「筆先三寸」日記再録 2007年9月~12月

7月と8月は更新してないのでログもありません。すいません。

2007年9月21日(金)

▼とりあえず仕事の方は今年最大(だといいな)の山を越えまして、ぼちぼち復活もアリかな、ということで。
 しかしまあ、この2ヶ月ほどは、仕事持って帰ってカンテツとかも何回かあったし、睡眠時間も3日分足してやっと10時間とか普通だったり、君らもうほんま公務員なめたらあかんでの世界でした。家でやってる分はもちろんサービスだし。
 ま、われながらよくやったということでひとつ。

▼先日、わが社のすっげえエライさん(いやもう、私が大会社のヒラなら、取締役レベル)にサイトやってることをポロっと言っちゃいまして、普通なら聞き流してもらえるところなのに、微妙にそのへんの話の好きな方で、結局URLとかHNとか教える羽目に。ひー。
 でもそんなの関係ねぇ、そんなの関係ねぇ。ハイ、オッ(ry

▼もちろん、仕事以外にもこの間いろいろあったわけで、それはもうぼちぼちバリバリ書いていきますのでそこはよろしく。
 ただ、ニコ動の垢が取れた関係で、これだけは言っておこうかと。なんとしても主張しておこうかと。

 「あずさは俺の嫁」

 箱持ってないけど。


2007年9月22日(土)

 晩ご飯を食べながら、たまたまテレビを見ていたら、「人気アニメキャラクターの声をやっている人の 顔を全部みせちゃうよ!ベスト50」てのをやっていたのでぜんぶ見てしまった。
 なにこの子ども向けのふりをしたおっさんホイホイ。
 古川登志夫だの古谷徹だのはまだしも、小山茉美やら杉山佳寿子やら納谷悟朗やら。クラリスや浅倉南まで出てくるし。ともちゃんは、大好きなナルトの中の人が見れて喜んでたけど、これってあきらかに<R35>かつ元オタ限定番組のような気が。ていうか、俺限定番組のような気が。現役のオタクなんて、平野綾が数秒出たっきりで思いっきり相手にされてなかったし。
 でもなんだか、権利関係だかスポンサーの意向だかよくわからない大人の事情が垣間見えて、そこだけちょっと残念だった。ドラえもんとルパン三世があれだけ出てきてエヴァやセーラームーンは黙殺とか、釈然としない取材NGの人とか。
 ま、そんなことはどうでもいい。とても楽しく見ることができたので。あと、野沢那智と白石冬美と大塚周夫と堀江美都子が見たかったかな。

 ただ、この番組の中では、タカトシとほっしゃんがそれぞれの声優に出演依頼に行って、その姿をカメラに収めてくるという形式になっていたのだが、ほっしゃんにはぜひとも鶴屋さんに取材していただきたかったと、そう切に思ったのは私だけでいい。


2007年9月23日(日)

 久しぶりに更新再開したはいいけど、我ながら相変わらずどんな読者を想定しているのかわからないことを書いてますな。一昨日のネタにしても、「あずさ」が「三浦あずさ」というとあるゲームのキャラクターの名前で、「箱」が「Xbox360」のことだってすぐにわからないと、ピンともクスリともこないわけですし。昨日の結びにしても、番組を見ていてなおかつ、ほっしゃんと松岡由貴(「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメの中で鶴屋さんというキャラクターの声を当てていた声優)が微妙に顔が似ているということを知ってないと、まるっきりなんのこっちゃですし。
 自分でも、うちのサイトの読者層をまったく読み違えているような気がします。ちょいちょい来てくれる人が百人いるとして、たぶん二人くらいなんじゃないでしょうか、両方当然のようにわかった人は。
 そら掲示板に子どもの話書けて書き込まれるわ。

 なおちゃんともちゃんの話ではありませんが、今日は家族で梅田へ出かけて、「人体の不思議展」を見てきました。
 例の、「たくさんのモノホンの死体を、皮剥いだり、輪切りにしたり、縦に断ち割ったり、臓器だけ取り出したり、胎児の死体も並べたりして、いろいろ展示してある」というアレです。
 数年前大阪に来たときは、そんな悪趣味なもん見たくねーよとかたくなに拒否していたのですが、今年はとうとうサイの希望に背中を押されて見に行ってしまいました。いくら悪趣味でも、子どもらの経験にもなるかなあというのもありましたし。もちろん、ここでいう「経験」は、お勉強だけではありません。しばらく肉が食えなくなったり、ずる剥けの死体に追いかけられる夢を見てうなされるとかも立派な子どもの「経験」のうちです。
 で、連休中というのもあるのでしょうが、カップルや家族連れでとても混んでました。そんでもって、やっぱりすごく悪趣味でした。なんかこう、「他人の死体やと思て、こんな標本作るほうも見るほうも好き放題か君ら」みたいな感じでした。そりゃあ、「批判する会」みたいなのができるのもわかります。
 でも、人間の尊厳がどうとか、死体の冒涜がこうとか言う前に、その悪趣味こそモロ人間という気がします。明治の昔から「衛生博覧会」とか、やっぱり人は大好きだったわけですし。
 私自身も面白がった気持ちは否定しません。図鑑や小さな模型ではわからない、リアルな血管や筋繊維が目の当たりにできましたし、なによりも、ある意味リアルな死体を目の前にしたときのゾッとする感覚は他では得がたいものでした。
 子どもたちは気持ち悪がったり笑ったりもせず、意外と真剣な面持ちで見て回っていました。時折、お父さんが口ではさむいい加減な解説にも耳を傾けてくれまして、まあ、それなりの体験にはなったのではないでしょうか。

