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「田舎暮らしって結局どうなの?」という、みんな安直に聞いてくるけど意外と返答が難しいこの問いについて、ちょっとまじめに考えてみた

「日記的にnoteを書いていきたいです」と初投稿してから早5ヶ月。グリーンズジョブさんのアドベントカレンダー企画のおかげで、ついに2投稿目を書くことができました。日記とは…?ありがとうございます。

先日、東京で一緒に働いていた友人に「で、田舎暮らしって結局どうなん?」と聞かれました(私は2022年4月に東京から愛媛県の伯方島に移住しました。プロローグは 前回の投稿 をぜひ)

あまりに唐突に聞かれたので、反射的に「そりゃもう控えめに言って最高ですよ…」と語り出そうとして、口をつぐみました。

私、都会と比べていかに田舎暮らしが「いいものか」を説明しようとしてしまったけど、どちらがいいとか悪いとか、そういう話ではないよね…?でも、この暮らし結構気に入ってるし、このよさをぜひ友人にも伝えたいんだけどなんか難しいな…

それからしばらく、結局田舎暮らしってどうなんだろう…という、シンプルかつ究極で、おそらく移住などにご興味のある多くの方が気になっているであろうこの問いを、ちょっとまじめに考えるハメになりました。

ということで、移住から半年経った記念も兼ねて(もう二ヶ月過ぎていますが)この「田舎暮らしどうなん?」について、ちょっとまじめに考えてみたいと思います。


結論から申し上げると、私にとって田舎暮らしは「とても心地がよいもの」であり、東京に戻りたいという気持ちは今のところ「1ミリもありません」

比べられないとはおっしゃいますが田舎 vs 都会は何 対 何ですか?と聞かれたら、90対10です。(1mmも戻りたくないのに都会に10pt入れるんだ?と思った方。私もそれ思いました。)

戻りたいとは思わないのですが、一点だけ、都会いい場所だったな〜と思うところがあります。それは、デリバリーサービスの充実です。

Uber Eatsを含む充実したデリバリーサービスに、東京にいた頃の私はかなりお世話になっておりました。「今日はご飯作るのも食器を洗うのもめんどくさい。一歩も外に出たくない。中華頼んでクラフトビール飲みながらTVerで見逃し配信だ!」みたいな気持ちが今いくら沸き上がって来ようとも、もうその気持ちを受け止めてくれる人はいません。悲しいのでUber Eatsのアプリはアンインストールしました。そんな心の隙間が、私の中では「10pt」です。笑

一方で、田舎暮らしの90ptに含まれるのは、下記のような部分です。

・誰も急いでいない。急いでる人がいると、「そんなに急いでどこへ行く?」みたいな目でみんなが見守っているのが好き。

・なんとなく、どこか無意識のうちに都会で感じ取っていた「勝ち組への階段を順調に登らねば」みたいなプレッシャーから、心理的にも肉体的にも距離を取ることができる。

・毎日おじいちゃんおばあちゃん、おじさんおばさんと、たわいもない話をするのがなんだかほっこりする。

ふわっとしている…!!そうなのです。この「田舎暮らしのよさ」を言語化するのが、異常に、スーパー難しいせいで、「田舎暮らしどうなん?」に答えるのもハイパー難しいのです。難しいので、もう少し説明させてください。


私が至ったひとつの結論として、「田舎暮らしってどう?」という問いは、理系の子が「文系ってどう?」と聞くのとよく似ていて、どっちの方が優れているかみたいな話でもないし、人によって向き不向きもある。でも、比較しながらじゃないとそのよさを語るのがちょっと難しい。

例えば、20代の私には田舎暮らしはゆったりまったり過ぎて、刺激が足りな過ぎて、デリバリーサービス好き過ぎて、合っていなかったと思います。そんな風に、年齢や心境の変化、タイミングの問題もあると思います。

もう一つの結論というか考察として、どうしても「東京でバリバリ働く」に比べて「田舎で好きなことしながらのんびり暮らす」の市民権がまだちょっと日本では弱い感じがしませんか?ちょっとだけラクしちゃっているような。そんなところも相まって、「田舎暮らしって結局どうなん?」に答えるのがものすごく難しくなっているのではないか?と思っています。

例えば、運動を日課にするってどうなん?とか聞かれたら、そのよさを答えやすいですよね。体を動かすことは、動かさないことよりも良さそうという共通認識があるし、運動の効果は科学的にも証明されているから、これがこうなって、こんないいことがある、というのを説明しやすいし、相手も納得しやすい。でも、田舎暮らしを同じようには説明できない気がするのです。


そんなことを悶々と考えていたら、先日「不便益(ふべんえき)」という言葉に出会いました。不便が生み出す益のことだそうで、これは田舎暮らしの魅力を説明するのにも良さそうです。都会に比べて、田舎には一見不便そうに見えることがたくさんあるので。

例えば、伯方島には電車もタクシーもありません。運転免許がないという、まるで丸腰で移住してきてしまった私のような人にとっては、「どうやって移動しろと…?」みたいなことになります。でもこれが、実はそんなにおおごとではなく、むしろ誰かが送り迎えしてくれるからラッキーだし、おしゃべりしながら移動できるので退屈しないし、車内BGMは助手席の私に任せて!みたいな楽しささえあります(いま、運転させられている側の気持ちはちょっと横に置き去りでした。失礼しました。)

下記は、川上浩司さんが不便益について書かれた、「ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想」という本の一部を引用させていただいております。ご興味のある方は、ぜひ書籍も。Kindle unlimitedでも読めます。

たとえば、先ほどのAくんが言ったように、長いタイトルは読みづらい(つまり不便)ものの、「長いとやっぱり、それだけで引っかかりが出る」でしょう。引っかかりが出るというのは、数ある商品の中で、目を引く、気を引く、ということ。結果、より商品が売れる可能性が増すことも考えられます。かつ、知人の感想のとおり、ときに「不便は場を活性化する」のです。このように、現代社会のものさしからは「不便」と思われがちなことに、「益」を見出すのが、不便益という発想です。
「ごめんなさい、もしあなたがちょっとでも行き詰まりを感じているなら、不便をとり入れてみてはどうですか? ~不便益という発想」川上浩司


ということで、「田舎暮らしって結局どうなの?」というみんな安直に聞いてくるけど意外と返答が難しいこの問いについて、ちょっとまじめに考えて、ダラダラと回答してみたのですが、いかがだったでしょうか?

私的には、何やら色々書いているように見えて実は何も書いていないのではないか?という不安があります。笑 「いやいや、なにかは書けてたよ。」と思っていただける方がいらっしゃいましたら、スキしていただけると、とても励みになります。


結論、田舎暮らしはいまの私には最高に心地のよいものなので、まだまだこの島でゴロゴロさせていただけると大変嬉しく思います🏝

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。


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