと思う。
それが、このおもちゃみたいなアンプのせいなのか、ラインアウト直結の音源のせいなのかはわからないけれど。
というわけで、クリップもついていてリモコンとしてもとっても便利なので、ちょっとおすすめしておきます(ラインアウト直結のリモコンと考えるのが一番妥当な気がするのだけれど、それだとやっぱり高いので「ちょっとおすすめ」にとどめておく)。
2010年1月14日(木)
ツイッターはすごく気楽なので、すみません、なんか日記の更新意欲がわきません。ていうか、こっちは結構エネルギーを使うので、更新意欲はあるものの、がっつりと時間が取れないみたいな感じ。
ツイッターの140字というのは絶妙な制限で、あいさつだけなら大きいけど込み入ったことを書くにはつらい、みたいな。実際、私も思いつきの投げっぱなしで、オチも何もない短文をつぶやいている。だから何も考えなくていい。気楽と書いたのはそういうこと。と、今も実は久しぶりの思考だだ漏れスタイルで文章を書いている。
にしても、昨日今日とめちゃめちゃ寒いよね(大阪も)。朝、駅に向かって歩いているだけで耳が痛い寒さなんて久しぶりだ。いやもう、んな感じで、ほとんど意味のない気候の話で書き始めてみたけれど、続けようがないのでやっぱりパス。でも、会社のトイレでよその部署の顔見知りや隣の管理職とかに会った時は重宝するね。「冷えますねえ」とか。これが大人のたしなみってやつか。
ままま、ここは会社のトイレじゃないし、こういう無意味な文字を連ねていても仕方ないと思うので、ちょっとした噂話を。
今ちょうど陸山会がどうとか報道されてるけど、その昔私が聞いて驚いた発言をそのまま書いてみる。発言者はみんな知ってるような大手企業の上のほうの管理職の人。子会社のファミレスだか回転ずしだか量販店だか、とにかく新規出店の時の話。
「そら、新しい店出すねんからあいさつに行くがな。まあ、地元の国会議員が一番かな。とりあえず二百万ほど封筒に入れて持って行くねん。ほんで、どこそこに店出しますんでよろしくお願いします言うて、その封筒出すねん。ほな、すっと受け取って、よっしゃおおきに、そんでしまいや。領収書もへちまもそんなもんあるかいな。名刺渡して、封筒渡して、それこそ5分ほど。ええ商売やであれ」
その話を聞いて以来、「なんだってあるよなあ」が献金問題に対する私のデフォになってしまいました。
まあ、もちろんその人の作り話かもしれないので、真には受けないように(と、予防線)。
すでにお気づきの方もあるかもしれませんが、私は今かなり酔っております。なので上の文章もかなりきてるように思います。でももう修正する気もありません。
てやんでいべらんめい、うぃー、ひっく。
2010年1月17日(日)
▼twitter再利用日記
▼正月早々の話だけれど、天王寺のアニメイトで『G-WAVE Super Feature's Sweet songs』を購入。なんと真理絵さんとRitaさんのダブルボーカルアルバム。期待通りこっぱずかしい出来で大満足。ジャケットもアレすぎて、レジでは結構度胸がいったよ。真理絵さんの明るく弾むようなボーカル、Ritaさんの世にも珍しいハスキーな萌えボイス、どちらもファンなのでとてもうれしい。ちなみに真理絵さんは去年、『Jump Up!』という初のアルバムが出た。これはジャケットも恥ずかしくないので、超代表曲「Trick or Treat」や「HYPER GIRLS GO! GO!」のためにもみんな買うべき。
