ICTで地域と学ぶ| 府中明郷学園の取り組みをお手伝いしました。
ICT活用 | VR工場見学と、オンライン交流会
今回、広島県府中市立 府中明郷学園の授業で行われたVR工場見学とオンライン交流会の運営をお手伝いしました。どちらも、昨年市内の全生徒に配られたクロームブックというパソコンを利用した取り組みです。
[ 2021.03.21 ]
新しい時代の学び方を地域の中からサポートします。
見たい場所を見る | VR工場見学
初開催の、VR工場見学。
今までは実際に訪れていた地域の工場を、VR映像を用いてそれぞれが思い思いに見学していきます。
昨年から市内の全生徒に配られた「Chromebook」というパソコンのおかげで、一人一人が映像を360°触りながら見ることができるようになりました。
画面を触って左右上下に移動したり、手元を大きくズームしたり。今までの動画とは違う操作体験に、みなさん興味津々でした。
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今回の講師は、(株)タテイシ広美社の立石会長と高橋工芸(株)の高橋社長。
各社の映像を見ながら、説明とともに時には一時停止をして、また時にはズームをして気になった場所を観察していきます。
経営者目線の質問タイム
視聴した後の質問タイムでは、先生たちも驚く内容が多くありました。
「経営するうえで気を付けていることは何ですか」
「アイデアの出し方はどうしていますか」
「商品が出来上がるまでの時間はどのくらいですか」
「他社に負けない強みは何ですか」
そんな、経営者目線でまっすぐな質問。これには、明郷学園の中学生が地域の企業と協力して経営する模擬会社の運営もかかわっていました。模擬会社では、地域企業と共同で、地元の魅力を発信できる製品を開発し、販売するミッションを掲げています。
その活動がスタートした直後のため、みんな明確な視点から質問ができたようです。他にも「一番のミラクルは何ですか?」「一番大変だった商品は何ですか?」など、質問が飛び交っていました。
授業時間いっぱいまで質問は続き、とても熱量のある授業でした。見守る先生や大人たちも、驚きと一緒に嬉しい表情でした。
画面上で沖縄と交流 | オンライン交流会
2日後には、オンラインミーティング機能を利用した学校間交流。沖縄県名護市にある緑風学園の生徒と約1時間かけて交流しました。
運営側も初めての状況で、声が届かなかったり資料が共有できなかったり、いろいろ試行錯誤をしながらの授業でした。しかし、それすら生徒の笑い声で吹き飛びます。
府中明郷学園からは、地域の紹介を。
緑風学園からは、三線の演奏を。
場所を超えた広島と沖縄との交流。最後はみんな笑顔で「お互いの街に修学旅行で行きたい!案内してほしい!」と先生へ要望を出していました。
新しい授業のカタチを、少しずつ感じられる時間でした。
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一連の授業は、タテイシ広美社の立石会長が企画を提案され、府中ノアンテナの小谷と中西が撮影および企画運営補佐を行いました。
授業中は生徒からのワクワクが私たちにも伝わり、あっという間の50分授業でした。今後も、地域と共に学ぶ教育へつながる新しい仕組みがお手伝いが出来たらと思います。
(文:ナカニシ ミツヒコ)