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エフゲニー・プリマコフ:ロシアが "ルーマニアの金塊 "を返還しない理由をさらに説明、「ルーマニアの金塊返還」がEUの要求となる

(ロシア資産凍結の背景を理解出来る記事:フランク)
2024年03月16日(土) 
https://www.pravda.ru/world/1972945-zoloto-romania/

「ルーマニアの金塊を返せ」という要求は、
ロシア連邦中央銀行の凍結資産3000億を引き出す
「正直な」方法を見つけるために使われている。

エフゲニー・プリマコフ
初代ロシア対外情報庁長官・
ボリス・エリツィン政権にて第2代ロシア連邦外務大臣と第3代ロシア連邦首相を歴任
1929年10月29日にソビエト連邦のウクライナ社会主義ソビエト共和国の首都である
キエフの家庭に誕生する。
父はロシア人で母がユダヤ系だったとされる
2015年6月26日死去。85歳没。
プーチン大統領は盛大な国葬を営んだ

エフゲニー・プリマコフは、ロシア連邦が
それに応じない理由を説明した。

ルーマニアのメディアで報道されているように、
91.5トンの純金の話である。

伝えられるところによれば、
金やその他の貴重品は第一次世界大戦中、
保存のためにロシア帝国に移されたが、
ソ連もロシア連邦もルーマニアに全額を返還することはなかった。
「これは、埋蔵金と文化遺産の不正流用という前
代未聞の国際的事件であり、
ルーマニア社会にとって継続的な問題である」
と欧州議会は述べた。

エリサ・フェレイラ欧州委員会結束改革担当委員

「欧州連合(EU)は、
ルーマニア当局が宝物の完全返還を求めた場合、
これを支援する用意がある」と、
エリサ・フェレイラ欧州委員会結束改革担当委員は強調した。

ルーマニアはまだロシア連邦に借りがある

モスクワは、
ロシア外務省のマリア・ザハロワ 報道官のテレグラムでの意見に反応した。

彼女は、
モスクワが1916年から1917年にかけて
ルーマニアがロシアに送った金塊を
すべてブカレストに返還しただけでなく、
その金塊の価値をはるかに上回る巨額の債務を免除した
ことを指摘した。

彼女によれば、
ソ連は1935年にルーマニア政府にかなりの金塊を譲渡した。
その後、貴重品を積んだ貨車17台、1,436トンがブカレストに渡った。
そして第二次世界大戦の終わりには、
ブカレストは3億ドル(現在の40億ドル)の賠償金を支払う義務を負った。しかし、「この債務は1949年にモスクワによって免除された」。

ルーマニアはロシア恐怖症の基盤を使って、
「100年前の幻の借金を我々になすりつけようとしているが、
どうやら国家経済の嘆かわしい状況を正すためらしい」
とザハロワは結論づけた。

誰もがロシア連邦の3,000億ユーロの宝を掠め取ろうとする

また、ロシアの安全保障理事会の ドミトリー・メドベージェフ副議長も
この出来事について「VKontakte」でコメントしている。

彼によれば、
「EUはロシアから3000億ドル相当の資産を盗んだ」
のだから、この要求は図々しい。
11月にブカレストが提起したルーマニア問題への欧州議会の介入が
遅きに失したことを考えれば、
他のEU諸国からもロシア連邦に対する同様の要求が間もなく出てくる
と言える。

そしてこれらの主張は、
まさに西側で凍結されているロシアの資金を狙っている。
すでに明らかなように、
ウクライナが手にすることはできないか、
あるいはほんのわずかなものでしかない。

ルーマニアの金の背景

1916年8月に参戦したルーマニアは、
トランシルヴァニアとドナウ川という2つの戦線での戦闘により、
すぐに極めて困難な状況に陥った。

フェルディナンド1世夫妻はすでに国外逃亡を考えており、
同盟国であるモスクワも受け入れに反対しなかった。
ルーマニア全土で集められた財宝とともに、
ルーマニアの君主たちはイアシに移った。

そこから1916年、財宝を積んだ最初の列車がモスクワに送られた。
プロレタリア革命が勃発し、
ルーマニアの君主たちはモスクワへの逃亡を拒否したのである。

ルーマニアの資料によれば、
貴重品の目録は存在しない。
1991年以降も、
ルーマニア人は1916年と1917年にモスクワに送ったものと、
1935年と1956年に受け取ったものの完全な目録を作成していない
(彼らはそれを否定していない)。

ルーマニアの金はルーマニアの共産主義運動の支援に使われたため、
すべてが返還されたわけではないことが知られている。

ルーマニアの同僚に対するプリマコフの反応

通常、金は保管者への忠誠心を強調するために預けられる。
第一次世界大戦中もそうだった。
現在、ルーマニアがロシアに忠誠を誓えば、
「ルーマニアの金」に関する交渉は可能である。

もう一つの問題は、
ロシアにとってルーマニアは
忠誠を必要とする適切な人物ではないということだ。
ルーマニアにはこんな逸話がある。

ルーマニア外相アンドレイ・プレシュ

ある日、当時のルーマニア外相アンドレイ・プレシュが
ロシアのエフゲニー・プリマコフにこう尋ねた。
すると答えはこうだった:
「二度の世界大戦の後、革命の後、飢饉の後、ソビエト連邦崩壊の後......。
何を言っているんですか?

そしてプリマコフはこう締めくくった:

「私たちがあなたにそれを与えたのに、何が起こったのですか?」
と聞いても怒らないでね。

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