▼冬コミ新作のCDが、そろそろ店頭に出始めた。とりあえず、イオシスの『ワァオ!ハイパー電波チャン』と『あゆそん』はゲット。前者には名曲「あわだっちゃ☆パニクリバニラ」や「ゆっくり揉んでね☆ぱいタッチ」(なんちゅうタイトルや)が、後者も「恋愛満塁ホームラン~ほぼイキかけました~」に「Princess Party~青春禁止令~」などなど、あゆソロの名曲揃い。2枚で3千円というのも同人CDのよいところ。そうそう、冬コミ先行といえば、民安★Rockの2ndアルバムも出たらしい。早く聴きたいけど、1月の末には一般発売もされるらしいのでもう少しの辛抱。
▼ちなみに、近所のツタヤではレンタル落ちのCDをばんばん中古で売っていて大変ありがたい。こないだもアンセブのベスト盤2枚を760円で入手。林原閣下のアルバムも480円。ほっちゃんの『ほっ?』も500円。みやむーのベスト盤に至ってはたったの100円。あんたバカァ!?の勢いである。まんだらけなど目ではない。
2020年1月18日(月)
▼twitterリサイクル日記(だけどなるべく手直ししてるよ)
▼先週のことなのだが、一張羅のロレックスの竜頭の動きがどうも調子悪くなってきたので、日本ロレックス直営のサービスセンターへ持って行った。時計の機能自体は、今も日差3秒くらいなのでまだまだ絶好調といっていいくらいなのだが、95年に買って以来一度もオーバーホールに出してないので、だんだん気になってきたのだ(本当は3~5年に1回はオーバーホールが必要らしい)。
サービスセンターは南船場の一等地、一流ブランドの旗艦店が並ぶ御堂筋に面した路面店で、広くはないがこじゃれたカウンターに受付の女性が数人いるだけの店構えである(サービスセンターなので時計なんて一個も置いてない)。私は、カウンターの内側の目の覚めるような美人のお姉さんに症状を説明してオーバーホールを頼んだ。お姉さんが奥へ時計を持って入って待つこと20分、お姉さんはばらばらになった時計の乗ったトレイと見積書のプリントアウトを持って現れた。とりあえず見積り金額を聞くと、見積書を指差して実に丁寧な口調で、「オーバーホールの基本料金が44,000円となっておりまして……」などと言い出した。で、摩耗の激しい竜頭やバネ棒の部品交換代と消費税を入れて、しめて56,700円也とのこと。ここに、傷のあるサファイアガラスを替えると17,000円、経年変化で変色した文字盤を替えると31,000円余計にかかるらしい。ぜんぶで十万超えるやんけ! 走って逃げようかと思った。
そんだけ出すなら、ものすごくちゃんとした時計が買えるではないか。でも、腰が抜けたので逃げることもかなわず、結局、(ガラスと文字盤は勘弁してもらって)オーバーホールを頼んできた。こうなったら向こう3ヶ月ほど昼めし抜くか。死ぬ。
その話とは別に、見積もりを待っている間に恰幅のいい五十がらみのおじさんが入ってきた。そのおじさんはおもむろに腕時計を外すと、カウンターの別の女性に差し出した。
「ちょっと、日付合わせてくれ」
ええー。どんだけ他力本願。どんだけ機械オンチ。でも、お姉さんはにっこり笑って「かしこまりました」。ちょちょっといじって、「お時間も合わせときますね」ときた。
おじさんは時計を受け取ると、「ありがとう」とだけ言い残し、コートの裾を翻して店から出て行った。
あのおじさんは恰好いいのか悪いのか、いまだに判断しかねている。
2010年1月22日(金)
キンドルの評判や、アマゾンで電子書籍の著者印税が70%とかいうニュースを見ていると、本ってどうなるんだろうと思う。
本棚の重みで床が傾くような家に住んでると、これが全部ハードディスクに収まると部屋が広くなるのになあと思うし、工作舎のスカした本や大昔の詩集なんかを読んでると、やっっぱり本は手に持って一枚ずつめくって読みたいなあとも思う。
