人間のエゴ
雷が好きだ。
あの轟音が何かを壊してくれそう。
雷が嫌いだ。
何もかもが狂ってしまう。
退屈な授業を受けている時の雷は身震いするほど美しく、涙が出るほどに儚い。教科書とかノートなんてそっちのけで、ただただ見惚れている。
でも部活に行く時とか、これから帰る時の雷はこの上なく恨めしい。通れる道に意味もなく、とおせんぼしながらこちらを嘲笑っているような。それでも私たちはそれを見ることしか、できない。
こういう時は好きだけどこういう時は嫌い。
…なんてね。
人間って本当に自分勝手。
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