 そのあとは、例によってヨドバシカメラに寄って、おもちゃ売り場へ行きました。ともちゃんは遊戯王のカードを買ってもらってホクホクでしたが、もう声変わりまでしちゃったなおちゃんは、とくにほしいものもないようでした。つまんないやつ。
 子どもたちがあれこれ迷っている間、私は仕方なくフィギュア売り場をうろつきながら、長門や孫策伯符やセイバーの箱をためつすがめつしていたのですが、それを目にしたともちゃんはサイの袖を引いて、「お父さんが、お父さんが」と、もうマジでアレな人扱いだったそうです。
 でも、ともちゃんはそばによってきて、わざわざ「これなに?」と翠星石のフィギュアを指すではありませんか。決してオタクでもなんでもなく、美少女フィギュアなどくわしくもなんともない私ですが、かわいい息子の質問です、わからないながらも一応答えました。
 「これはスイセイセキっていう名前の女の子や。女の子ていうても人形っちゅうかアンドロイドやねんけど。“ローゼンメイデン”っていうマンガとアニメのキャラで、人間と契約して、アリスゲームいうて人形同士で戦うたりすんねん。ほかにも水銀燈とか金糸雀とかがいろいろいてて。ていうても、お父さんは読んだことも見たこともないから全然知らんねんけど」
 すかさず、横にいたなおちゃんに突っ込まれました。
 「めっちゃ知ってるやん」

 あーもう、一体私はこれからどうしたら。
 先週四十四歳になったのに。こうなったら、“こなたの父”を目指すしかないのか。
 それはそれでなんだかなあ。


2007年9月25日(火)

 せっかく復活したのにオタくさい話が続いてますが、やっぱり書きやすくて当たり障りもないということで、安きに流れてしまいました。
 ていうか、この間、仕事のおかげで本も読んでないし、世間のネタももひとつ取上げる気にならないので、ほかに書くことがないのです。

 そういえば、本なら6月ごろに「涼宮ハルヒ9冊一気読み」ていうのをやったな。もう内容もほとんど忘れちゃったけど、自分なりの結論は3行だったので覚えている。

  • 主に本とかSFが好きな人は、第1巻の「憂鬱」だけ読めば十分。

  • 巻が進むにつれて、キョンがどんどんウザくなるので注意。

  • なにがなんでもアニメは見とけ。読むより先に見とけ。

 とにかく、「時間旅行ができる人」と「なんでもできる人」を大活躍させちゃったという時点で、とくに「消失」以降、小説としては(SFとしても)無茶苦茶なことになってしまっている。
 でもなあ、アニメのせいで頭の中でキャラが立ちまくっていて、読んでいる間じゅう楽しくて仕方がない。小説としての結構がとか、説明がとか矛盾がとか、描写がとか文体がとか、そんなことはすべて脇において、SOS団の部室に出入りするのは本当に楽しかった。

 ただし、完結の折に「すべての根源はキョンでした。本当のことをいうと、すべての事件はもちろん、神人もハルヒもキョンの妄想が呼び寄せたのです」とかいうオチだったら、阪急西宮北口の駅前で「谷川のアホー!」と叫んでやる。

 あー、またオタじみた話を。


2007年9月30日(日)

▼いつの間にか9月も終わり、つい二三日前までえらく暑かったはずなのに、急に朝など肌寒いほど涼しくなってしまいました。クールビズの終了に合わせたような気温の急変は、これから寒くなると思うとアレなのですが、ちょっとありがたいような気がします。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 と、無理やり気候の話などから始めてみましたが、とりあえず更新のリズムをもう一度身に付けたいなあとがんばっているところですので、そんなもの読まされるほうはいい迷惑でしょうが、そこはひとつ、年寄りのリハビリを手伝ってやってるとでも思って我慢してください。

▼ほんとなら、今日はともちゃんの運動会だったんですけど、昨夜からの雨が午前中もずっと降ってまして、結局中止ということに。代替日はこの水曜日だそうです。仕事なんとかなるかなあ。サイは早々と「都合つかねぇ」とあきらめてたけど、せめて半日分くらいはビデオなりに収めてやりたい。

▼「ホタルノヒカリ」もそうでしたが、こないだ「HERO」の特番を見て、「綾瀬はるかって、すっげ売れてきたなあ」との思いを新たにしました。化粧品系とかタレントランクにプラスに働くようなCMにもバリバリ出てるし。ここらへんの同年代の女優は恐ろしいほどの激戦区なのですが、長澤まさみが、(事務所の戦略の読み違いのせいか)微妙なことになりつつある中、沢尻エリカとともに一歩リードしつつある感じです(蒼井優が白ツバキのCMでぴったりマーク中)。綾瀬さんには、牧瀬里穂以来の「美人アゴ女優」の称号を差し上げたいですね。