去年の夏、盲腸で入院したときはDSにずいぶん助けられた。といってもゲームではない。スパイクの「一度は読んでおきたい日本文学100選」というソフトである。ちなみに、スパイクがろくに広告も打たずひっそりとこれを出した直後に、任天堂から「DS文学全集」というのが出て大量のCMを流していたのを覚えている。今にして思えば非常に発売時期が近かったので、ある種のシンクロニシティだったのだろうが、当時はどうなんだその商売、と思った記憶がある。
閑話休題。
で、そのDSだが、本当に役に立った。バックライトがあるので、まわりが暗くても気にせず読めるし、フォントサイズも変えられるので、目も疲れにくい。ハードカバーよりずっと軽いし。縦に持った感じも本みたいで違和感は小さい。
で、術後の暇に飽かせて、「蟹工船」も「カインの末裔」も「或阿呆の一生」も「歌行燈」も「高瀬舟」も「銀河鉄道の夜」もあれもこれもいっぱい読んだ。これが文庫本なら枕元からあふれかえってしまう量である。
なので、キンドルとかSONYのあの端末とかより、今のDSiLLのまま画面サイズが匡体いっぱいに広がって高精細になればいいのにと思う。小説ならそれで十分だ。
ただそれだと、雑誌とコミックが問題かな。コミックは文庫があるぐらいだから気合いで何とかなりそうだが(でも大きい方がいいよね)、ファッション誌やスポーツ誌など写真の多い雑誌は小さな画面で持ち歩くにはきびしいだろう(先日IPhoneで正味の新聞が読めるというのを見たが、どう考えてもあれは狭い。面白かったけど)。
そんな風にして、家にある本がすべてハードディスク(ホームサーバ)に収まっているところを夢想してみる。
パソコンやモバイル端末からタイトル順やジャンル別で検索できる。断片的なフレーズや言葉で横断的に検索できる。「木曽路」で検索すれば、「夜明け前」から「グルメガイド」までぞろぞろヒットするのだ。「H&K」なら銃器図鑑から大藪春彦まで。写真集なんかは居間の大画面テレビで見る。本棚をひっくり返さなくても、家中どの部屋からでも家族みんなが好きな本を探して端末に落として読める。持ち出すこともできる。でも、お父さんは自分専用の本棚も所有してパスワードで鍵をかけておける(ほっ)。
そして、埃がたまったり虫がわいたりする本棚はどこにもない。サイに場所ふさぎだからといって処分を迫られることもない。
いいなあ、なんか夢のようだなあ。個人的には物体としての本にも非常に愛着がある方だと思うのだけれど、上のようなことを考えると、読むための本ならもうすべて電子化しちゃえばいいのにと乱暴に考えてしまう。
「あの本!」と思い立って、そのたびに本探しで半日つぶれるようなのはもうやなのだ(それは整理が悪いだけか)。
2010年2月11日(木)
映画『涼宮ハルヒの消失』(総監督:石原立也/角川映画/2010年)
原作は、ハルヒファンの間で最高傑作とされる長編(でもじつは私はこれで小説版を見限ったというのは秘密だ)。で以下、映画の感想になるけどネタばれしてたらごめんなさい。
映画の内容はほぼ完全に原作通り。キョンのモノローグや台詞がほんの少し改変されている程度。小説をそのまま脚本にしたと言われてもそんなに違和感がないくらいである(ただし、ラストの屋上シーンは二人の立つ場所が変わっただけで絶大な効果を上げている)。
にしても、原作小説、テレビ版、コミックス、いずれもふれたことない観客はこれをどう理解するんだろう。「超映画批評」の中の人は、それでも絶賛していたけど。
この「消失」がハルヒ初体験の人は、たとえば、
・朝倉さん登場時のキョンの驚愕が共有できない。
・「ジョン・スミス」がハルヒに与えるインパクトが理解できない。
・キョンが長門の部屋の和室をのぞきたがる理由がわからない。
・18日以降の長門の表情に驚けない(もしくは萌えられない)。
・メッセージの出たPCにキョンがどれほど驚きかつ安堵かつ期待したかわからない。
と思われる。
どれも知ってる人だけの内輪ネタとかではなくて、物語のドライブなり感動なりの根幹に関わる部分なのに。
