【自己紹介エッセイ3】書くことは死に抗うこと
小説の寿命は長くてもせいぜい100年、というようなことを講座の先生は言った。(たしかに50年も前の日本語は現代のことばとはやはりどこかちがうし、時代背景も生活習慣も全くちがう100年も前の小説は正直、読めない。)だから何か遺そうなんて、そんな大それたことを考えないで、ただ書けばいいんですよ、小説を書くことの魅力を楽しみましょう、というような文脈だったと思う。
けれど大それたことを考えたこともなかった私は、その言葉を聞いてかえって、死んでも書いたものは残るよなあ、という当