2007年10月6日(土)

 3日の水曜日は、あちこちに迷惑もふりまきながらなんとか仕事の都合をつけることができたので、ビデオを担いでともちゃんの運動会を見に行くことができました。
 天気は曇りでそこそこ涼しく、とてもありがたかったのですが、平日だというのに見物に来ている保護者の多いこと。祖父母らしき高齢者やお母さん方はともかく、お父さんの姿も例年の日曜日と変わりないように見えました。みんな教育熱心っていうか、きっと子どもが好きなのでしょう。とてもいいことだと思います。ただの失業中でないことを祈るばかりです。

 さて、ともちゃんです。大きな出番は3度ありました。
「箱んで! 運んで! ワッショイ・ワッショイ」
 これは4人一組になって、段ボール箱を乗せたおみこしを担いで走るリレーです。段ボール箱は軽いので、みんなぼこぼこ落としては拾い、拾っては落とししながら走っていて、あたふたしがら走り回る3年生たちの姿は見ていてとても楽しかったです。
「走って! 走って! 80m」
 いわゆる普通のかけっこです。これまで、ともちゃんは、練習のあった日は必ず、「3番やねん。なんぼがんばっても3番やねん」と悔しそうに話してくれていました。それが本番では、絶妙のフライングが功を奏してか(オイ)、なんと2着になったではありませんか。そりゃもう、帰ってからともちゃんの喜ぶことといったら。ニヤニヤのグネグネで、「ビデオ見よー、ビデオ見よー」と何度せがまれたかわかりません。
「とんで! とんで! 3拍子」
 3年生全体のお遊戯です。やることはバンブーダンスなのですが、タンタンカシャン、タンタンカシャンと打ちあわされる竹の棒の上でステップを踏むのが意外と難しいらしく、ともちゃんは家でも毎日練習していました。「むつかしいねん。運動会でもぜったいまちがうわー。とくにこのオリジナルのとこが……」などといいながら、熱いトタン屋根の上で猫がケンパをしているようなステップを一生懸命繰り返していました。

 お父さんががんばって撮影したビデオは、家族がそろった夕方にはじめてテレビで上映したのですが、問題はそのときに発覚しました。
 ダンボールを乗せたおみこしを担ぎながら、わたわた走るともちゃんはうまく撮れていました。80m走などは、遠方のスタートから目の前でのゴールまで、ズームを駆使してわれながら会心のワンシーン・ワンカットで撮れたと思います。
 問題はバンブーダンスでした。ともちゃんの場所はちょっと遠かったので、ズームをいっぱいに伸ばしながら撮ったのですが、自慢のモノポッドのおかげで画面の中心に竹の棒の上で軽快にステップを踏む小学3年生男子をびしっと捕らえることができていました。
 ところが、テレビ画面を見てともちゃんが言いました。
「これ、○○君やん」
 ええー! これお前とちゃうんかー。おんなじように細いし、赤白帽のつばも上げてるし、靴の色も一緒やし。そんなあほなー。でもそっくりやし、もうこれでええやん、って、ええことないかー。
「ともちゃんはこのへん。もうちょっとこっちでおどってた」
 と、ともちゃんは画面の外を指差しました。
 せっかく、あんなに一生懸命練習していたのに、お父さんは大変残念です。そのうえ、「まちがわんとうまいことおどれたのに」とか聞かされると、申しわけない気持ちでいっぱいです。
 ていうか、家族みんなに爆笑されて、私は心から情けなかったです。
「まあ、ええけどべつに。お父さん見に来てくれたし」
 天を仰いで落胆していると、小学3年生に慰められてしまいました。
 まあ、家族には大受けでちょっとうれしかったけど。


2007年10月8日(月)

 やられたー。
 すでに一昨日のことになるが、土曜日も出勤だった私は、いつものように7時半ごろ帰宅した。
 玄関のドアを開けると、ともちゃんが飛び出してきて、大きな声で、
「おかえりんこー!」
 と言ってくれた。とっさのことだったので、私は反射的に、大きな声で答えてしまった。
「ただい○んこー! って、ああーっ!」

 いえね、ともちゃんがわざとじゃないのはわかってるんですよ、キョトンとしてましたから。
 案の定、噴き出したのはサイだけだった。
「あんた、そんなんよそで言うたらあかんで」
 あたりまえやっちゅうねん。わかってるっちゅうねん。
 でもこれ、油断してたら絶対引っかかるて。

 みなさんも、外から帰ってきたご家族に向かってどうぞ。
「おかえりんこー!」


2007年10月9日(火)

 万年筆は、手帳やノートに書いたときによく映えるせいもあって、基本的に青系のインクを使うことにしている。
 それも青緑寄りのブルーよりも、青紫寄りのいわゆるロイヤルブルーと呼ばれる色味のインクが好みである。
 この2年ほどの間にいろいろ使ってみたうちで、好みのブルーはほぼ定まってきて、青味の強い方から紫に近い方へ順に書き出すと、