なので、ハルヒをよく知らない方は、小説なりアニメなりで「憂鬱」と「笹の葉ラプソディ」は押さえておいたほうが楽しめると思います。
それはともかく私の感想だが、これはとても切ない恋愛映画である。私は長門萌えではないが、長門がかわいそうで仕方なかった。あれだけの力がありながら、あれほどキョンを想いながら、律義に選択権を与えたばかりに、結局ふられるんだから。私が情報統合思念体ならぎゅっと抱きしめてよしよししてやるのに。そんで、「何も聞かないから、ゆっくり風呂入って早く寝ろ」とか言ってやるのに。
大人が泣くような映画ではないが、入部届のやりとりや雪を見上げるラストのような切ないシーンは、やはりぐっとくるものがあった。
あと、全身ショットのままでさりげなくらせん階段を上らせるような作画の力もさることながら、尺のたっぷりある映画にふさわしいタメの効いた演出が、感情表現に深みを与え、世界にリアリティをもたらしている。京アニおそるべしである。
最後にひとこと、これはキョンに文句。意識的にせよ無意識にせよ、最後の最後に長門よりハルヒをとった、というのは個人の感情なのでべつに構わないが、「面白い」かどうかだけで世界の危機を再び招いたことだけは反省すべきだと思う。だって、消失世界でも、ハルヒはハルヒで、SOS団も存在しそうな上、長門は萌えキャラになってるんだよ。しかも、宇宙人も超能力者もいない代わりに、閉鎖空間も神人もなくなって世界がハルヒのわがままで破滅したり改変されたりすることもなくなったんだよ。なんで自分のいっときの感情で元に戻しちゃうかなあ。なんかの事故でハルヒがパニクったり怒り狂ったりしてたくさんの犠牲者が出たらどう責任取るつもりだ。「これで俺も当事者になった」とか呑気に言ってんじゃねえ。
みなさんは一夜明けたら、自分のまわりの人間関係に多少の違和感があるくらいで、核兵器やミサイルが一切なくなってる世界になってたとして、やっぱ元に戻そうと簡単に決心できるもんですかね。私はものすごく悩みそうだ。
あと、キョンの最後の啖呵だけど、長門が消えるときは記憶も一緒に消されると思うので、ハルヒ使って暴れてやるなんて脅迫は意に介されないと思う(なんかこのへんで私は小説版がだめになった。一番無力なはずの主人公の態度がでかくなってきて)。
で、以下小ネタ。
・朝倉さんはやっぱり素敵。剣の舞のシャープな動きったら。
・鶴屋さんが「あたしが怒髪で突いちゃうからね」と言うシーンは、声を張るわけでもことさらすごむわけでもないのにほんとに怖かった。画面見ててびびった。松岡さんさすが。
・あと、自分の頭を踏んづけて啖呵切ったキョンは、そういうシーンだからいいんだろうけど力入れすぎ。「言えよ!」なんて銀さん丸出しになってた。
・文具オタとしては、古泉がサイゼリヤで使ったペンがシャーボのだったのは見逃せない。巷では3000円のシルバー(ST3 SB14-S)だという噂もあるが、チップとクリップ、リングこそシルバーだったが、軸がグレーだったのでオリジナルかもしれない。
あと、ハルヒのボールペンだが、ぺんてるの1000円のより、プラチナ#3776バランスだと思う。天冠部分が丸かったような気がするのは勘違いかな。ゴールドトリムだったし。これはちょっと自信ないんだけど、あの意外と金持ってそうなハルヒが、律っちゃんより安いペンを使ってるとは思えないので。
2010年2月15日(月)
オリンピックやってるねえ。
でも、ぜんぜん興味なくてごめんなさい。
これまでのところ、上村愛子選手のものすごい精神力に感服したというところかな。
去年の暮れからあれだけマスコミに取材をくらいながら、いやな顔ひとつせず、W杯でふるわないところにむち打つような取材にあってもポジティブに返してさ。
