金曜日の夜は、風のことがやたら気になったという話
「決戦は金曜日」
そんな歌が大ヒットするくらい、金曜日の夜は盛り上がるのが普通だ。
みんな気分アゲアゲになる中で、私の今はとても静かにしっとりしている。
暑いので扇風機をつけたら、風が吹いてきた。
扇風機から流れ出る風の音は、私の心をより落ち着かせる。
まわりに雑音があるとむしろ心がシャンとするのと同じだ。
風はとどまることはない。風であるゆえんだ。
だからどこかしら、ものさびしくあり、うらやましくもあり。
生命の本質は風のようなものだ。ずっととどまることはない。
せっかく出会ったのに、すぐ別れがくる。
心ひかれながら、前に進み、また出会い、別れる
そのくりかえし。
心が高揚しているときほど、ふとした瞬間に風が沁みいる。
楽しく、せつなく、嬉しく、悲しく
そのくりかえし。
自分自身との「決戦は金曜日」。
毎週、意識してみようと思ったというお話。
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