  • ウォーターマン フロリダブルー

  • ラミー ロイヤルブルー

  • アウロラ ブルー

  • ロットリング ウルトラマリン

 の4色になる。ことにアウロラのブルーは本当に気に入っていて、常にどれかしらのペンに入れて使っている。

 そして、もうひとつ欠かせないのがブルーブラックである。
 私は子どものころから、「万年筆のインクはブルーブラック」という思い込みがあって、どうしても使わないではいられない。
 これは好みでいうと、「黒っぽい青」より「青っぽい黒」に近い方が好ましい。いわゆる古典ブルーブラックというやつである。メーカーでいうと、モンブラン、ラミー、ペリカンの3社になる。色味でいうとセーラーやシェーファーも近いのだが、耐水性に劣るのはもちろん、描線のキレも代替品感は否めない。
  その3社のブルーブラックであるが、やはり圧倒的にモンブランのインクがよい。ペン先から滑り出るときの青い色も、濃淡も楽しめるクッキリとした描線も、乾くにつれて成分の酸化によって黒味を増していく様子も、私にとって理想的とも言えるインクである(ただし、古典ブルーブラックと呼ばれるインクは、ペンに入れたまま干からびさせるとペン芯や軸内部で凝固して、下手するとペンが死ぬらしいのでそこだけは注意)。
 ただ、このインクはフローが渋い。渋すぎるくらい渋い。他のインクならたっぷりあふれるように出るいつものサファリに入れてみても、うっすらとしか出てこない。モンブランの146に入れてさえ、純正インクのはずなのに結果は同じである。ペン先の太いのも関係あるのだろうが、私は薄墨で書いたようなノートの字を見てため息をついた。
 しかし、捨てる神あれば拾う神あり、手持ちのLAMY2000に入れてみると、これが大当たりでフローも潤沢に、くっきりはっきり黒い文字がどこまでも書ける。もともとフローのよいペンであるが、同じラミーのサファリがダメだっただけにあまり期待してなかったので、うれしい誤算である。

 というわけで、今回はオチもなにもあったものではないけれど、モンブランのブルーブラックは本当にいいインクだよってことでひとつ。


2007年10月11日(木)

 テレビを見ていると、時津風部屋が、史上最年少だかなんだかの新親方のもとで稽古を再開したとかのニュースをやっていた。それもアナウンサーは、何も考えてないようなよかったねがんばれ口調で。

 なんだそりゃ。

 部屋の中の暴力事件で十七歳の少年が一人死んでるんだよ(「リンチで殺された」と書かないところが大人な私)。親方はビール瓶で、兄弟子は金属バットで殴打したって認めてるんだよ。それがなんで「めでたく稽古再開」なんだ。
 これが高校野球なら、三年生が後輩をビンタしたとか、監督が殴ってけがさせた程度でも、「甲子園出場辞退」や「一年間の公式戦出場停止」とかになるのに。
 子どもが一人死んで、親方がやめてごめんなさいして、あとはお咎めなしって、どうも納得いかない。金属バットで殴った連中なんて簡単に特定できるはずなのに、一件落着ムードになりつつある。時津風部屋は、秋巡業にものうのうと参加してたし。
 前親方はクビのうえ刑事告発、暴行参加力士は強制的に廃業、時津風部屋は廃止もしくは無期限の本場所出場停止、相撲協会は内部に暴力の監視機構(警察OBや弁護士入り)を設置、過度の暴力追放運動の実施、どうせならそのくらいまでやらないと嘘だろう。

 「稽古をサボる奴にはリンチまがいのことをして当たり前」、「無理へんに拳骨と書いて兄弟子と読む」、「足腰立たなくなるまで痛めつけないと強くならない」、「我々もそうやって強くなった」、「それが伝統というものですから」。
 ことここにいたっても、まるで非難されるのが心外なように、平気でそんなことを口にする連中は、もうどうしようもないと思うよ(「死ねばいいのに」と言わないところが大人な私)。


2007年11月5日(月)