たぶん大変な美人でフォトジェニックだからって要因も大きいんだろうけど、マスコミは本当にプレッシャーかけてなんぼみたいな扱いでピラニアのようにつつきまわして。
そして彼女は健闘の末4位に終わった。
ポロポロ涙を流しながらのレース直後のコメントにも感動したけど、ブログでもまっすぐで気取らない、心の洗われるような言葉を残している。こりゃあこれからも応援したくなるよ。
もう一つは国母選手の服装問題。
まず私は、あれがなんで問題になるのかがわからない。
移動中の格好なのに。それにいかにもボーダーらしい感じでいいと思ったけど。
あんなの橋本団長も、「ボーダーらしくていいじゃないですか。晩餐会に呼ばれたわけじゃあるまいし、移動中のファッションまで選手がとやかく言われる筋合いはありません。私は選手が全力を出せるようにするのが仕事です。JOCの説教なら帰ってから正座で聞かせますので、試合前にしょうもないことごちゃごちゃぬかすなこのマスゴミ」とでも言えばよかったのに。なんのための謝罪会見。それこそ誰得。
それで出場停止だの本国送還だの、マスコミやワイドショーで叩く連中の気持ち悪いこと。何様のつもりというかなんというかまあ。
2ちゃんとかは流れも速いし、リテラシーがないと読みにくいので、市井の気持ち悪い人々の気持ち悪い意見は、北大の町村教授のブログのコメント欄を見てください(変なリンク張ってすみません)。
もし戦時中の市民生活が暗黒だったというなら、それは陸軍や憲兵や特高のせいではなく、こんな「国民」がまわりにうじゃうじゃいたからだと思いますよ。
2010年2月27日(土)
こんにちは。あー、よかったー、いてはったー。
あの、総務省の方から来ました、地デジ推進委員会電波環境基盤整備機器設置促進担当の委託を受けております、「むしまる電気設備」の松村と申します。
いえ、奥さん、ちゃいますねん、いえいえセールスとかではありません。国の方の調査と確認にこうして回らせてもろてるんですねん、ええ。
このビニールに入ってるのが、調査員証でしてはい、ご確認ください。
すいません、お忙しいのに、ちょっと教えてもろてよろしいですか。
テレビなんですけれど、今のテレビは来年の夏で見られなくなるのはご存じですか。はあ、やっぱり知ってはりますわなあ。テレビでひつこいぐらいやってますからなあ。
そうですねん、来年の7月で今のアナログ放送がなくなりまして、地上波デジタル放送になるんです。ええ、今のテレビではほんまに見れんようになります。
ほんでここからが調査なんですけど、奥さんところではデジタル化しておられますか?
してない、はあ、そうですか。ということは、テレビつけると、すみっこの方に「アナログ」と字が出てる? ほおほお。
では、デジタル化のご予定は? 近々テレビ買い換えるとか、地デジチューナーを購入するとか、アンテナ立てるとか。
えっ、ない? 予定やそんなん、デジタルや言われてもむつかしいてようわからん? はいはい、そうですやろなあ。こないして回らせていただいてても、お年寄りはみなそない言わはりますわ。まあ、奥さんみたいに若い方はめずらしいですけど。ほんまに国もなに考えてんのやら。
え、ええーっ! 七十八! 嘘でっしゃろ、奥さんそんな七十八やなんて。どう見ても六十そこそこ、まだまだお若いと思てましたわ。いやあ、若こ見えるわー。ほんまですかあ、親の年言うてんのとちゃいますやろなあ。
おほん、いやまあちょっとびっくりしましたけど、そらよろしわ。
そうですかー、デジタルやいうてもなにもしてはらへん、とこういうことですか。そらなんぎですなあ。
しゃれや方便やのうて、ほんまに来年になるとテレビ映らんようになりまっせ。
ほんでまあ、調査に戻りますけれど、テレビのデジタル化の方法は何通りご存じですか?