 このごろさっぱり本が読めなくなったので、最近はマンガを読んでいる。
 とはいえ、評判になりそうな作品を、雑誌を買いながらリアルタイムで追いかける熱意や根性はすでにないので、それなりに評価の定まった作品を単行本で読むというだけの話である。
 今年に入っての収穫はやはりあずまきよひこ『よつばと!』(メディアワークス)で、マンガってやっぱり面白いなあとの思いをあらたにさせてくれたありがたい作品である。もちろん子どもたちにも読ませたが、これは大好評だった。なおちゃんもともちゃんも、よつばとやんだのからみに笑うこと笑うこと。でもこれって、萌え要素なんてほとんどないのに、すっごいオタクの人たちに人気あんのな。掲載メディアのせいなのかな。
 ついで、古いところで木尾士目『げんしけん』(講談社)。これはちょっと、私には冷静に語れそうもない。学生時代のオンボロ部室で過ごした時間がよみがえってきて、もうほんと胸に迫る。おまけに自分もモロにオタク入ってたし。まあ、エロゲはもちろんエロ同人もほとんどないという、コミケもコミケットとか呼ばれてたという、今では考えられない時代のことですけれども。
 そんで、頭 莫宏『ぼくらの』(小学館)。これはセカイ系の末裔? 「ザ・ムーン」はリアルタイムで読んでたけどなあ、さすがに覚えてないや。ていうか、この話ロボットいらんやん、みたいな? コドモさんの好きそうなお話だよね。でもやっぱり、最終回は楽しみかなって感じ?。
 で、石川雅之『もやしもん』(講談社)。これも好きだ。サークルだけじゃなくて、ゼミでもうだうだバカなことばっかして暮らしていた私には、作品の中を流れる空気がどこかしらなつかしい。大学って意外と勉強のほうが面白いんだよ、となおちゃんに伝わったのならいいんだけれど。
 さいごに、桜場コハル『みなみけ』(講談社)。「なんということもない淡々とした女子の日常」というのは流行なのかジャンルなのか。『あずまんが大王』を嚆矢とすると思うが(有間しのぶ『本場ぢょしこうマニュアル』てのもあったが)、『らき☆すた』なんかもその線上にあるんだろう。これはその中でもかなり「変」である。ベースが「鬼のような美少女絵」なのに、「動きのない絵」に、「微妙な間の取りかた」、「リアリティのない登場人物」、「奇妙なセリフ回し」ときては、評価のしようがない。でも、妙におかしくて味わいが後を引く。
 ここまでをよく見直すと、これらはすべて「タイトルがひらがなだけ」になっている。「げんしけん」と「もやしもん」なんて、そっくりどころか、同じく5文字のうち2文字が丸かぶりで、「1文字目と4文字目が同じ」という条件まで同じである。
 あとの作品は「ひらがな4文字」縛りだし。
 となると、やっぱりこれから読むべきマンガは、『ぱにぽに』や、『まほらば』、『あいこら』、『まぶらほ』とかになるのかなあ。<そっちへは行くな。


2007年11月25日(日)

 そんなこんなで、やっぱり今期のアニメは見るわけですよ。HDDレコーダーの出番なわけですよこれが。
 上であげたマンガのうち、3作もアニメ化されているわけですから。見ざるべからずってやつですね(この「べし」は可能の助動詞)。
 一週間の放映順(大阪圏)でいえば、まず『もやしもん』(関西テレビ/水曜1:55~)か。基本的に原作をなぞるつくりで、ストーリー的にもアニメならではの目新しさはないのだが、画も声も原作を裏切らない感じで好感が持てる。それに、実写+CGのオープニング以下、菌たちのかわいらしいことといったら。
 残念といえば、テレビ特有の事情なのかもしれないのだけれど、沢木(主人公)や蛍、及川といったメインのキャラたちが、未成年を理由に酒を口にしないのはどうかと思う。原作じゃもちろんそこそこ飲んでるし、ストーリー的にも表現的にも重要な部分が多々あるのに。
 つづいて、『みなみけ』(テレビ大阪/水曜 3:10~)。これも、真っ正直に原作をアニメ化しようとしている。画もきれいで、声もとくに違和感なく、音楽含めて演出も脚本も上出来だと思う。カナのバカっぷりも、チアキの地味な突っ込みも原作の味を損なわずとてもおかしいし。あと、ほほを染めたハルカ姉様には萌え死ぬ。
 特筆すべきは、主題歌(オープニングの「経験値上昇中☆」)である。主役である南家の三人が歌う、久しぶりに聞くハイレベルな萌え電波ソングである。適切な声質の女子達による合唱(及びハイハイ系合いの手)は、どうしてこうも破壊力が高いのだろう。個人的には、「☆☆☆☆☆☆」(“六つ星きらり”と読むらしい)や「FU・WA・RI告白」に匹敵する名曲だと思う(そんな曲名持ち出されても、何がどう匹敵するのか途方にくれる人が大半だと思うけれども)。
 そして、『げんしけん2』(サンテレビ/金曜 2:10~)である。これは面白い。原作を微妙にふくらませて、原作にない新たな情報やエピソードが見られるなど、オタク心をくすぐるつくりになっている。といっても、アニメ版「NRUTO」や「BLEACH」のように、原作にまったくない事件や脇筋を立てるというのではなくて、原作の出来事に沿いつつそれを説明したりシーンをふくらませたりというやり方である。第4話の「デキテンデスカ?」などが典型で、――これは大野さんと田中がくっつくまでの(原作にない)出来事を描いているのだが――田中のオタクらしい逡巡や大野さんの積極性など、シナリオが原作者自身の手による回であったというのも大きいのだろうが、実に原作ファンにも(こそ、というべきか)楽しめるものになっていた。その次の回の、(原作ではさらっと流されていた)荻上のふくらむ一方の妄想は抱腹絶倒だったし。

 うーん、ほかは別に見てないんだけど、アニメはやっぱり楽しいなあ。「となりの801ちゃん」は、仕事のストレスをしばしばアニメのまとめ鑑賞で癒そうとしていたけれど、なんかすごくよくわかるような気がしてきた。


2007年12月16日(日)

 清水の舞台から飛び降りるつもりでSONYのMDR-EX90SLというイヤホンを買ったのが去年の12月で、すでに一年になる。あのときは、ヨドバシでも9,980円という値段に仰天しつつ、イヤホンごときにそんな大枚はたく自分が不安になったものだった。もちろん音質は素晴らしく、iPodでこんな音が聞けるとは! と、それこそ毎日の通勤が楽しくなった。

 それがほんの入り口に過ぎなかったとは……

 ところが、EX90SLの唯一の弱点である音漏れが気になって、年が明けて2月に入るや否や、今度はオーディオ・テクニカのATH-CK9というイヤホンを買ってしまった。これはヨドバシで17,800円だった。いやあ、これはよかった。EX90で天井かと思ったイヤホンの音がぐーんと向上して、自分でも驚いた。高音が華やかで、いつもの電波ソングとも相性が抜群によかった。とくに女性ボーカルがくっきりと前にせり出して来る感じは特筆ものである。

 と、ここまでは以前の日記にも書いたことの繰り返しである。

 次に4月、CK9購入からたった2ヶ月しかたっていないのに、新しい職場のストレスから逃れるためだったのかもしれないが、今度はSHUREのE4cというイヤホンを買った(リンク先は最近見つけたブログ。2023年9月18日註)。いよいよヨドバシ梅田でもガラスケースから出してもらわないと試聴もできないという、本格的な高級イヤホンの世界である。これは税込で3万円を超えた。さすがにへそくりをはたくにしても度胸は要したが、少し前まで1万円でも半泣きだったのに、たった4ヶ月で大切なものが麻痺してしまったような気がする。
 でも、これはさすがに評判どおりの名機である。一聴するなり、CK9にはない「ゴージャス!」としか言いようのない感じに打たれた。高音域は美しいままで、低域がそこそこ出ているのはすぐ気づく点だし、中音域もふくらみがあって、全体に明るく胸のすくような音場が頭蓋骨の中に広がる。遮音性も一段と上がって、地下鉄の駅であろうが大通りの雑踏であろうが一切の雑音にじゃまされず、目を閉じれば自分の世界に没入できる。

 だからそこで満足しておけばよかったものを……

 もちろん、そんな値段のイヤホンをバカスカ買えるほどの金はない。そもそもE4cで十分満足できたし、壊れるまで買い換える気なんてさらさらなかった。
 でもね、やっぱり気になるじゃないですか。解像度や高音の分離ではカナル最強の呼び声も高いER-4Sとか、デュアルドライバで音場の広さは並みのヘッドホンをしのぐというSuper.fi 5 Proとか。
 だから最近までは、たまにヨドバシで高級機を試聴などさせてもらいながら、一方で家用のヘッドホン(これもマジ名機)を買ったりしながら、いろんな虫をなだめていたのである。

 でもとうとう買ってしまいました。オーテクの新製品を。しかも発売日に。定価37,800円もするのに(でもヨドバシでは29,800円)。自分へのクリスマスプレゼント(笑)みたいな? バカ?
 さてその音質は、と本当のところここからが本論なのだが、もう眠くなってきたので、それは次回の更新で。


2007年12月17日(月)

 CK10はエージング中ということで、今しばらくのご猶予を。

 ところで、このところの万年筆人気を反映してか、パイロットが新しいインクのシリーズを出している。
「色彩雫」と書いて「イロシズク」と読むらしいのだが、現在のところ青系が5色発売されている。
 たまたま立ち寄った近所の文房具屋に、実際にノートに書いた見本が置いてあったので、ちょっと感想を。
「朝顔」。濃いめのきれいなロイヤルブルー。パープル寄りでアウロラのブルーとほぼ同じ色味。
「紫陽花」。上を薄くしたような明るいブルーパープル。ロットリングのウルトラマリンほど赤味は強くない。
「露草」。スタンダードな明るいロイヤルブルー。ウォーターマンのフロリダブルーっぽい。
「紺碧」。あまり見かけないブルー。ターコイズを濃くした色。
「月夜」。ブルーブラック。BBとはいえ明るくて緑がかった、パーカーやウォーターマンのものに近い。が、もう少し暗くて上品な印象。
 どれもとてもきれいな色の作りなのだが(ボトルデザインもシンプルで好き)、ターコイズ系はあまり使わないし、他の色は似たのを持っているということで、今回は「紫陽花」のみ購入。もともとこの手の色が好きなのだ。

 帰宅して早速ペリスケ(EF)に入れて使ってみた。
 おおー、やっぱりきれいだ。漂白された真っ白な紙のノートに書くと、とても品があってよく映える。紫よりのブルーで、ここまですっきり気持ちいいほど明るい色はなかなかないので非常にうれしい。
 聞くところでは、このシリーズってあんまり数も出回ってないらしいので、見かけた方はお早めにどうぞ(やっぱり「朝顔」と「月夜」がよく売れていそうでした)。


2007年12月19日(水)

▼昨夜は忘年会で、深夜の駅からの帰り道、千鳥足で歩いてたら側溝にはまってこけた。

ゴルコンダの大きいのみつけました。めっちゃ浮かんでるし。マグリットはやっぱりモニタ向きっていうか、荒っぽい複製の方がいいですね。

▼初音ミクは、オーテクのCK9やCK10と抜群に相性がいいです。ピコピコサウンドに萌えボイスとくれば、なに聞いてもみっくみくです。クリアで繊細が身上なので、当然テクノともばっちりです。というわけで、Perfumeを聴くとしびれます。