ご存じない、はい、そらそうですわなあ。せやけど、ぜんぜん聞いたことありませんか。UHFのアンテナ立てて、地上波デジタルチューナーを導入するとか、デジタルチューナー付きの液晶テレビやブルーレイディスクレコーダーを購入するとか。
はあ、知らはりませんか。そうでっか。
ほな、デジタル化に要する費用はご存じですか。っていうても、ご存じおまへんわなあ。一応言いますと、UHFアンテナの設置が、屋根に上がらんといけませんから、電気屋さんに頼んで3万から5万。チューナーは安いですけど1万から3万。テレビを買い換えると、いまどきのですから20万そこそこ。ビデオデッキも買うと15万からしますな。これみな合わすと4、50万かかりますから。
ほんまにもう、テレビ見るだけでむちゃくちゃでっしゃろ、あいやすみません、地デジ化推進してるほうの私がそんなん言うたらいけませんね。
どうも調査ご協力ありがとうございました。お忙しいのにすんませんでした。いやもうほんまお手間取らせまして。
と、調査はここまでですねんけど、奥さんこんなん知ってはります? ええ、この三つ又のコンセントみたいなやつ。
これが、日本では今月出たばっかりですねんけど、地デジ対応の切り札て言われてまんねん。
大層な箱に入ってますやろ、三つ又のコンセントにしか見えへんのに。せやけどこれをね、壁のコンセントとテレビの差し込みプラグの間にかますだけで、地デジが見れるようになるんですわ。
アンテナやのうて、コンセントいうのがミソなんですわ。それがだれも気ィつけへんかったポイントで、ええ。
アメリカのマサチューセッツ工科大学いうて、江崎玲於奈博士やら、ノーベル賞学者がばんばん出てる、そらもうすごい大学の、ジェームソン博士て、ええこの写真の、この博士の発明でんねん。
ここに中身を開けた見本もおまんねんけど、こっちの普通の三つ又コンセントを開けたやつと、ほれ、ぜんぜんちゃいますやろ。こっちはぎっちりと電子部品が詰まってて。これがどれほどの技術か。いうても私もわかりませんねんけど。ははは。
これをね、普通のコンセントと同じように、壁にさしてテレビをつなぎまんねん。ほんなら、アンテナそのままでもコンセントの方からでる信号で、テレビが地デジ放送をキャッチして映るようになりまんねん。そんなもん、テレビ買い換えることないし、アンテナ立てることも、チューナーみたいなもん買うことも、ぜんぜんありません。
これ買うてテレビ差すだけ。ほんまそれだけ。びっくりしまっせ。
さっきテレビ見るだけで、来年になったら4、50万かかるて言いましたけど、これやったら、これだけの最新技術と電子部品を詰め込んで、14,800円になってます。けどまあ、ここだけの話、7,800円でよろしわ。アンケートにも答えてくれた奥さんのことやさかい。
え、いや、今日は調査ですから、セールスやおませんから、売りつけるやなんてそんな。これはまた広告でも見ててくれたら14,800円かそこらで買えますから。
ほなまあ、しゃあおまへんなあ、特別でっせ。内緒で頼みまっせ。7,800円で売ったとかいうたら、これから大々的に定価で売るつもりのメーカーにおこられまっさかい。へえ、ほなお釣り2,200円で。おおきにすんまへん。
ええもん買わはりましたなあ。いえ、うちももちろんつけてまんねんけど、そらもうコンセントに差すだけですから簡単で。
もちろん、今はまだアナログ信号が来てますから、それつけてもテレビの隅にはアナログて字は出まっせ。けど、来年7月に電波が止まったら、すっと地デジの電波とらえてテレビ映るようになりますから。まあ、そのときまで安心しといとくなはれ。
ほな奥さん、おおきにありがとうさんでした。失礼します。
というような、百均コンセントを用いた詐欺がこれから増える予感。
みなさんも気をつけてくださいね。ていうか、近所や親戚のお年寄りには注意を促してくださいますよう。
※ この日記は「こういう手口を思いついた」とかじゃないからね、教唆とかじゃないからね、注意の喚起だからね、絶対こんな風な高齢者を狙った「簡単でっせ器具」を使った詐欺が増えるんだからね。
2010年3月24日(水)
このサイトをはじめたころは、まだ保育園に通っていたなおちゃんですが、今春とうとう高校受験を迎える年齢になりました。親ながら、なんだかええーって感じです。
おかげさまで無事志望校に合格できて、親子ともどもひと安心です。これで小中高とすべて公立という、まったくもって親(の懐)孝行な話で、それもありがたい話です。
なおちゃんの友だちもひととおり志望校に合格を果たしたようで、やっとなおちゃんの表情も明るくなったような気がします。