▼AKB48は紅白に出しても、初音ミクは無理だったかNHK。ここはひとつ、遊園地のポケモンショーのでっかいピカチュウやニャースみたいな、「はちゅねミク」さんを呼んで来て、しょこたんの横でネギを振らせればいいのに。


2007年12月20日(木)

 気がつけば、あと2日で、「第8回雑文祭」ではないですか。なのに私ってばなにも書いてないではないですか。なんてこったいではないですか。

 ていうか、雑文という言葉の響きもどこかしらなつかしいものとなってしまいました。かつて私が仰ぎ見ていた、名だたる雑文サイトのみなさんも、今やほとんど更新が途絶えてますし。そういえば、「テキストサイト」のみなさんも、お元気なのでしょうか。こういうページなどを見ていると、思わず遠い目をしてしまいます。

 もうみんな、雑文や雑文サイトなんてのは忘却のかなたなわけで。ネットはじめはブログから、なんて方々はそもそもそんな言葉さえ知らなくて。
 それをもって「雑文界は死んだ」というならまさにその通りかもしれないのだけれど、「人を楽しませることを目的に書かれたくだらない文章」に対するニーズは今なお十分あると思うし、じゃあそれならそれで、「こんな文章もあるんだよ」、「こんな文章書くのが好きな人もいるんだよ」と広く楽しんでもらえるようなものにすることができれば、それらの文章は書いた人間以外にはもう雑文と呼ばれないとしても、面白おかしいある種のブログエントリとしか認識されないとしても、雑文という形式の復活ないし復権というのが大げさなら、再認識くらいはあるんじゃないかなあと、すでに老兵であり敗残兵の一人である私は夢想してみる。


2007年12月22日(土)

 今日も夜遅くまで仕事だったので、ちょっと出おくれましたが、とりあえず「第8回雑文祭」に参加させていただきます。
今回はただの思い出話で、そんなに面白い話ではありませんが、書いてる本人は懐かしくて楽しかったです。


2007年12月24日(月)

 メリー・クリスマス! つか、ゆうべNHKの「世界遺産の旅」を見てたら、スペインのはじっこ(サンティアゴ・デ・コンポステーラ)に聖ヤコブの墓があると聞いてびっくり(私はキリスト者じゃないからエルサレムとバチカン以外の巡礼地なんて知らないのだ)。だって、ヤコブって十二使徒だよ十二使徒。エヴァに出てくる怪獣じゃないよ、ペテロやパウロの仲間だよ。すっげえ(もちろん真偽不明らしいけどさ)。街並みの風景もすごくよかったし。ギャーギャーうるさいタレントを使うわけでもなく、へんてこなクイズ仕立てにするでもなく、「画で勝負!」みたいな気合の入ったカメラワークと視聴者の好奇心のツボを押さえたしっとりしたナレーションだけでこんな番組にするんだから、これがNHKの底力ってやつかもしれない。
 チャンネルをあわせたのは偶然だったんだけど、イブイブになんかいいもの見せてもらった気分だ。

 で、昨日の夜のテレビといえば、やはり「M-1グランプリ2007」だ。敗者復活組がグランプリをさらうという大番狂わせだったけど、今年も面白かったので、例年通り半可通の頓珍漢レビューでお目汚しを。
【決勝前半】
笑い飯……いつになったらロボットの台詞をやってくれるのかと引っぱりつつ、ロボットの動作の繰り返しのやり取り(複雑化)だけでクライマックスまで盛り上げる手腕はさすが。でも、笑いながら見てて、そんなロボットの動作なんかどうでもええやんと感じてしまって、そのへんが敗因だったのかも。そもそもこの手のネタって、やすきよの大砲発射ネタ(ふた開けてー、掃除してー、のあれ)やB&Bの消防士出動ネタとかの延長にあるものなので、そんなに新しさも感じなかったし。
POISON GIRL BAND……去年よりずっとよかった。鳥取と島根の「どっちがどっち」的なネタは、あまりに手垢のついた話だけれど、リフティングやマジックで区別するという発想がPGBならではというところ。ただ、それらがことごとく消化不良に終わってて、それこそが持ち味なのかもしれないけれど、もっとシュールに展開してもよかったのにと思う。すごいポテンシャルを持つはずの阿部(左)が、「普通の変な人」で終わっちゃだめで、「鬼気迫る」レベルまで達しないと、このタイプの漫才で優勝まで行くのはむずかしいだろう。
ザブングル……うーん。加藤(右)の顔が怖すぎる。それと加藤のネタの最中のネガティブシンキングの表明を、どう聞いていいのかわからない。ネタの方は、おそろしいほど「空回りでだだすべり」と「熱くて面白い」のぎりぎり境目を突いていて、面白いというよりスリリングだった。何でそんなことができるのかと不思議な感じもしたが、審査員(巨人だったかカウスだったか)の「ツッコミがうまい」の一言で腑に落ちた。
千鳥……個人的には今回の穴だった(本命は笑い飯、対抗がキングコング)。狙い通りだとは思うが、本人の顔つきも利して大悟の悪だくみがとてもおかしかった。残念なのは最後のオチで、「3つの動作」がびしっと「ゾウの世話」で決まってれば、もっとずっと得点は高かったろうにと思う。そこをひねってしまったのが千鳥らしいというか、新しい笑いのトップランナーの一角を占める誇りなのかもしれないが。
トータルテンボス……面白かった。はじめて彼らを面白いと思った。以前はウザかった奇妙なワーディングは味付け以上にでしゃばらず、よく練られたネタと絶妙の間で、クライマックスの盛り上がりに向けた展開といい、非常によかった。とくに、「ボイラー室」のくだりや「中華の部屋」のネタは腹が痛かった。