それにしても、ゲームはほしいというものは買い与える、マンガはジャンプも単行本もどっさり買ってくる、「勉強するんやったら、レッドシアター見てからにせえ」と平気で言う、まこと鬼のような教育パパの下でよくがんばってくれたものである。
本人に聞くところでは、仲のよい友人たちの間でPSPを持ってるのはなおちゃんだけだったらしいし(モンハンを家でしかやらない理由がやっとわかった)、マンガやカードゲームのことよく知ってるって有名だったらしい。そして、「あいつぜんぜん勉強してへんのにキャラ」を確立できたらしい。まさに父親の希望どおりである。こればかりはよくやったとほめてやっても罰は当たるまい。
これで4月からなおちゃんも晴れて高校1年生である。
てことは、いやはや、驚いたことにすでにキョンと同い年なのである。
なんかこれまたええーっである。
とりあえず、初登校の自己紹介の日、後ろの席に「ただの人間には興味ありません」とか言ってのける素っ頓狂な美少女が来て、なおちゃんと仲よくなってくれないかなあ。
ついでに文芸部の寡黙な女の子とも仲よくなってうちに連れてきてくれたりしたら最高なんだけど。SFいっぱいあるし。
このあとの2回分は、思い出したようになんとか更新を再開しようとした悪あがきの残滓。
2011年1月2日(日)
なにはともあれ、あけましておめでとうございます。むしまるは生きております。
私は卯年生まれですので、今年は当たり年になります。誕生日が来れば24歳ですうそ。それどころか、次の卯年がくれば還暦という恐ろしい有様。なんてこったい。
んなことはともかく、今年は心を入れ替えてこの日記も書こうかなと、一年の計は元旦にありと申しますが、2日になってうだうだとそんなことを考えたり考えなかったりしておりますので、そこのところはよしなに。
で、今これを書きながらちょっと酔ってるんですが、酔った勢いでちょっと箇条書き。
・前クールのアニメでは、「パンティ&ストッキング with ガーターベルト」が最高だった。クールで下品で音楽は最高で。萌え厨処女厨の三等オタクには評判悪いようだが、これは評価しないと。
・次いで、「侵略!イカ娘」に「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の順かな。他は絵がグダグダな禁書目録以外ほとんど見てないから大きなことは言えないけれど。「イカ娘」の主題歌はひさびさの電波系でCD買ったし。「俺妹」は妹より兄貴がうざいのでびっくりしたけど黒猫最高。
・M-1は今回が最終回ということで、笑い飯が優勝は順当。スリムクラブはたしかに笑ったけど、あれが優勝はない。優勝を逃したぶんオードリーのように人気が出ればいいと思うけど。それよりも、ピース人吉にはもっと伸びてほしい。綾部を置き去りにしても。あるいは犬のように従えつつ。
・ええと、政治ネタも一発。民主党ってば、ありとあらゆる政策分野での迷走はともかく、たいした話でもないのに小沢ネタで引っぱる引っぱる。政倫審ネタが落ち着いたかと思うと、今度は仙石さんの更迭ネタと来た。これって野党の攻撃で民主党がのたうち回ってるように見えるけど、ぜったい野党の方が踊らされてるよ。だって、テレビニュースも新聞も、良きにつけ悪しきにつけ「民主党」しか口にしないもの。「自民党」や「公明党」なんて、民主党の百分の一くらいしか目にも耳にもしない。実のところ、これは明らかに選挙を視野に入れたパブリシティ戦略だと思うんだけど。たとえ悪口でも露出の多いほうが印象に残るという。だからやっぱり小沢すげぇって話ですよ(下衆の勘ぐりかなあ)。
そんなこんなで相も変わらず寝言ばっかり申しておりますが、これに懲りずにみなさま本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年がみなさまにとって良い年でありますよう。
2019年1月1日(火)
なにはともあれ、あけましておめでとうございます。むしまるは生きております(8年ぶり2回目)。
ツイッターにかまけてるうちに、すっかり更新の仕方も忘れて、FFFTPの再入手から、サイトのログインパスワードのリセットから、いやもう完全に初めてのホームページ立ち上げ状態ですよあなた。
というようなわけで、なんとか更新のほうも思い出しつつあるということで、このサイトの手入れもぼちぼち再開しないとなあなどと思うとります。そもそも掲示板サービスも消えちゃったし、リンクのページなんかどうしたもんかと思うような感じで。
ま、なかなか日記の更新もままならないとは思いますが、本年もどうぞよろしくお付き合いくださいませ。
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