 あー、すっごく眠くなってきた。なので続きはまた明日。


2007年12月25日(火)

 というわけで、昨日の続き。だんだん忘れてきた。

キングコング……デビュー当時からなぜかテレビでよく見ていたので、出てくるなりの「片足上げて両手でピース」を見た瞬間に、まだやってるんや! と胸が熱くなった。ネタそのものはありがちな店員コントだったが、今田が「全力疾走」と評したとおり、梶原の運動神経を極限まで生かしたスピード感で観客を圧倒した。意外とさむいボケもあったと思うのだが、そんなことに気を取られている間などない暴風のような(そしてそれが笑いを増幅する)漫才だったと思う。
ハリセンボン……設定からオチまで非常にオーソドックスな印象を受けた。「角野卓造じゃねえよ!」だけの人かと思っていたけれど、はるか(右)が意外とちゃんとボケるので面白かった。春菜(左)のツッコミが、一生懸命なんだけど単調な気がしたのは気のせいか。個人的には、「どこがクリステルだよ!」はいいから、「天狗」みたいな方向をもっと広げてほしかった。
ダイアン……たぶん漫才は、テレビで1、2回しか見たことない。二人とも地味なキャラで地味なコント系のネタをするという、M-1ではかなり不利なタイプに属する。奇妙なスカウト(西澤/左)の奇妙さ加減をもっと見たかった。あのネタで15分やったとすると、すっごいホラーみたいなネタになりそうな気がする。ツッコミ(津田/右)が、「浜田に似てる」らしいけど、そこまではさすがにわかりません。
サンドウィッチマン……ごめん、ぜんぜん知らないコンビだった。けど抜群に面白かった。優勝したから言うんじゃないけど、一番笑った。「CのB型」とか「なに力団の方ですか」とか、ほんま腹痛かった。伊達(左)の方がヤクザ扱いされてたけど、こんなに二人ともいかつくて柄の悪いルックスのコンビってあんまりないぞ。

【最終決戦】
トータルテンボス……「旅行会社の窓口でのやり取り」で非常に良く練られたネタの印象。答え丸わかりのミステリーツアーや高緯度の世界一周は笑った。ただ、最後の30秒ほどの二転三転するところはついていけなかった。あれ必要だったのか?
キングコング……台風中継ネタ。今回も物凄いスピードで物凄い量のボケとツッコミを展開していた。見ているだけで呼吸困難になるほど、口元が笑いかけたままの形で集中させられた。ていうか、あまりに懸命で、半端じゃない練習量も感じられて泣きそうになった。
サンドウィッチマン……ここでもこの組のネタに一番笑った。いきなりの、「行くかどうかで迷った」でもう噴いたし、「20円のお返しになります」「500円じゃねえのかよ」とか、「テクニシャン」とかでも大笑いした(後半失速したかも)。

 で、敗者復活組のサンドウィッチマンが優勝したのだけれど、前回のチュートリアルと違って票が少し割れたところからもわかるように、今回の最終決戦はどう転んでもそれなりに収まったんじゃないかと思うくらいレベルが拮抗していたと思う。そんな中で、もっとも無名のダークホースに優勝させるんだから、これはM-1にとってこそ誇るべき結果になったんじゃないだろうか(どんだけガチやねん、っていうね)。
 でも、サンドウィッチマンが優勝してよかった。面白かったし。ただ、ひとつ注文をつけたくなったんだけど、たとえばブラックマヨネーズのネタはブラックマヨネーズでないとできないし、チュートリアルのネタはチュートリアルならではだと思う。でも、今回のM-1に限ると、サンドウィッチマンのネタって、インパルスや東京ダイナマイトが演じてもおかしくないような気がしたんだけど。来年はマスコミへの露出も増えるだろうし、そのへんについては化けてほしいと思う。

 で、来年の予想。今年のネタの勢いがあれば、きっとキングコングが来ると思う(ちょうど一昨年のチュートリアルみたいな感じで終わってるし)。


2007年12月30日(日)

 今年はほんとにろくな更新ができなかったなあ。
 雑文、ていうかバカエッセイなんてほったらかしもいいところだったし、日記にしたってそれこそもう、父の日の結果からして置き去りだし、本を読んでない分を埋めるはずの電波ソングネタなんかもさっぱり書かずだったし。
 最近の分にしても、ATH-CK10の評価も書いてないし(さすがのデュアルドライバ、E4cよりいいと思う)、どないやねんってとこですね。
 てなわけで、無理やりネタその1。

◆ 今年のむしまる独断の電波ソング(表)大賞!
    第1位 もってけ! セーラーふく  (泉こなた他)
    第2位 キラメキラリ  (高槻やよい)
    第3位 経験値上昇中☆  (南家三姉妹)

 まそんなこんなで来年もよろしく。


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